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環境DNAって何?

2018.06.02 (Sat)
もし本当にいるとすれば、英国スコットランドで最も有名な動物は、
ネス湖にいるというネッシーだ。今回、科学者チームが、
ネス湖の水に含まれているDNA断片の配列を片っ端から決定することで、
この湖にネッシーがすんでいる(あるいはすんでいた)か
をめぐる論争に決着をつけようとしている。

ニュージーランド、オタゴ大学の遺伝学者ニール・ジェメル氏が率いる
国際研究チームは、2018年4月からネス湖の水のサンプルを採取していて、
6月からはサンプル中に含まれるDNAの抽出に着手する。
彼らの目的の1つは、ネッシーの遺伝子探しだ。
(Natonalgeographic)

bbbbhhsususus (1)

今回は、科学ニュースからこの話題でいきます。
やや地味めな内容で、カテゴリとしてはUMA談義に入るでしょうか。
まず、環境DNAとは何か?ということですが、生物はそれぞれ、
固有の遺伝子を持っていて、その塩基配列はDNA(デオキシリボ核酸)
の中に組み込まれています。ここまではご存知だと思います。

さて、生物が生活するにあたって、多数のDNAが周囲にまき散らされます。
皮膚のかけらや体毛、糞、精子などです。人間では、
1日で約1兆個の細胞が入れ替わると言われていますし、
掃除をすれば、ゴミの中にたくさんの髪の毛が含まれていて
驚くこともあります。1日、100本は抜けているそうです。

これらの、生物の個体から直接採取されたのではない、
環境の中に自然に含まれるDNAを、環境DNAと言います。
川や湖の場合、水の中には、環境DNAが多数とけ込んでいます。
(海の場合は水量が桁違いに多いため、難しい面があります)

これまで、ある水域にすむ生物相を調べるには、あちこちで網を入れて
実際に魚を捕ったりしなくてはならず、膨大な時間と費用がかかっていました。
ところが、最近になって、次世代シーケンサーという機械が開発され、
短期間で効率よく生物調査ができるようになったんですね。
単に、採取した水のサンプルを機械にかけるだけです。

次世代シーケンサー
bbbbhhsususus (3)

日本でも、琵琶湖周辺の河川において実施され、たった一人の研究者が、
わずか10日間で、琵琶湖周辺水域の85%の調査を行っています。
これが従来型の調査であれば、大勢の研究者で何年もかかっていたはずです。
しかも、調査の精度も十分満足できるものでした。

琵琶湖には、文献などから、44種類の魚が生息すると推定されていましたが、
この調査では、そのうち38種類の環境DNAを採取し、
さらに、琵琶湖では報告がなかった2種の魚のものまでが見つかったんです。
また、やろうと思えば、魚だけでなく、
水生昆虫や植物のDNAも見つけることができるはずです。

上記引用のニュースは、この調査をネッシーがすむとされるネス湖において
実施しようということなんですね。では、ネッシーは本当にいるのか?
これまで、ネッシーの正体は、恐竜の一種である首長竜ではないかという
説が多かったんですが、首長竜の絶滅は6600万年前、
それに対し、ネス湖が氷河によって形成されたのが約1万年前です。

首長竜
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根本的に時代が合わないんですね。ですから、ネッシー研究者の中には、
ネス湖は地下のトンネルで海とつながっていると主張する人もいました。
しかし、これまでに行われた水質・地質の調査では、
地下トンネル説には否定的な結果が出ています。

また、首長竜は、小さなものでも体重1トンはありますし、
長い年月にわたって種を維持するためには、
最低でも数百頭の個体数が必要だと考えるのが妥当でしょう。
ところが、ネス湖は寒冷地にあり、それだけの巨大生物の数を維持できる
餌となる魚がいないんですね。ということで、ネッシー=首長竜 説は八方塞がりです。

これを打開するため、いろんな奇抜な説が考え出されています。
例えば、サイエンスエンタティナーを自称する飛鳥昭雄氏は、
ネッシー=タリモンストラム 説を唱えていますが、これは恐竜よりはるかに古い、
古生代に生息していた、せいぜい10cm程度の生物です。

タリモンストラム


それらの説の中でも穏当なものとしては、チョウザメやヨーロッパオオナマズの
誤認ではないかとするものです。チョウザメは、
大きな種類では10mほどになりますし、冷水を好みます。
また、ヨーロッパオオナマズも3m近くなります。
しかし、ネス湖において、この2種が捕獲されたという記録はないんです。

さて、ここまで読まれて、なんだ、どうせネッシーなんていないんだろう、
そんな調査やるだけムダだと思われたかもしれません。
しかし、もし、いないと思われていたチョウザメのDNAが見つかったら、
それはそれで大発見ですし、キャビアをとるための養殖ができるかもしれません。

オオチョウザメ


また、ネス湖全体の生物相がわかることで、環境保護にも役立ちます。
あと、首長竜のDNA配列はわかってはいません。
化石はいくつも見つかっていますが、長い年月の間に,
DNAは壊れてしまってるんです。ですから、
もし正体不明のDNAが発見されれば、ネッシー実在の夢は残ることになります。

さてさて、これ以外にも、環境DNAを用いた調査は、たくさんの可能性を秘めています。
例えば、このニュースを掲載したナショナルジオグラフィックの研究チームは、
1930年代に、飛行中に行方不明になった米国の女性飛行士、アメリア・イアハート
が不時着したとされる南太平洋のニクマロロ島で、土を採取して、
彼女がいた痕跡を探しているということです。

アメリア・イアハート
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これが成功すれば、すごい話だなあと思います。ただし、アメリア・イアハートは
近代の人で、あらかじめ髪の毛などから彼女のDNAがわかっているので、
同定が可能なんでしょう。日本で、例えば、坂本龍馬の環境DNAを見つけたいと
思ったとしても、元がわからないんですよね。では、今回はこのへんで。






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『今昔物語』の巨人について

2018.04.16 (Mon)


今回は、「UMA」カテゴリなのか「怖い日本史」なのかよくわからない
お話です。前からご紹介している『今昔物語』には、巨人の話が出てきます。
 大きな死人が浜に上がる話
「藤原信通の朝臣が常陸の守をしていたとき、任期のきれる4月頃、
風が強く吹いて海が荒れた晩、某郡の東西が浜(場所不明)に大きな死人が漂着した。

死人の長さは5丈(15m)ほど、高さは、馬に乗った役人が向こう側にいて、
その手に持った弓の先がやっと見えるほどだった。(3mくらいか)
死人には頭がなく、右の手、左の足もなかった。サメなどが食い切ったのだろう。
また、うつ伏せに寝ていたため、男か女かもわからなかった。

ただ、体つきは女のように見えた。不思議なことだというので、見物人は
ひきもきらず、わざわざ陸奥国から見物に来た人もいたほどだ。
その中の名僧は、「こんな巨人の住むところがわれわれの世界にあるとは
思えず、これは阿修羅女(六道の修羅界の女)でしょう」などと言った。

藤原信通が「これは朝廷に報告せねば」と述べたが、まわりの者は、
「そうすると検分の役人が来て接待しなくてはならず、
任期ももうすぐ終わるので、黙っていたほうがいいでしょう」と答え、
それで報告はとりやめになってしまった。

常陸の国のある武士は、「こういうものが今後攻めてきたら大変だ。
矢が立つかどうか試してみよう」そう言って死人に矢を射かけたところ、
深々と突き刺さった。これを聞いた人はみな「武士らしく用心のいいことだ」
とほめた。死人は、日がたつにつれて腐敗が激しくなり、
あたり数kmに住む人は臭くて逃げ出したほどだった。」(第七部 雑事)

クジラの死体のあまりの腐敗臭に鼻を押さえて歩く人


こんな話が載っています。『今昔物語』は説話集で、荒唐無稽な話が
たくさんあるんですが、これは報告調で、現実感のある描写になっています。
話に出てくる藤原信通は、12世紀に実在した人物です。
で、この部分について、UMAフアンで注目する人が多いんですね。
中には、南極にいるとされる大型UMA「ニンゲン」ではないかという人もいます。

「ニンゲン」


「ニンゲン」はナガスクジラなみの大きさの、白い色をした裸の人間型の生物
とされますが、じつは「ニンゲン」には、目撃証言など、UMAとしての実体は
ありません。これは巨大掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」で、
創造されたもので、その経緯もはっきりしています。

さて、巨人の伝説は世界中にありますが、その多くは神話としてのものです。
例えば、北欧神話では、神々と巨人族との対立が物語の軸になってますし、
中国の盤古(ばんこ)のように、この世界は原初にいた巨人の体が元になって
できたとする話も各地に見られます。

しかし、これらはあくまで神話上の存在で、UMAとは区別するべきものです。
では、現実的に、人間型の生物はどのくらいまで大きくなれるものでしょうか。
ギガントピテクスという、約100万年前に生存していた類人猿(下図)がいて、
身長3m、体重300~540kgと推定されています。

ギガントピテクスの想像図


ですが、ギガントピテクスの化石は、歯や顎の骨が見つかっているだけで、
全身骨格はおろか、四肢の骨も発見されてはいません。ですから、
研究者の中には、頭や歯だけが特別大きいだけで、体そのものはゴリラ程度
だったのではないかと言う人もいます。ちなみに、世界で一番背が高かった人は
272cm(下図)ですので、自分は3mでも不思議ではないと思います。

世界史上、最長身の人物


さて、『今昔物語』の死人は、常識的に考えれば、
やはりクジラだったんじゃないでしょうか。
「頭がない」「右手、左足がない」「うつ伏せ」という証言に注目してください。
対角線の手足がないと棒状に近くなりますし、クジラのヒレと尾部が、
残った手足に誤認された可能性があるような気がしますね。

では、古代の常陸の国(現在の茨城県)にクジラはいたのか。これはいました。
奈良時代初期に書かれた『常陸国風土記』には、
クジラの形に似た丘がある地名を「久慈」にした、という記述が出てきますし、
後代でも、常陸の浜はクジラ漁の拠点の一つでした。

で、こういう話をすると「魚を見慣れた浜辺の人々がクジラを見間違える
はずがない」といった反論をする人が必ず出てきます。でも、そうでしょうか。
下の図をごらんください。これはフィリピンの浜辺に流れ着いたものですが、
腐敗が進んで色が白くなっており、皮下組織が毛のように見えます。

漂着死体について、「体毛があった」という証言はよく見られますが、
皮膚がはがれ、皮下組織がくり返し波に洗われているうちに、
毛のようになって見えるのは珍しくはないようです。この死体について、
現地人は、見たことがない、クジラではないと証言しましたが、
フィリピン政府が分析した結果では、やはりクジラだったんです。



さてさて、もし巨人族が現代に生存していたとして、
絶滅しないでいるためには、個体数は数千は必要でしょう。
軍事衛星が10cm以下の解像度で、世界の隅々まで監視しているのに、
その生息地が見つからないとは考えにくいですよね。

超古代にいたとしても、上で書いたギガントピテクスのように、
わずかな骨の化石でも発見されています。ですから、巨人族の存在は
やはり難しいんじゃないかなあと思います。またしても夢を壊すような
内容になってしまいましたが、今回はこのへんで。






クジラのクチバシ

2018.04.10 (Tue)
今回は超ひさびさにUMA談義です。自分はオカルトのジャンルの中では、
UMA(未確認生物)が一番好きなんですが、なかなか書く機会がないんですよね。
さて、下の画像をご覧ください。これ、オカルト好きの方は一度は
どこかで見かけられたことがあるんじゃないでしょうか。

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通称「テコルートラの怪物」と言います。1969年、メキシコ、
ベラクルス州のテコルートラと呼ばれる町の海岸で発見されました。
漂着してから何週間かたっており、かなり腐敗が進んで、
あちこちの骨がむき出しになり、なかば砂に埋れていたそうです。

特徴としては、推定体長が22~26m、幅6m.体重24トン、
頭の重さだけで1トンあり、なんと3mを超す長さのクチバシがついていた。
クチバシの重さは600kg。体は硬い皮でおおわれ、羊毛のような毛があった。
テコルートラの町長セサール・ゲレーロが当局に調査を依頼した。
さまざまな説が出され、突然変異のクジラではないかとする意見もあったが、
結局、結論は出ないままだったようです。

クチバシと思われる画像  ナガスクジラの頭部


上の画像を見るかぎりクジラには見えませんが、これはおそらくクレーンなどで
吊り上げられている状態と思われます。ですから、
首の部分があるように見える。あと、クチバシは取り外されているようです。
で、これ、自分はやっぱりクジラなんじゃないかと考えます。

ナガスクジラなのか、マッコウクジラなのかはちょっとわからないですが、
クチバシに歯があったという記録がないので、ナガスクジラの可能性が高いかも
しれません。ナガスクジラは、体長20~26m、体重30~80トンなので、
大きさの要件は十分満たしています。

ここで、「ちょっと待って。クジラにクチバシはないよね」と思われた方も
おられるんじゃないでしょうか。そういう意見は多いんです。
でも、自分は逆に、「クチバシ」という証言があるものはクジラの可能性を
疑います。次にクジラの骨格図を掲載しますが、
上がマッコウクジラ、下がシロナガスクジラです。



どうでしょう。頭骨の前の部分の形が、クチバシに見えませんか。この骨が、
肉の部分が腐敗してむき出しになり、クチバシと誤認されるんだと思います。
マッコウクジラ類は、頭の部分に「脳油」と呼ばれる
ワックス状の物質が入っています。これによって浮力を調節し、
深海にもぐったりするんですね。

余談ですが、マッコウクジラの油は「マッコウ油」、
ナガスクジラからは「ナガス油」が採れます。この成分には違いがあり、
マッコウ油は人間の食用にはならないため工業用に、
ナガス油は食用も含めて広く利用されました。アメリカの小説家、
ハーマン・メルヴィルの書いた『白鯨』では、19世紀後半の捕鯨の様子が
出てきますが、当時の捕鯨の最大の目的は、鯨油を採ることにあったんですね。

で、クジラが何らかの事情で死ぬと、胴体は肉厚なので、
まず、頭部が腐って鯨油が抜け、頭骨がむき出しになりやすいと考えられ、
それがクチバシ状に見えるというわけです。次の画像をごらんください。
これは、2007年に中国の海岸で発見されたものです。
くちばしだけで1メートルあり、頭全体では約3メートル。

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ちぎれたような首からは骨が出ています。これを、プテラノドンなどの翼竜
じゃないかとする見解もありますが、ちょっとありえないでしょう。
この頭部はかなり重そうですが、翼竜の場合、
翼長10m級のものでも、体重は50kg程度しかありません。
それはそうですよね。重ければ滑空できなくなります。

これもおそらくクジラ類の一種なんでしょう。あと、画像はありませんが、
1925年、アメリカ・カリフォルニア州で、体長15mの巨大な生物の死骸が
流れ着き、この生物にも巨大なくちばしがあったが、歯はなく、
クジラのような尾がついていたとされます。
また、下図はロシアのサハリン島に流れ着いたものです。



さて、クジラ類の中には、骨だけでなく、外から見た口吻がクチバシ状に
なっている仲間がいます。アカボウクジラ類ですね。
アカボウクジラは、体長7m、体重2~3トン、
顔つきが赤んぼうのようなことから、この和名がつけられました。
体は細長く、漂着死体がシーサーペントに見える可能性があります。
下図は、オーストラリアの海岸で見つかったアカボウクジラ科の希少クジラです。



さてさて、ということで、漂着死体というとウバザメなどのサメ類が有名ですが、
自分はクジラ類もかなりあるんだろうと思ってます。
何だか夢を壊すような内容になってしまいましたが、
「クチバシ」という証言があったら、クジラの可能性を考えたほうがいいようです。
では、今回はこのへんで。

シロナガスクジラの全身骨格






10大UMAについて

2016.03.22 (Tue)
昨夜、UMA(未確認生物)ついて書きましたので、興に乗ってそれ関係の話を。
オカルト界は残念ながら低調というか、
いまいち世間様の話題になることはないですが、その中でも特にUMA界は沈滞しています。
某巨大掲示板のスレも一日数個の書き込みしかないんですよね。
低調な原因ははっきりしていまして、「情報が途切れる」これに尽きると思います。

ある国の海岸に不思議な生物遺体が漂着する。
それは巨大で、腐敗変形しているものの、既知のどんな生物とも似ていない。
地元民が撮影して動画共有サイトにアップし、政府機関の関係者が遺体を摂取し、
調査研究を確約する・・・このあたりまでで、まず情報は途切れてしまい、
続報が出ることはまずありません。現地語のサイトを見れば出てるのかもしれませんが、
そこまではしませんしねえ。この繰り返しがあまりに続いたために、
もうかなりのUMAフアンは気力を失いつつある現場なんです。

それと、これは幽霊やUFOもそうかもしれませんが、
画像・動画の加工ソフトが出回ったために、写真は有名なものの現物はどこにもないし、
かかわった関係者も存在しない、そういうのが氾濫しすぎてしまいました。
ですから、どんどん人気がなくなっていくのはわかるんですよね。
ネットのオカルトサイトなんかは、自分とこで取り上げたものについては、
わかる範囲でいいから追跡調査をしてほしいところですが、
まあ無理なんでしょうねえ。

この間、カナダ出身の人と話をしまして、住所がすぐ近くなので、
自分は勢い込んでオカナガン湖のオゴポゴ(巨大蛇のような怪物)の話をしたんですが、
ほぼ地元なのにその人は知らなかったんですね。
これにはかなりがっかりさせられました。パソコンでネットのサイトを見せたら、
「こんなものがあるとは」と驚いていました。
あと、UMA(Unidentified Mysterious Animal)は日本での造語なので通じませんが、
Cryptozoology(未知生物学)の語は通じましたね。

さて、10大UMAということで、世間に一番知られているのはネッシーでしょうか。
ただ「外科医の写真」の撮影者が、1993年、死の間際に、
この写真がトリックであったと告白したため、
ここから一気に熱が冷めてしまった感があり、残念なことです。
ちなみに、豆知識として、あの石原慎太郎氏は若いころにネッシーの存在を信じており、
何度か捜索隊を組んでネス湖を調査してるんですよね。

第2位は獣人系としておきましょうか。これはヒマラヤのイエティ、
北米ロッキー山脈のビックフッド、東南アジアのものをひっくるめての総称です。
あとはネアンデルタール人など原人、猿人の生き残り。
日本にもヒバゴンというのがいましたね。
しかしこれも、イエティに関しては、ほぼヒグマであったという結論が出てしまいました。
そもそもイエティという現地語がヒグマを表すものだったようです。
これは、初期のヒマラヤ登山家にとって、活動資金の寄付を得るのが重要であったため、
喧伝されてしまったということが大きいようです。

第3位はシーサーペントとしましょう。大海蛇と訳されます。
ネッシーなどが太い胴体に細い首がついている首長竜体型と考えられるのに対し、
これは完全な蛇状のものを指します。かなりの昔から、文献に記述されていますので、
これは今でもいると信じたいところです。ただし、様々な誤認はあるでしょう。
クジラ、サメ類には上から見ると細長く見えるものは多いですし、
オットセイなどの海獣類が首をもたげているところが、船の甲板上から見て、
蜃気楼効果で長く伸びて見えたなんてこともあるのだと思います。

あろはリュウグウノツカイなど細長い魚の誤認。
余談ですが、自分は150cm水槽で海水魚飼育をしています。
前はサンゴも飼っていたのでですが、お金がかかりすぎるのでやめて魚だけ。
夢としては、巨大水槽でリュウグウノツカイ、オウムガイ、コウモリダコを泳がせることで、
オウムガイはできないことはないでしょうが、あとの2つは深海種でまず無理でしょう。
リュウグウノツカイにいたっては、まだ生きているのを数日泳がせた記録はあるものの、
世界の水族館で長期飼育の実績もないんです。

リュウグウノツカイ


4位以下は難しいですね。名前が知られているので、
チュパカブラを4位にいれましょうか。ただ、自分的にはあまり興味はそそられません。
というのはチュパカブラには、エイリアン関与(異星人のペット)説とか、
軍事用実験動物(生物兵器)説があって、これがいまいちツマラナイ。
好みの問題かもしれませんが、UMAはできれば、
自然に存在する未確認種、新種であってほしいなあと。

5位、モンゴリアン・デス・ワームにしときましょう。
これ前にちょっと書いたんですが、自分は仕事で探索にゴビ砂漠に行ったんですよ。
今にも落ちそうな小型飛行機に乗せられた上に、現地で熱射病になって入院し、
死にそうになりました。いや、あれは過酷な地です。
もし何かそれらしいものがいるとしても、熱せられることと、水分蒸発を防ぐには、
大きな生物は無理であろうということはわかりました。
小さな毒蛇の噂が誇張されて広まった程度のものなのかなあと思いますね。

6位、モケーレ・ムベンベ、アフリカのコンゴに生息する恐竜状生物。
日本の早稲田大学探検部の高野秀行氏が書いた本は面白く読みました。
7位はバランスを考えて、ビッグバード、サンダーバード系としておきましょう。
アリゾナに生息する巨大な鳥、あるいは古代翼竜の生き残り。
8位、グロブスターまたはブロブと呼ばれる、海岸に漂着した巨大な肉塊。
実際はクジラの皮下脂肪や内蔵組織などであることが多いようです。
しかしクラゲやタコなんかも大きくなりますし、これも可能性はありそうですよね。

9位、10位には日本のものを入れておきましょう。
9位、ツチノコ、10位、タキタロウでどうでしょう。
矢口高雄氏のマンガ作品でどちらも感銘を受け、
タキタロウに関しては山形県鶴岡市(旧朝日村)の大鳥池に何度か行き、
釣り糸を垂れたこともあります。巨大なイワナ類はいてもまったく不思議はないと思いますが、
2~3mまで成長するものかどうか。
こうしてみると自分はやはり、海系、魚系が好きですね。
お金があれば漁船を買って、1年くらい南の海でマグロを餌に巨大な鈎針をつけて、
トローリングとかしてみたいです。

タチタロウとされる画像






ターリーの周辺

2016.03.21 (Mon)
今回のお題はこれでいきます。いや、カテゴリに「UMA談義」というのがあるんですが、
総記事数は1000を超えたのに、これがやっと3つ目です。
オカルトジャンルの中ではUMAは好きなほうなんですが、
なかなか書く機会がないんですよね。

『半世紀以上、構造がはっきりと分かっていなかった謎の生物「タリーモンスター」
の復元図や構造が明らかとなった。無脊椎動物という従来の定説を覆し、
脊椎動物のヤツメウナギの仲間にあたるという。
「タリーモンスター」は、1950年代にアメリカのイリノイ州で、
アマチュア考古学者フランシス・ターリー氏が発見した
19センチほどの化石に含まれていた生き物。
古生代後期の石炭紀(約3億5290万年~2億9900万年前)の地層から発見され、
海に生息したと考えられたものの、構造が奇妙な上に、現生の生物との比較も難しく、
系統樹のどの過程に位置する生物なのか、半世紀以上にわたり古生物学者を悩ませてきた。』




なるほど、ターリーモンスターは前までは無脊椎動物とされていたので、
今回、そうではないことがわかったということですね。
この復元図は、化石と照らし合わせてかなり正確だと思いますが、
表皮の色や模様はあんまりあてにしないほういいでしょう。恐竜もそうですが、
皮膚の模様や色って、化石からはなかなかわかりにくいんですよね。
この黄色い模様も、現在の海水魚から想像されたものでしょう。
あと、Wikiを「ターリーモンスター」で引くと「トゥリモンストゥルム」の学名で出てきます。
記事にあるようにターリー氏(トゥーリー氏)が発見してこの名がついたわけですが、
日本語表記をあえて言いにくい「トゥリ」で始める必要があるんですかねえ。

さて、ターリーモンスターは古生代の海棲生物です。
カンブリア紀(およそ5億4200万年前から5億300万年前)には「カンブリア爆発」
という、生物の種が一気に増える現象が起きていて、有名な三葉虫はじめ、
たくさんの奇妙な生物が生まれました。しかしこの用語もどうなんでしょう。
今日は文句ばかりつけているようですが、「カンブリア爆発」と聞けば、
恐竜の絶滅の原因が、長くそれらで議論されてきましたので、
火山の噴火や隕石の衝突を連想する人が多いのではないでしょうか。
自分なんかはずっと誤解していたほうのクチですね。

カンブリア爆発には、さまざまな議論があります。
なぜ、その時代に生物種が多様化したのか。一つは「光スイッチ説」と呼ばれるもので、
生物史上初めて眼を持った生物、三葉虫が出現したことにより、
その他の生物も、生き延びるために次々と眼を備えるようになった、
(また固い外殻を持つ三葉虫に対抗して、硬組織を持つようになった)
というような仮説です。これはけっこうありそうな話じゃないかと自分的には思います。

あと、「スノーボールアース仮説」というのもあります。
「全地球凍結」という訳語がついていますが、約6億年前に激しい氷河時代が存在した
という考え方で、これ自体は実際にあったと見る地質・古生物学者が多いのです。
そして凍結とその寛解が原因となって、原生生物の大量絶滅と、
それに続く跳躍的な生物進化をもたらしたのだとされています。

氷が溶けたため、原生生物から、酸素呼吸をする生物や多細胞生物に変化していった。
これ自体はまず正しいと思われますが、
スノーボールアース終結からカンブリア爆発まで、
少なくとも3000万年以上経過していることから、
関係があったとしても間接的なものにとどまるという見方もあります。

その他、カンブリア爆発以前の化石が単に発見されていないだけ、
というような説もありますし、まだまだわからないことだらけなんですね。
記事の続きを見てみましょう。
『英レスター大学や米イェール大学などの研究グループによって、
歯が並んだ2本の吻(ふん)、左右に大きく離れた目の構造、えら袋と尾ひれ、
といった姿が判明。背骨のような構造も確認し、「巻貝のような無脊椎動物の仲間ではないか」
という半世紀以上続いた議論に終止符を打ち、
脊椎動物・ヤツメウナギの近縁にあたると結論付けた。』
( ITmedia ニュース)
ふむふむ、自分は海水魚を水槽飼育していてこのあたりはけっこう詳しいのですが、
ヤツメウナギはいちおう魚類とはみられるものの、かなり原始的な種類で、
アゴがなく歯が円形に並んだ円口類に属しています。
ウナギとの共通点は体が長いこと以外にあまりなく、味も違いますね。

さてさて、このターリーモンスターが、
じつはネス湖のモンスター、ネッシーの正体ではないか、とする説があります。
サイエンス・エンターテイナー飛鳥昭雄氏が提唱しているものですが、
あまり支持者は多くはありません。まずターリーモンスターは大きいものではなく、
10~30cm程度です。それが数m~10数mまで進化するというのはちょっと考えにくい。
飛鳥氏は「軟体動物は(ダイオウイカのように)どこまでも大きくなる」
と書かれていますが、今回脊椎が発見されたことで軟体動物ではなくなってしまいました w
さらにネッシーまでの中間の化石も見つかっていないし、
ネス湖だけに陸封されて存在している理由もわからないですよね。
ただし、下のネッシー写真はやや似ていると言えないこともないかもです。

新聞に載ったネッシー画像 ハリボテ説あり


最後に、奇妙なカンブリア生物をいくつかご紹介しましょう。
復元図が発表されると、あまりに変なので困惑の笑いが起きたりしたそうです。
ただしこの復元図はまた変更される場合もあるでしょう。
化石を詳しく調べても、どちらが前でどちらが後ろなのか、
さらには体のどっちが上向きなのかまで、よくわからないことが多いんです。
ここに出てくる「ハルキゲニア」なんか、前後・上下間違われてたんじゃなかったかな。

カンブリア生物たち


あと「アロマノカリス」は、UMA生物スカイフィッシュ(フライングロッズ)
の正体とされる説もありますが、前に書いたようにスカイフィッシュ自体が
仕掛けられたオカルトだと自分は思っています。
もしスカイフィッシュが存在したとしても、共通点はヒレの動きくらいでしょう。
古生代の海洋生物が、空中を高速飛行する生物に進化するというのは考えられませんね。
関連記事 『オカルトを仕掛ける』  関連記事 『恐竜をつくる』