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お知らせ

2021.02.18 (Thu)
諸事情により、しばらくブログをお休みします。
転載、転用、改作等はお断りします。


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新年のごあいさつ

2020.12.31 (Thu)
謹んで新春のお慶びを申し上げます

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本年もどうぞよろしくお願いします   bigbossman













お知らせ

2020.12.23 (Wed)
※ この記事は、当ブログの読者の方全員に関係がある内容では
ありませんので、関係のない方はスルーされてください。

当ブログには過去にいくつか、「ブログの怖い話を朗読したい、
怪談として動画サイトやラジオで語りたい」というお申し出があり、
「怖い話します bigbossman」の名前を出さないことを
条件として、すべてお申し出に同意してまいりましたが、
このたび、それを解消させていただきたく、ここにお知らせします。

それらの方々に直接連絡すればいいわけですが、個人的な
おつき合いがあるわけではなく、メールアドレス等もわからないため、
不躾ながら このような方法を取りました。なにとぞご了承ください。

なぜこうすることにしたかの理由ですが、それらの方々の
活動に不満があるなどということはなく、むしろ陰ながらご活躍を
喜んでいます。ですが、それとは別に、当ブログのコンセプトと
それらの方々の活動とにズレが生じてきてるという危惧があるんですね。

当ブログは「創作」であることを明記した「創作怪談」をやってます。
自分はオカルトを個人的に研究していて、すべてのオカルトを
否定するつもりはないんですが、「心霊、霊能、霊視」等には
懐疑的な立場を取っています。

過去記事にも「心霊の正体を暴く」的な項をいくつも書いています。
明らかな創作に「実話」とつけることには、どうにも賛同できません。
ですので、当ブログの話を「実話怪談」として語られるのは
やはり問題があると考えるようになってきたんです。

もちろん、他のさまざまな方々の活動を妨害するなどといった
つもりはまったくありません。ということで、
以上、まことに勝手ながら、よろしくお願いいたします。
(この内容はtwitterでも発信させていただきました。)






座頭市あれこれ

2020.12.14 (Mon)
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※ 差別用語が出てきますので、ご注意ください。

今回はこういうお題でいきます。これは日本史でもないし、
ひさびさにノージャンルになるのかな。なんで今さら座頭市の
記事なんだと思われるでしょうが、自分でもよくわかりません。
考えているうちに、ふっとこのお題が思い浮かんだんです。
まあ、映画の話なんですけどね。

みなさんは座頭市映画をご覧になられたでしょうか。
これは年代によるでしょうねえ。今は再放送すらやらないので、
若い方は見たことがないかもしれませんね。北野武が
監督・主演した『座頭市』も、もうすでに17年も前のことですし。

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さて、自分が座頭市映画を見てて、一番最初に考えるのは
放送禁止表現の変遷です。初期の頃の座頭市映画って、
今だと放送できないか、できたとしてもセリフをアテレコで
大きく変えなくてはならないでしょう。

座頭市映画の最初は、まず賭場の場面から始まることが多い
ですよね。博奕が大好きな、勝新太郎扮する座頭市が、流れ着いた
先の賭場で丁半博打をやっている。で、どんどん負けが込んで
いきます。イカサマが仕掛けられてるんですね。どうせ座頭市は
流れ者だし、しぼれるだけむしり取ってやろうという魂胆。

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で、座頭市がサイコロを改めさせてくれと言い、ガリッとかじると、
中に鉛が入っていて、特定の目が出るようになっている。
そういうサイコロをいくつも持っていて、都合よくすり替えて
使ってるわけです。イカサマの動かぬ証拠を見せつけられた
賭場側は、座頭市に対し「なにを、このドめくら!」と罵ります。

腹を立てた座頭市が「・・・もう一度、言ってみておくんなさい」
「おう、何度でも言ってやらあ、このドめ・・・」ここで完全に
キレた座頭市は、まず最初に居合でロウソクを切り落とします。
灯りを消すことで、賭場にいる者すべてが同じ条件というか、
ふだんから暗闇に慣れている座頭市が絶対有利。

北野武の『座頭市』 海外では、なぜ座頭市が金髪でジーンズをはいているのか話題になった。
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でもこれ、いくら相手がイカサマをしたとはえ、博奕そのものが
違法ですし、アブない映画ですよねえ。こんなのが作られてた
時代は、おおらかというか、考えなしというか・・・
で、自分は疑問に思うことが2つあります。その一つめは、
みなさんもおそらく同じだと思いますが、

目の不自由な座頭市が居合の達人になれるのかということ。一般的に、
一つの感覚器が機能を失うと、他の感覚器が発達すると言います。
ですから、座頭市は音と、あとロウソクの燃える臭いとかで
どこに何があるかわかるということなんでしょうが、それにしても
スゴすぎです。もしかしたら座頭市は全盲ではなく、

座頭市の逆手居合を巧妙に使ったシーン 浪人は刀が抜けない
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明暗はわかるのかもしれません。もう一つ、これは日本の時代劇史上、
画期的なことなんですが、座頭市は「逆手の片手斬り」をすることです。
これにより、それまでの時代劇の殺陣とはまったく違ったシーンが見られる
ことになりました。武士はふつう刀を両手で持って切りつけますよね。
そういう伝統で殺陣がつくられていたんですが、座頭市はまったく違う。

まあねえ、日本刀の重さは1kg前後ですが、座頭市のは仕込杖で
刃も薄いですし、鍔はなく、柄の部分も白木で、本式の日本刀よりは軽い。
ですから片手で振り回せるのはいいとして、逆手ってどうでしょう。
そういう剣術を教える道場はないと思うので、自己流なんでしょうけど、

『天保水滸伝』の主役、平手造酒 労咳とか千葉道場などは全部創作
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みなさん、試しに逆手で定規とか握ってみてください。握りこぶしを
前に出して、定規が下にくる形です。おそらく、地面に杖をついて
歩く形がこうなので、逆手になってるのだと思いますが、ものすごく
不自由です。まず上から振り下ろすことができません。下から斬り上げる
形になるし、左に仕込杖を振ったら、大きく回さないと右に振れません。

ただ、せまいところで刀を抜く居合には、この形は便利かもしれません。   
ビートたけし版の『座頭市』で、居酒屋の中で敵の浪人と刀を
抜き合うシーンが出てきますが、座頭市が先に刀を抜き、相手の手を
おさえて、「こんなとこで、そういうふうに刀を抜いちゃいけないよ」
と諭します。さすが北野武、逆手の意味をよく考えてました。

ZVP
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さて、このままでは雑談で終わってしまうので、少しうんちくを。
座頭市は、小説家の子母澤寛が1948年に雑誌「小説と読物」へ
連載した掌編連作『ふところ手帖』の中の1篇、「座頭市物語」が原作です。
その中で、取材した土地の古老の証言として、「市という一風変わった
盲目の風来坊がいた」と語ったのがきっかけでした。

ただし、この市という人物、居合の達人ではないし、戦ってもいないん
です。あくまで映画の中だけで物語がふくらんでいったんですね。
もともと座頭市の最初のエピソードは、浪曲で有名な『天保水滸伝』の
一部だったんです。19世紀、房総半島を縄張りとする侠客、
飯岡助五郎が、同じくヤクザ者の、15歳年下の笹川繁蔵と争う話。

飯岡助五郎
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座頭市は笹川の用心棒の浪人、平手造酒と逆の飯岡側の人物で、映画の
第一作では、座頭市と平手造酒の友情がストーリーの軸になっていました。
1844年、「大利根河原の決闘」と呼ばれる戦いで、十手を預かっていた
助五郎は繁蔵を逮捕にいき、8人の子分が死亡、笹川側で死んだのは
平手造酒一人だけで、笹川側が勝って逃げ切ります。

ですが、後に笹川繁蔵はこの復讐で殺されます。いっぽう飯岡助五郎は
67歳で天寿をまっとうし、「畳の上で死んだ侠客」と言われました。
たいへん珍しいことだったんですね。さてさて、ということで、
ちょっとした歴史の裏話も書くことができました。では、今回はこのへんで。

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アーカイブ ナビの話2

2020.11.17 (Tue)
うちのジイちゃんの話なんだ。今年78歳で亡くなったんだけど、その死に際の
ことだよ。ええと、どっから話せばいいかな。・・・ジイちゃんは、うちの両親と
同じ市内に住んでて、車で15分ほどの距離だな。親父はジイちゃんに、
うちに来て一緒に暮らせよって、いつも言ってたけど、ジイちゃんは
「体が効くうちは一人のほうが気楽だ」って、誘いに応じようとはしなかったんだ。
実際、ジイちゃんは達者で、犬を飼ってて毎日1時間以上散歩させてたし、
俳句の会とか、カルチャースクールで陶芸の勉強をしたり、
退職金と年金で自由気ままに暮らしてたんだ。
これはね、俺はまだ就職したばっかりなんだけど、うらやましいというか、
年取って仕事を引退したら、ああやって悠々自適に暮らしたいなって、
理想を体現してるように思えてたんだよ。

車も運転してたんだよ。10年落ちくらいのカローラ。
だけどこれは、俺の両親も少し危ぶんでたんだ。
目も体もとくに問題はないジイちゃんだけど、
やっぱ歳のせいで判断力とかは鈍ってるだろうし、万が一のことが
あったら大変だから、運転免許の返納を勧めたほうがいいんじゃないかって。
とは言っても、ジイちゃんはあちこち出かけるのに車を使ってるわけだし、
そこらは都会と違って電車やバスの便はあまりよくないんだ。
だから免許がなくなると、うちの親が送り迎えしたりする機会が多くなるだろうし、
何より、ジイちゃんの生きる気力が萎えちゃうんじゃないかって、
言い出せずにいたんだよ。はっきりボケの兆候とかが見えないうちは
いいだろうって、お茶を濁してたってことだよな。

ただ、半年くらい前にジイちゃんが家に来たとき、「この頃、なんだか道を
 間違えるようになった。若いときは地図だけでどこでも行けたもんだが」
こんなことをこぼしてたんで、今年の4月、俺が就職した初給料で、
ジイちゃんにナビを買ってプレゼントしたんだよ。
ジイちゃんのカローラは旧型で、カーラジオのとこにナビは入らないから、
ダッシュボードにのせるやつだ。もちろん高いもんじゃない。でも、ジイちゃんは
すごく喜んでくれたよ。でもなあ、今になってみればこれがよかったのかどうか。
ナビは中古なんだよ。8万くらいのがリサイクルショップで3万になってた。
その前がどこで使われてたなんてわかんないよ。買った店に行けば
ある程度わかるかもしんないけど・・・とにかく不可思議な話なんで、あんたら
信じられないって言うかもしれないな。でもほら俺の右手、肘より先が動かないんだ。

神経が断裂してるんだよ。あんときの事故でやったんだ。
今はリハビリ中で、指が少しずつ動いてきてはいるけど、完全に元通りになるかは、
医者にもわからないみたいだ。だから、こんなことで嘘ついたってしかたないだろ。
で、そのナビをジイちゃんの家に持ってたとき、
やっぱ年寄りだから使い方がわからないだろうと思って、
俺が一緒に車に乗って、操作法を細かく説明したんだよ。
まあ、ジイちゃんは機械はけっこう強い。
昔は8ミリカメラや、写真の現像なんかも自分でやってたって話も聞いてた。
だからそう心配はしてなかったけど、すぐに要領を飲み込んで、
自分でナビをセットして、俺んとこまでくることができたんだ。
ナビの音声が案内をしゃべるたびに「スゴイ、スゴイ」って喜んでね。

ああ買ってよかった、いい金の使い方をしたって俺も思ったわけ。で、3ヶ月前
の話。俺が仕事から帰ってきたら、ジイちゃんが車で来てたんで、ナビの調子を
訪ねてみた。そしたら、「こりゃいいもんだ。あの案内してくれるネエちゃんの声が、
 ほれぼれするほどいい。だから道がわかるとこでも、どこに行くにも使ってるんだよ」
こんな話をし、続けて「それにしてもスゴイな。交差点に入るたびに、
 そこであった事故を教えてくれたりするとか、昔じゃ考えられない」
「えー、事故の件数ってこと? あれにそんな機能とかあったっけ」
「件数だけじゃなく、亡くなった人の年齢とか、ケガの状況まで教えてくれるんだよ」
「それはない、いくらなんでもそれはムリだよ。ジイちゃんラジオを一緒につけてて、
 ごっちゃになってるんじゃないか」 「いやいや、すごく詳しく知ってる」
さすがにこれは考えられないって思うだろ。数年前ので衛星通信機能はついてない。

というか、最新の数十万のでも、過去の事故の情報を教えてくれるナビなんてないだろ。
それで、ジイちゃんの家まで乗せてもらって、本当かどうか確かめて
みることにしたんだ。もしかしたらボケの始まりかも、とも思ったしね。
で、ジイちゃんの車に乗った。時間は7時過ぎでもう暗くなってた。
ジイちゃんが自分の家をナビに入力し、「これから案内を開始します。
 目的地までの到達予想時間は・・・」まあ普通に始まった。
でね、どこの交差点に入っても「右に曲がります」とか言うだけで、
事故のことなんて言ったりはしない。やっぱジイちゃんの勘違いだと思った。
「ジイちゃん、ただ普通に案内してるだけじゃない」
「それは向こうが忙しいからだろう。この間は、ここに入ったとき、ええと、
 死亡事故が3件、最新のは去年で、27歳の母親と4歳の女の子が死んだって。

 母親は頚椎骨折が死因で、女の子はフロントガラスを割って車外に飛び出し、
 対向車に轢かれたため。そんな話だったな」
「そんなのしゃべるわけないよ。ところで、ジイちゃん「向こうが忙しい」
 って言ったよね。それどういう意味なん?」 「このナビってのは、
 本部につながってて、そっから係のネエちゃんが話をしてるんだろ」
「えー、なに言ってるんだ。これは全部、録音した声を合成して出してて、
 どこかに通じてるわけじゃないよ」
「じゃあ、今話しかけてみるからな。次の信号のとこでで事故は起きてますか、
 教えてください」ジイちゃんがこう言ったが、ナビは無言。
そりゃそうだよな。これで答えが返ってきたら未来の車だよ、って思った。
「ほら、ジイちゃん、返事なんてしないだろう」

「おかしいなあ、いや、今まで何度もしゃべってるんだよ。ほとんど夜のときだな。
 その時間帯は本部が忙しくないから、答えてくれるんだと思ってたが」
「やっぱラジオだよ」俺がそう言ったとき、ナビが急に、
「次の交差点での過去10年間の事故発生件数3件」こうしゃべりだした。
「ほらみろ、どうだ」とジイちゃん。ナビは続けて、
「最新の事故は7月4日、死亡者0重傷者1名。重傷者は顔面の裂傷と、
 右手神経の断裂」7月4日ってのはその日のことだよ。
俺が驚いてナビ画面をいじくろうとしたとき、ジイちゃんが
「ううううっ」とうなってハンドルに突っ伏した。俺は助手席だったから、
とっさにハンドルをつかもうとしたがジイちゃんの体の下で、
うまくいかなかった。それで、思いっきりサイドブレーキを引いたんだ。

フロントガラスの前の景色が回転して、コンクリの塀が目の前に迫ってきて、
ドッガーン。俺の意識はそっからとぎれとぎれだよ。救急隊員に呼びかけられた
ときに気がついたんだが、右手の肘に大きなガラス片が刺さってるのが見えた。
ジイちゃんのことを気遣う余裕はなかった。
でね、このときジイちゃんは亡くなったんだが、死因は心筋梗塞だって。
もちろんジイちゃんにもガラスがたくさん刺さってたけど、
致命傷になるようなケガはなし。あのハンドルに突っ伏したとき、
もう命はなかったってことだったんだ。なあ、信じられない話だろ。
あんときナビは「死者0、重傷者1」って言ってたけど、そのとおりだったんだよ。
ジイちゃんのカローラはそのまま廃車。ナビもスクラップだと思う。
まさかまた、どっかの中古店に回ってるなんてことは・・・







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