スポンサーサイト

--.--.-- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ブログ3周年

2016.07.04 (Mon)
当ブログも3周年を迎えまして、めでたいということもないんですが、
飽きっぽく、かつ面倒くさがり屋の自分が、よく3年も続けたなあと、
われながら感心しているところです。
当面の目標が、少なくとも3年間続けようということでしたので、
今後どうしようか迷っているところではあります。
ブログを始めた目的の9割は「自分が怖い話を書く」ということで、
750話ほどになったので、駄文ではありますが、
量だけはまあ達成できたかなと思います。

残りの1割は「オカルト文化への効験」という大それたもので、
慣れないながらも怪談論やオカルト論を通して、
恐怖というものについて考察してきました。
どれほどのことができたかわかりませんが、
何らかのお役に立てば幸いだと思っております。
当ブログをお読みくださっているみなさんの、拍手や温かい励ましの言葉、
ほんとうにありがとうございました。

*本日はこれ以外の記事はありません。

rain1のコピー





スポンサーサイト

ロボット社会2

2016.06.16 (Thu)
やや古い去年のニュースですが、今日はこれでいきます。
自分もよくわからない部分がたくさんある話で、
いろいろ間違いがあるかもしれません。まずそれをご承知おきください。
『サービスロボットや自動運転車、ドローンなど、ロボットが私たちの
生活の中に入ってくるにあたり、法整備や法規制のあり方について議論する
「ロボット法学会」の設立準備イベントが10月11日、都内で開催された。
イベントでは、法律の専門家や弁護士らが登壇し、
会場の参加者らとともに熱い議論が繰り広げられた。

イベントは「ロボット法学会」設立準備研究会として、
「ロボット法原則の提言に向けて」と題して、開催された。
法律の専門家らが登壇し、ロボットを活用し、
共生する社会の実現に向けた法制度の課題などについて、
会場の参加者も交えて熱い議論が繰り広げられた。
慶應大学教授の新保史生氏がロボット法についての提言をしたほか、
パネルディスカッションの司会進行を務めた。

イベントの冒頭で同研究会の慶應義塾大学総合政策学部の新保史生教授は、
ロボットが日常生活にかかわるSFのような世界が現実になりつつあり、
情報やネットワークといったバーチャルなものだけでなく、
物体を伴う存在が人間に変わって社会生活に入ってきつつあるなどとして、
ロボット法の必要性を強調した。その上で新保教授は「ロボット法 新8原則」
として提案を発表。(1)人間第一の原則(2)命令服従の原則(3)秘密保持の原則
(4)利用制限の原則(5)安全保護の原則(6)公開・透明性の原則
(7)個人参加の原則(8)責任の原則 
の8原則からなるロボット法を提言した。』
(WirelessWire News )
 
ふむふむ、少しだけ解説を加えますが、これはロボット自身を規制するというより、
現時点ではロボット開発者および利用者を規制する意味が大きいようです。
(4)利用制限の原則  というのは、簡単に言えば「オレオレ詐欺ロボット」
などを作って悪事を働くなということでしょうね。
(7)個人参加の原則 もわかりにくいですが、これはロボットの利用者の
プライバシー保護に関するものでしょう。あとはだいたい想像がつきますよね。

まあ、あくまでこれは提言であり、実際の法として制定され、
機能するのはずっと先のことになるはずで、それまでにおそらく、
新しい考え方がいろいろ生まれてくるものと思われます。
まず、この議論で一番難しい点としては、「ロボットとは何か」について、
明確な定義が存在しないことです。

人型の機械であればロボットであるのか、顔がついていればロボットなのか、
人間と会話ができればロボットか、人工知能が入ってればロボットか・・・
ガンダムのようなスーツ型で人間が運転するものはロボットか?
会話はするが、液晶画面上にしか存在しないものはロボットなのか??
最近、蒸し暑いですので、エアコンを使用しているご家庭もあるでしょうが、
例えば室内気温をセンサーで測定して、自分でスイッチを入れるエアコンがあれば、
それはロボットと言えるのか??? 難しいですよねえ。

このニュースに関して、あちこち検索してみましたが、
SF小説の巨匠、アイザック・アシモフが作品の中で構築した
「ロボット工学3原則」について触れておられる方が多かったですね。
実際、この会議の中でも触れられています。
みなさんご存知でしょうが、いちおうご紹介すると、

『第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、
    その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
    ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、
    自己をまもらなければならない。』
(『われはロボット』より)

よく考えられえているとは思いますが、
作中では、2050年ころの未来の話だったと記憶しています。
現在の技術では、これを人工知ロボットに搭載すると、
「フレーム問題」というものを引き起こすと考えられることが多いのです。
どういうものかというと、まあ人間並みの仕事ができるロボットがあるとして、
それに上記の3原則を搭載して、
「コンビニでパンとコーヒー牛乳を買ってこい」と命令します。

そうするとロボットは、極端な話をすれば、
「外に出た自分の姿を見て驚いてショック死する人間がいないだろうか」
・・・これは第一条に反しますよね。
「自分が道路を歩いてできる微細な変化が、後で交通事故につながらないか」
ま、こんなことをえんえんと考え始めて、一歩も前に進めなくなってしまう。
そんな馬鹿なと思われるかもしれませんが、これ重要な難問なんです。

フレームというのは枠のことです。
ロボットの思考に「コンビニでパンと飲料を買う」
という枠をはめ、その中だけで考えさせたらいいと思うでしょうが、
ある危険な可能性が、当面の枠内のことと関係するかどうかを、
どれだけ高速のコンピュータで評価させも、可能性が無数にあるため、
抽出する段階で無限の時間がかかってしまうのです。
やっぱりコンビニへの第一歩を踏み出すことができません。
3原則なしで「人とぶつかるな」程度のプログラムを組んで出発させたなら、
容易に目的達成できるでしょうが、これはただの買い物ロボットです。

実はフレーム問題は人間にもあります。そして人間はある程度それを解決してる
はずなんです。だって、人様の命を危険にさらす可能性を考えて、
コンビニにパンを買いにいけないという人はいないですよね。
人間なら、ある程度のところで割りきって出発していきます。そして実際に、
コンビニで買い物をして人に危害を与える可能性はごくわずかなものです。
しかし、人間がフレーム問題をどうやって処理しているかはまだ未解決で、
単に、フレーム問題にうまく対処しているように見えるだけだ、
と唱える研究者もいるんですね。

さてさて、最初の「ロボット法 新8原則」は、もしプログラム化して
ロボットに搭載したとしても、原則が競合した場合の優先順位はどうするかとか、
さまざまな問題が発生してくると思われます。
まあでも、人工知能がフレーム問題を起こすほど、
様々な事例を考えられるようになるのは、まだまだ先のことでしょう。
みなさんは機械翻訳を使われたことがあるでしょうか。
英語→日本語でやってみればわかりますが、長年研究が続けられていても、
とうてい使い物になる現状ではないですよね。

「東ロボくん」というのがあります。国立情報学研究所が開発している、
大学入試センター試験において高得点を獲得し、東大入学を目指す
という人工知能プログラムなのですが、数学などは得意なものの、
国語や社会の記述式問題で大きく点数を落としてしまいます。

開発している研究者の方は「20年取り組んでも、記述式問題については、
30字、40字程度でもまったく進展していない。
開発の手がかりすらつかめない」と述べておられました。
フレーム問題とは直接関係はありませんが、現状はそんなものですので、
もしロボット3原則がプログラム化される(できる)としても、
アシモフの想定したように、きわめて長い時間がかかるものと思われます。
関連記事 『ロボット社会』  『AIは直木賞の夢を見るか』  
『AIは直木賞の夢を見るか2』







ミミズバーガーはある?

2016.06.11 (Sat)
今日も時間がなく軽めの話題で。自分は科学ニュースをよく見ているんですが、
「読売」 「Yahoo!」 「ITmedia ニュース」それぞれ特色があります。
そんな中で、最もひねったというか、
他とはかなり毛色の変わったニュースを紹介しているのが、
楽天がやっている「Infoseekニュース」ですね。

「子宮系女子だけじゃない! 女性の秘部に入れると超・危険なもの5選!」
「四肢切断を望み、自分の肉を食べ…! 恐ろしすぎる精神疾患4例」
「口からニョキニョキ、舌だけが2倍の速さで成長してしまった赤ちゃん」
ざっと1ページ目をひろい読みしただけで、こんな表題のニュースが見つかります。
今日はそこから、これをピックアップしてみました。

『食品の遺伝子テストを義務付けるのはありかもしれない。
去年、バイオテクノロジー会社であるClear Labsがホットドッグに含まれる
遺伝子チェックをしたところ、ラベルに表示されている原材料以外の物が
含まれていることが分かりました。この度、Clear Labsは同じ分子テクノロジーを
使ってハンバーガーに何が含まれているかを調べたようです。
その結果を読んでみると、うーんなかなか食欲が減る感じとなっています。

皆さんが今日のランチで食べたあのお肉、本当に牛肉だという確信はありますか?
Clear Labsの最新のレポートでは肉を使ったハンバーガーと、
ベジタリアン向けのハンバーガーのサンプル258個を遺伝子・栄養という側面で
分析しています。その結果14%のサンプルにおいて、
重大な問題が発見されたとのことです。

重大な問題とは、表記された原材料とは違うものが使われていたり、
栄養分のラベル表示からの大きな逸脱があったりというもの。
なんとネズミのDNAが発見されたサンプル、
食品に媒介する病原菌のDNAが発見されたサンプルもいくつかありました。
そしてなんと人間のDNAが含まれたものも、1つ存在していました。』


ふむふむ、食品に関する都市伝説というのもいろいろありますよね。
よく知られているのが、某大手フライドチキンチェーンのもので、
そこの調理場に入ってみると、天井から吊るされた鶏はどれも3本足だった、
というのがあります。遺伝子操作で作られた鶏ということなんでしょう。

あとはハンバーガーもネタになりやすいです。
いわく、養殖ミミズの肉を使っているとか、猫の肉を使っているとか。
ミミズバーガーに関しては、この都市伝説を元に作られた、
どうしようもない映画まであります。
ミミズのバーガーを食べるとミミズ人間化してしまうという。

これ、でも、採算面を考えればありえないですよね。
大量の肉を得るには、正規ルートから持ってくるのが、
一番コストが安いでしょう。3本足鶏を量産するには、
莫大な開発費用がかかるでしょうし、ミミズを原料とするなら、
秘密裏に養殖場や加工場を作り、従業員すべてに口止めをしなくてはなりません。
そんなふうに製造されたミミズ肉が、
普通の牛肉よりも安いとはちょっと考えられません。

しかし、人毛醤油のように実際にあったものもあります。日本では、
戦中から戦後混乱期の間に製造されていたという話がありますし、
現代の中国でも作られています。Wikiで「人毛醤油」の項を引いてみると、
ちょっとここに引用をはばかるような怖ろしいことが書いてあります。
興味を持たれた方はどうぞ。

さて、表題のニュースに戻って、ネズミのDNA検出といってもごく微量で、
ネズミ肉が使用されていたわけではないようです。
ただし不衛生な環境で製造されたようで、おそらく肉にネズミが触り、
そこで皮膚片や糞が混入したものと思われます。
また人間のDNAについても、これは手袋をしないで触るなどした人の皮膚片か、
髪の毛などだろうと考えられます。人肉を使用したわけではないでしょうw

それから病原菌類については、この試験では、検出されたDNAが
生きたものか死んだものかは判別できず、おそらくは病原菌も、
加熱調理の過程で死んだものの痕跡ではないかと推測されています。
・・・ということで、まあ大きな問題はないと言えばないのですが、
やっぱり気持ち悪い感はありますよね。ニュースを続けます。

『その一方で消費者を騙しているケースもありました。いくつかのバーガーでは、
記載されていない原材料が大量に使用されているという混ぜ物ケースが
発見されたんですね。たとえば子羊の肉やバイソンの肉を謳ったハンバーガーに
牛肉や鶏肉が混ぜられていたりというものです。
黒豆を原料にしたバーガーと表示されているのに、
全く黒豆が含まれていなかったりもしました。
ここまでくると完全に偽装表示ですね。

ベジタリアン用バーガーのうち14個はラベル表示されている原材料のうち、
何かが欠けていました。米Gizmodoの取材に対してClear Labsの共同創立者である
Mahni Ghorashi氏は「ベジタリアン製品のほうが多く問題が検知されたことに
すごく驚きました。というのも、普通ならベジタリアン製品のほうが安全だ
と考えるからです」と述べています。』


これはいけませんね。まさに羊頭狗肉の故事を地で行ってるようなものです。
しかし、ベジタリアン用ハンバーガーのほうが問題が大きいというのは、
自分は疑問に思いません。むしろ、そうだろうなあという感想です。
野菜を使用していながら、肉の食味・食感を出すのはかなり難しいと思われます。
作られる量も多くはないでしょうから、安易な加工がされているんでしょう。
そもそも、ベジタリアンならハンバーガーでなく、
サラダを食べればいいのにねえ。

あとそうですね。某ハンバーガーチェーンで出されるポテトフライは、
何年たっても腐らず、カビも生えないという話もありますよね。
これは実験が簡単なので、世界の各地で検証されていて、
動画なども出回っています。大量の防腐剤などの添加物が入っていて危険、
という人もいますが、これも自分は考えにくい気がします。

ポテトフライなんて、まずその場で食べるものだし、
家に持ち帰ってとっておくという人は少ないでしょう。
在庫にしてずっと寝かせておく、というのは考えられないこともないし、
賞味期限がきても廃棄しない前提かもしれませんが、
大量の添加物を入れるコストやリスクを考えると、ありえない気がします。

ホテトの断面積が小さいため、すぐに乾燥してしまって、
菌が繁殖しにくいという説明が最も納得できますね。
試しに、ポテトに定期的に霧吹きで水をかけていれば、あるいは、
ラップで覆って乾燥しないようにすれば、
カビは生えてくるんじゃないでしょうか。では、このへんで。







スライダーの話

2016.06.02 (Thu)
えー今日は、何に分類していいのかわかりませんが、
オカルトの話なのは間違いありません。「スライダー」という語を聞くと、
みなさんは何を連想されるでしょうか。野球フアンなら、
速いカーブ系の変化球と答えられるかもしれませんが、オカルト的には、
「Slider」は「Street Lamp Interference Data Exchange Receiver(s)」
を指す場合が多いんですね。これ、意訳すると、
「道の街灯を次々と消していく人々」とでもなりますか。
要は、電気人間ということです。

世界には、オカルト界では知られた電気人間が何人もおり、
自分の意志だけで、自在に照明をつけたり消したり、ステレオやテレビの
ボリュームを上げたり下げたり、チャンネルを変えたりできると言われています。
略さないほうで検索すると、youtubeで動画がいくつか見つかります。
(Sliderで検索すると工具が出てきます)
興味を持たれた方は参照してみてください。

「幽霊の発生する原因は、人間の発する生体的な電気力である」とする説は
昔からあります。ここでは「電気力」というあいまいな語を使いますが、
これは電気に関するさまざまな現象・概念をすべて説明しても煩雑だし、
退屈だろうと思うからで、その点はご理解ください。
人間が死ぬ間際に、強い電気力が放射され、
それが空中に残って他者に影響を与え、幽霊の姿を見せる・・・

しかしどうなんでしょう。たしかに人間は微弱な電気力を発しますが、
それを言うなら、この世は電気力に満ちあふれているわけですよね。
テレビ電波、携帯電話の電波、変電所、高圧電線などなど、
空中にさまざまな電波が飛び交ってる中でわれわれは生活しているわけです。
みなさんの目の前のPCだってかなりの電磁波を出してますし、
そもそも可視光線も電波の一領域です。

それに静電気も、目に見えないだけであちこちで発生しています。
人体にそれがあるのは、髪の毛を下敷きでこすってみればわかりますし、
金属のドアノブをつかんだときにバチッとくるのも、静電気の力です。
べつに生体でなくても、何かの部分が風でバタバタあおられて
動いてるようなところなどには、
自然の静電気がたまっていておかしくありません。
そんな中で、人間が発する微弱な電気力が、
どれだけ効果的に幽霊の姿を見せることができるかは疑問があります。

あと、怖い話を書く場合や心霊スポットを訪れた際に、
電気的、機械的な障害が起きるという話もよく聞かれます。
怖い話を書いて保存しようとしたら、ファイルごと消えてしまった。
心霊スポットで写真を撮ったスマホが、なぜか完全にブラックアウトした。
廃墟を訪れたロケ隊の照明やカメラに、原因不明の不具合が続く。
インタビューして録音したはずの話がなぜか入ってない。
ま、こんな感じのことですね。これは、偶然という場合が多いでしょうし、
話を盛ってるんじゃないかとも疑われますが、
しかし、中にはどうやっても説明のつかない現象もあるかもしれません。

さて、ご紹介するのは「江戸の電気人間」こと弥五郎です。
「抱きつき弥五郎」とも呼ばれていて、浮浪者であったという説や、
大老酒井忠勝の家臣であったとする話もあります。
とすれば江戸初期の17世紀ころの人なのでしょうが、
姓がわかっていないのは、身分の低い下人だったのでしょうか。
こんな話が伝わっています。

弥五郎が自らの電気力に目覚めたのは、少年時、
荒川の氾濫で母親が溺死してしまった。悲しんだ弥五郎は、
一夜中、母親の冷たくなった死骸に取りすがって泣いた。
すると翌朝、母親が生き返ったんですね。これ以来、弥五郎は頼まれれば
病気治療をするようになりましたが、軽い病人には医者に行くよう勧め、
生き死にの重病者でないと力を発揮することはなかったとされています。

また、「抱きつき」という名がついた由来は二つあり、
一つは、裸になって隅田川に入り、
大鯉を抱きかかえて生け捕りにしていたことから。
鯉は弥五郎にさわられると、しびれたように動かなくなってしまうのです。
もう一つは、身長2m以上の丸山という当時の相撲の関取が酒に酔って暴れ、
手がつけられない。ところが弥五郎が背後から忍び寄って抱きつくと、
丸山はぶるぶる震えだし、ばったりと倒れて気絶してしまった、
こういう話からきています。

さてさて、電気ウナギなどは、解剖して調べれば、
発電する仕組みがはっきりわかりますが、人間はそうなっていません。
ですから、これが本当ならスゴイ話なんですが、
残念ながら、これ、出典は大正時代の小説なんですね。
江見水蔭の短編小説『鯉を抱く男』に出てくる話のようです。
なーんだ、と思われたらすみません。

元ネタとしては、実際に酒井忠勝が記した『仰景記』には、
『家光将軍の治世に「抱きつき弥五郎」と呼ばれる乞食がいた。
往来で町人の女性などに抱きつき、金を無心する。
それ以外にはとくに悪いことをしないが、困り者だとして町奉行に訴えられた。
しかし適当な処分が見つからないので、将軍家光まで話が行ったところ、
「天下太平の印だ」と一蹴された。』
こういう記述があるようです。
おとがめなし、ということなんでしょうね。

これはこれで、当時の時代の雰囲気を感じさせて面白いですが。
このことをヒントにして、小説家が話を広げていったのかもしれませんし、
実際に、江戸時代にそういう噂が流れていたのかもしれないです。
どうやってこの手の逸話が生まれるのかを考えれば、
自分なんかは、興味深いなあと思いますね。では、このへんで。







ゆっくりな世界

2016.05.31 (Tue)
今日は科学ニュースからです。怖い話を書く気でいたんですが、
科学ニュースを見てましたら、自分がこのブログで裏テーマにしている
「恐怖」と関係がある、興味深い項目を見つけたので。
昔から、危機的な状況にあるときには「時間がゆっくり過ぎていく」感じがする、
と言われてきました。危険な状況というのは、
たいがいが恐怖を感じる状況でもあるわけですね。
例えば、車に乗っていてカーブを曲がりきれずスピンしてしまったときとか。

ただ、厳密に同じかはわかりませんが、これは事故などの場合だけでなく、
スポーツでも聞く話です。古いことになりますが、
読売巨人軍の名監督だった川上哲治氏が現役で絶好調だったときに、
「ボールが止まって見える」と言ったのは有名な話ですね。
また、短距離走の世界的な選手が、わずか10秒前後の走ってる時間が、
普通に過ごしている10秒よりも長く感じられる、
と述べているテレビ番組を見たことがあります。つまり、
極度に集中している場合に、時間が長く伸びて感じられるということのようです。

これ、客観的な時間の長さが伸びるはずはありませんので、
ゆっくり感じられるということは、外部から入力される視覚情報
(もしかしたら聴覚なども?)を脳が処理する速度が速くなっているのではないか、
という仮説が持たれていました。たびたび『ジョジョの奇妙な冒険』
を持ちだして恐縮なのですが、あのpart3のスターダストクルセイダースで、
「ザ・ワールド」という時間を数秒間止めることができるスタンドが
出てきてましたが、これは最強に近いですよね。
相手が止まってる間に、自分だけ動けるわけですから。

これに対し、主人公の操るスタンド「スタープラチナ」は、
きわめて正確かつ素早い動きができることが特徴でした。
作品中では、戦いによってその能力にさらに磨きがかかり、
最後には敵と同じく時間を止めることができるようになっていましたね。
ただし、実際の人間の場合、手足などの動きを速くするのは限度がありますが、
脳内の処理速度は速くできますので、意識の中だけで、
時間が長く感じられるようになるのだと思います。

『交通事故など「危ない!」と感じた瞬間には、
周囲の風景がスローモーションに見える
――そんな現象が本当に起こるとする研究成果を千葉大学が発表した。
危険を感じた時は視覚の処理能力が通常よりも高まり、
事態がスローモーションのように感じることを確認したという。

視覚の処理能力を測る実験:危険や安全の印象を与えるカラーの画像を
24枚用意し、それぞれ1秒間表示した後、10~60ミリ秒の範囲で、
モノクロ画像に切り替える実験を行った。危険な画像の場合は、
モノクロに見えるのに必要な時間が短くなった。これにより、危険な状況では、
通常より早く視覚情報を処理できる可能性が分かったという。

また、0.4~1.6秒の範囲で各画像を表示し、
1秒間の長さを感じるのにかかる時間も測定。危険な画像が見えている時間は、
実際より長く感じることを確認した。2つの実験から、
危険な状況では物事がスローモーションに見えることを証明したという。』

(ITmedia) クリックで拡大できます


まあ、心理学的な実験ですから、つねにぴったり同じ結果になるということは
ないでしょうが、追試しても全体の傾向は大きく変わらないんじゃないか、
という気がします。しかし、この手の実験は難しいですよね。
実際に被験者を危険な目に合わせることはできませんから。
この場合も、被験者の頭の中には、どうしても「今は写真を見ているのだ」
という状況把握が根底にあるでしょうから、本物の危機状況の場合は、
もっとはっきりした結果が出るのかもしれません。

たしか外国でもう少しハードな実験をしてたような、と調べてみたらありました。
アメリカのベイラー医科大学というところの実験ですが、
被験者を45m!の高さ(ビルの10数階ですよね)から落とし、
安全なネット上に着地させるようにする。このとき落ちる経路に、
ランダムな数字を表示する掲示板をセットし、読み取れるかどうかを調べる。
しかしこれ、やった人は勇気がありますよねえ。

この結果としては、被験者の全員が掲示板の数字は読み取れませんでした。
しかし、やはり全員が、落ちている間は時間の長さが伸びているように
感じたんですね。まあこれはそうでしょう。「目」そのものの機能が、
突然向上するということはありませんから。
同じカメラを使っているので、その性能に違いはないわけです。
実験者は結論として、落下中の記憶力が劇的に向上したのだと考えました。
そしてあらゆる状況を詳細に記憶する。
これもまた、脳内の処理速度の問題なわけです。

なぜこういうことが起きるのか、仮説の段階でしかありませんが、
危機的な状況や、極度の集中力が必要な状況において、
脳は他の比較的不必要な情報を遮断し、その分の力を振り向けるのではないか、
というものがあります。これもなかなか実験では確かめるのが難しいことですが、
いずれは、脳内の血流の動きやシナプスの発火などを、
脳生理学的に確認することができるかもしれません。

さてさて、自分は怖い話の中で恐怖の瞬間をたくさん書いていますので、
こういう実験結果は活かしたいなと思うのですが、
どうすれば効果的でしょうかね。
単純に、怖い瞬間を字数を増やして長く書く、
ということでもない気がしますし、なかなか難しそうです。