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道路のオカルト

2019.08.20 (Tue)
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今回はこういうお題でいきます。そうですね、なるべく車のオカルトと
かぶらないようにしたいと思います。さて、「道」というものは、
人類が発祥した当初からあったと考えられます。
採集の場や水場など、何度もかよう場所までの途中は
踏み固められて草が生えなくなり、道ができます。

人々が定住生活を始め、交易が盛んになると、他の集落へとつながる
道ができてくるわけですね。『三国志』の魏志倭人伝には、
対馬国の描写として「道路如禽鹿徑」と出てきます。鳥や鹿が
通るような粗末な道という意味です。

また、末盧(まつろ)国の部分には「草木茂盛行不見前人」とあり、
草木が生い茂って前を行く人が見えないほどだと、
当時の中国人が、道の悪さに驚いている記述があります。
古代の道は、丘や大きな川に遮られると迂回して渡りやすい場所を
選んでいたと考えられ、現代とは比較しにくいでしょう。

アリゾナのハイウェイ
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舗装路は、もちろん現代のようなコンクリやアスファルト製では
ありませんが、石畳のような道は紀元前から見られます。
古代ローマや中国では、数千年前から、数万kmにもおよぶ
牛馬や車が通れる立派な道がありました。

さて、道路のオカルトというと、アメリカでは、ます最初に
ヒッチハイクがくるんじゃないかな。さまざまな都市伝説があります。
ヒッチハイクで拾った人物が殺人鬼だったり、
逆に、ヒッチハイカーが乗った車の持ち主がおかしな人間だったり。

前者のパターンの傑作が、1986年のアメリカ映画『ヒッチャー』。
『ブレードランナー』のレプリカント役で有名になった
ルトガー・ハウアーが、サイコ殺人鬼として鬼気迫る演技を
見せています。あと、リチャード・マシスンの短編小説をスピルバーグが
映画化した1971年の『激突』のような、大型トラックに襲われる話。

怪談の舞台になりやすいトンネル
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日本のように鉄道ではなく、かなりの長距離を車で移動するアメリカでは、
道路は怖い場所なんですね。道の両側に建物がないようなところが
何十kmも続いていて、簡単に助けは呼べませんし、
州が変われば警察もチェンジしてしまいます。日本だと、車での
長距離移動は高速道路になるので、ヒッチハイカー自体がまずいません。

ちなみに、これは余談ですが、自分がアメリカに住んでいたときに
見たかぎりでは、アメリカの道路は広いですが舗装状態はよくありません。
日本のように、ちょっとでも凹んだりするとすぐに補修される
といったことはないんです。韓国など他の国と比べても、
日本の道路はよくできていると思います。

「秩父貯水槽殺人事件」どうしても墓地に案内されてしまう
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さて、ここからは道路のオカルトを思いつくまま書いていきます。怪談では、
ナビの案内にしたがっていると、どんどん変なところに連れていかれる
といった話があります。2004年に出た、「秩父貯水槽殺人事件」を
あつかったDVDでは、被害者の実家の住所をナビに入力すると、
その人の墓がある墓地に連れていかれるといった内容が出ています。

幽霊注意?
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まあ、昔のCDを入れるナビだと、新しい道路情報に追いつかず、
車が海や山の上を走ってるなんてこともありました。
また、死亡事故のあった場所に置かれている慰霊の花束やジュースなど、
これも怪談の定番の一つですね。イタズラをした人間が祟りにあう。

あとは、「!」の道路標識について。これは黄色に黒字の「警戒標識」で、
「その他の危険」を表しています。ほとんどは標識の下に、
「凍結注意」などの補足説明がついていますが、中には何もないものも
あって、「幽霊が出るからだ」とも言われています。

事故現場
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それについて問い合わせをしても、国土交通省や地方自治体が
認めることはないんですが、自分が少し調べたところでは、
見通しのよいゆるやかなカーブの場所に、補足のない「!」が
連続して立てられていて、なぜか、そこでは事故が多発するといったことは
あるようです。で、地元では幽霊の噂が立っている。

あとそうですね、道の駅の駐車場で車中泊をしていて怪異に遭うといった
パターンの話もけっこうあります。たいがいの道の駅は24時間利用可能で、
車中泊も仮眠として黙認されていることが多いんですが、
(禁止のところもあります)さすがにテントを張ったり、煮炊きをして
騒いだりするのはマナー違反で、警察を呼ばれる場合もありえます。

車中泊
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それから、怪談で定番なのがトンネルです。「時間が戻る」 「死者に会える」
「上から血まみれの女が降ってくる」など、さまざまなパターンがあります。
長いトンネルで、あのオレンジの光の連なりをずっと見てると、
一種の催眠効果があるとも言われます。それで、壁に映る車の影などが
走っている落武者に見えたりする(笑)。

道路に付随した歩道橋や音の出る信号機、地下道などにもさまざまな
怪談があり、稲川淳二さんの「女王様の歩道橋」の話は有名ですね。
学芸会で女王様の役をやるはずだった女の子が車に轢かれて亡くなり、
事故の後につくられた歩道橋の「安全のため」という文字の
上のほうが消えて、「女王のため」になっている・・・

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さてさて、ということで、道路のオカルトについて見てきました。
最後に変な話をしますが、自分は10年くらい前、夜中の2時ころに
ローラースケートで近所の道路を走ってたことがあるんですね。
車通りの少ないところの信号はほとんど黄色の点滅になり、
昼とは違った雰囲気になっていました。では、今回はこのへんで。

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雷のオカルト

2019.08.16 (Fri)
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今回はこういうお題でいきます。みなさん、雷はお好きでしょうか?
あんまり好きという方はいないんじゃないかと思います。
雷というのは放電現象ですよね。雲の中にたまった静電気が、
雲と雲の間、雲との地面の間で電流が流れる。
このうち、雲と地面の間で起きるものを落雷と言います。

みなさんは、ごく近所に雷が落ちたという経験はあるでしょうか。
自分は、もうだいぶ前、子どものころに茨城の実家に住んでいたとき、
2階の屋根に雷が落ちたのを窓から見ました。ふつうの雷の音じゃなく、
ドカーンという爆発音なんですね。直後にトタン屋根全体が
青くぼうっと光りました。

このときの落雷で、電気製品がかなりやられました。
つけていたテレビが消え、スイッチを入れ直してもつかない。
中のヒューズが焼き切れていたせいです。家全体に大きな電流が流れ、
地面に抜けていったためでしょう。ただ、そのとき点灯していた
蛍光灯類が消えるということはなかったです。

北欧神話のトール神 「トールハンマー」というゲームがありますね
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さて、雷は古代から神の御業として考えられることが多かったのは
ご存知だと思います。基本的に、多神教の最高神が雷をあやつる
力を持っているとされることが多いですね。ギリシャ神話のゼウス、
ローマ神話のジュピター、バラモン教のインドラ神、
北欧神話のトール神などが、自在に雷を落とすことができました。

トール神は、雷そのものであるハンマー状の武器を持っていて、
それを敵に投げつけて倒しました。日本神話では、雷を属性に持つ神は
何柱かいますが、代表的なのが鹿島神宮の主神である
「建御雷神(たけみかづちのかみ)」です。

建御雷神 地震を起こすナマズを押さえていると考えられました
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関連記事 『地震あれこれ』

建御雷神は、高天原から使わされて、香取神宮の主祭神である
「経津主神(ふつぬしのかみ)」とともに、大国主命の前に現れ、
力ずくで「国譲り」を迫ります。それで大国主命は
息子たちとともに隠れて(死んで?)しまうんですね。
そうして、出雲大社や諏訪大社に祀られることになります。

この神話について、大国主命は土着的な国津神であり、
それを天下ってきた天津神(渡来人?)が征服した史実がもとになって
神話化したと見るむきもあります。何ともいえない話なんですが、
出雲大社の歴史が古いのは確かです。

雷獣 イタチの仲間のように見えます
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さて、雷には動物も深く関わっています。日本では「雷獣」という
妖怪がいるとされました。雷獣は、イタチやネコに似た姿で
表されることが多く、雷とともに空から降ってくる。
でもこれ、実際に木の上などにいた獣が、落雷に驚いて、あるいは感電して
落下したケースがだいぶあるんじゃないかと思います。

関連記事 『カニのオカルト』

アメリカ先住民の間では、雷とともに現れるサンダーバードという巨鳥が
語り継がれていました。翼長5mほどで、羽が稲妻の色をしている。
これについて絶滅した新生代の鳥、アルゲンタビスの生き残りという説も
ありましたが、最近は、現存する鳥であるカリフォルニアコンドル説が
有力になってきているようです。

カリフォルニアコンドル 羽の模様が稲妻に見えます トーテムポールのモチーフになっています
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関連記事 『鳥のオカルト』

さて、雷とオカルトと言えば、やはりメアリー・シェリーのゴシック小説、
『フランケンシュタイン』に出てくる怪物でしょうか。
ちなみに、フランケンシュタインは怪物を作った博士の名で、
怪物自体に名前はありませんでした。

関連記事 『電気とフランケンシュタイン』

映画だと、死体を集めてつなぎ合わせた巨大な体に、避雷針で落雷を
呼び込んで、そのショックで生命を与える描写が多いですが、
原作では製法は詳しく書かれてはいません。シェリーが小説を書いた当時、
動物や人間の死体に電流を流して動かす興行が流行ってましたので、
おそらくそれからヒントを得たのだろうと考えられます。

フランケンシュタイン博士の怪物
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日本だと、菅原道真公が右大臣から太宰府に左遷された怨みで
怨霊となり、雷神と化して宮中の清涼殿に雷を落としたとされます。
雷が落ちたのは史実で、このときには5人以上が死に、複数の負傷者を
出しています。ただ、この当時、内裏よりも高い建物は多くなかったと
考えられ、雷が落ちるのは不思議ではないような気がします。

さて、フランケンシュタインに似た話は実際にあって、1980年、
アメリカのメイン州に住む、エドウィン・E・ロビンソンという人物は、
事故のため盲目になっていましたが、その9年後、
家の近くの木の下で雷に遭い、それで視力が回復しているんです。

雷で視力が回復したエドウィン・ロビンソン氏
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盲目の原因として、目そのものの網膜などの異常の場合、
回復するのは難しいと思われますが、視神経から脳内への回路に
障害が起きていた場合、電流が流れることで治ってしまうことは
あるのかもしれません。まあでも、レアケースでしょう。

あと、同じくアメリカのロイ・サリヴァンという人物は、
生きている間に7回も雷に遭遇した記録が残っています。ただこれ、
彼の職業が、バージニア州のシェナンドー国立公園の公園監視員
であり、雷の発生しやすい場所にいたせいが大きいと思われます。
それにしても、よく転職しませんでしたね。

さてさて、ということで予定の字数まできましたが、けっこう書くことが
ありました。やや古い統計になりますが、日本における
雷による死者は1年間で平均14人ほどです。
ゴルフ場やサッカー場など広い場所での被害が多く、
みなさんも十分お気をつけください。では、今回はこのへんで。

一発の雷で牛52頭が死亡 動物の被害は多い
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お経と怪談

2019.08.11 (Sun)
今回はこういうお題でいきます。わりと真面目な内容です。
さて、怪談でよくある金縛りですが、寝ているときに、生きた人ではない
何者かにのしかかられる。それは鎧兜姿の落武者だったり、
血まみれの女だったりすることが多いですよね。このときにお経を
短く唱えるというシーンもけっこう出てきます。

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まあ、それで退散してくれればいいんですが、中には、
「そんなの効かないわよ」とか「それで消えると思ってるの」とか
霊が言う場合があります。怪談としてひとひねりして、
救いのない怖さを強調してるんですね。

でも、仏教的に考えれば、これは少し違和感があります。どうしてかは、
だんだんにお話していきます。このときに唱えるお経が「南無阿弥陀仏」
だった場合、これは浄土宗か浄土真宗の「念仏(名号)」です。また、
「南無妙法蓮華経」のときには、日蓮宗の「題目」になります。

浄土宗も日蓮宗も鎌倉新仏教といわれ、浄土宗は法然、浄土真宗はその弟子の
親鸞、日蓮宗は日蓮が始めました。では、これらの諸宗にはどういった
特徴があるんでしょうか。まずは、大衆を救済するための大乗仏教だと
いうことです。ですから、出家しなくても誰でも修行できます。

法然
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さて、鎌倉時代といえば、すでに末法時代に入っています。
お釈迦様が入寂して後、1000年が正法の世、次の500年が像法の世。
正法は正しい教えのもとで修行する人が多い時代、像法は、修行者に姿形が
似た者はいるが、悟りを開く人はいない時代です。そして、教えはかろうじて
残っているものの、修行する人がいなくなる1万年の末法時代が始まります。

日本では、1052年から末法時代に入ると考えられていました。
そして源平の争乱が起こり、鎌倉時代になると、地震や飢饉、
疫病が頻発し、人々は疲弊して、今が末法時代ということを体感するように
なります。そこで、立ち上がったのが鎌倉新仏教の担い手たちです。

末法の世の中で広く民衆を救済するため、彼らが考え出したのが、
「選択 せんじゃく」 「易行 いぎょう」 「専修 せんじゅ」です。
選択は、救済される方法を民衆の一人ひとりが選ぶこと。
易行は、難しい内容ではなく誰もができる形で修行すること。
専修は、それだけにひたすらうち込むこと。

阿弥陀如来
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浄土宗系であれば、まず、自分は阿弥陀如来に救ってもらいたいと願う。
その上で、誰でもできる「南無阿弥陀仏」の念仏を唱える。
「南無」の部分は、英語で言えば great みたいな感じで、
偉大な阿弥陀仏という意味。そして生活の中で、機会があるごとに
とにかく念仏を唱え続ける。これだけで救われるんです。

この当時は文字を読めない人も多く、まして漢文やサンスクリット語の
音訳で書かれているお経を唱えることができるはずもありません。
また、日々の暮らしに追われて、瞑想や座禅の時間もとれない。
そういう民衆こそを救済しようというのが、鎌倉新仏教の工夫でした。

阿弥陀仏は無量光仏とも言い、梵語の「アミターバ」の訳です。
仏教を修行して仏になった一人で、西方浄土に住んでいます。
鎌倉の大仏様は阿弥陀仏ですね。阿弥陀仏はもともとは人間で、
仏教を修行するにあたって48の誓い(大願)を立てました。
そして、悟りを開いて見事に仏になります。

その誓いのうちの一つが、「念仏を唱えるすべての大衆を救済する」
というもの。浄土宗の開祖 法然は、数ある中から阿弥陀仏のことを書いた
経に出会い、感動して、自分はこの大願を民衆に広めようと決意します。
そして、ただひたすら南無阿弥陀仏という念仏を唱えるだけで
極楽往生できるとしました。これがいわゆる「専修念仏」です。

親鸞
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法然の教えをさらに発展させた親鸞は、浄土真宗を開いて、
有名な「悪人正機説」を説きます。善人でさえ阿弥陀仏の力で救われるのに、
本当に救いが必要な悪人が救われないわけがない、むしろ悪人こそ、
阿弥陀仏の救済の対象としてふさわしい という内容です。

さて、最初の話に戻って、念仏は阿弥陀仏の力におすがりして、
自分自身が極楽往生するためのものですので、幽霊を祓うにはあんまり
ふさわしくないんです。南無妙法蓮華経のほうも、日蓮が、
あらゆる経の中で最高のものが「法華経」であり、この経の名を唱える
だけで誰でも成仏できるとしました。ですから、お題目と言うわけです。

霊になって迷っているものを祓う、成仏させるためには、どちらかというと、
隠された教えである密教系の「般若心経」などのほうが適しているでしょう。
あるいは「尊勝陀羅尼 そんしょうだらに」というお経。これも密教系で、
唱える事によって滅罪、生善、息災延命などの利益がこの世で得られるとして
日本でも古くから知られ、数多くの霊験談が残されています。

梵語で書かれた「尊勝陀羅尼経」
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『今昔物語』では、百鬼夜行に巻き込まれたとき、この陀羅尼を唱えたり、
書き写した護符を身につけていれば、鬼の目から自分の姿が見えなくなり、
命が助かるといった話がいくつか出てきます。尊勝陀羅尼を書いた紙は
お守りの中に入れたり、着物に縫いつけたりしました。

さてさて、ということで、お経の意味についてみてきました。
ここまで読まれた方がどのくらいいるでしょうか。かなり退屈な内容
だったかと思います。自分は仕事上、何人かの能力者の方にお会いしていますが、
仏教系の場合は、やはり真言宗の密教者が多いですね。では、今回はこのへんで。

真言密教の加持祈祷
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幻の人類初宇宙飛行士

2019.08.08 (Thu)
今回はこういうお題でいきます。オカルトな内容になります。
さて、今年はアメリカのアポロ計画で、1969年7月20日、
11号の2人の宇宙飛行士(船長のニール・アームストロング氏と、
その十数分後にパイロットのバズ・オルドリン氏)が人類史上初、
月面に降り立ってから50周年になります。

50周年記念式典の様子
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アメリカ国内では、さまざまな記念イベントが行われました。
オカルトでは、「アポロは月に行っていない説」というのがあるのは
ご存知だと思いますが、日本ではあまり言われません。
これには理由があって、日本のオカルト界では、
「アポロは月で宇宙人に接触した説」のほうが優勢だからです。

この話は以前に書いていますので、今回は深く触れません。
本項で主役になるのは、宇宙開発競争のもう一方の陣営、ソ連の
ユーリイ・ガガーリン氏についてです。彼は1961年、世界初の
有人宇宙飛行としてボストーク1号に単身搭乗し、大気圏外から
地球を見て、「地球は青かった」という言葉を発したとされています。

ガガーリンは快挙後、世界を遊説して回り、日本にも来てるんですが、
その人物像はあまり知られてはいません。彼が人類史上初めて宇宙に
出たのは27歳のときですが、そのわずか7年後、訓練中の
飛行機事故で教官とともに墜落死してるんですね。34歳でした。

宇宙に飛び立つ直前のガガーリン中尉(帰還後に少佐)
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この事故は、宇宙から帰還後のガガーリンが精神不安定になり、
飛行機搭乗時に飲酒していたためとか、何らかの理由で、ソ連当局により
粛清されたなどの陰謀論がささやかれています。観測用気球や鳥を
避けようとした、ミグ戦闘機とのニアミスがあったなど
原因はいろいろ調べられたものの、はっきりわかってはいません。

さて、ガガーリンは若い頃から宇宙飛行士として厳しい訓練を受けました。
候補者数十名の中から最終的に飛行士として選ばれた理由は2つ。
一つは彼が労働階級出身で、当時のソ連において英雄になるにふさわしい
人物と考えられたからです。もう一つの理由は、身長が低かったこと。

ボストーク型宇宙船
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ガガーリンの身長は157cmで、平均身長よりもかなり低く、
それが、せまい宇宙船のコックピットに収まるのに都合がよかったんですね。
ところで、宇宙って、どっからがそう呼ばれるんでしょうか。
じつはこれ、地表から大気圏、宇宙空間までは無段階につながっているので、
どこからが宇宙というきちんとした定義はないんです。

一般的には、大気圏をこえ、オゾン層を抜け出し、無重力になる
高度100km以上を言うことが多いんですが、
アメリカ軍では、高度80kmから上を宇宙とみなしています。
ボストーク1号の飛行時間は108分、意外と短く、
はっきりはわからないものの、高度300km以上に達したとみられます。

宇宙ってどこから?
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宇宙と言っても、東京ー名古屋間往復程度の飛行距離だったんです。
ただし計画は危険で、ソ連政府は、宇宙船とともに地球に帰還したと発表
しましたが、実際は地上7000mでコックピットから発射され、
パラシュートでソ連領内の牧場に降りたことが現在ではわかっています。
これはたいへんに危険で、失敗の可能性も多分にありました。

さて、ここからオカルト話です。ガガーリンが人類初の宇宙飛行士では
ないとする説はいろいろあります。一つは、1960年、冷戦中のソ連を
旅行していたアメリカのSF作家、ロバート・ハインラインが、
赤軍の兵士が、有人宇宙ロケットが発射されたと大騒ぎしていたのを
耳にしたものの、何の発表もなかったということをエッセイに書きました。

当時のソ連は秘密主義でしたので、失敗に終わった場合、
発表しないという可能性は、たしかにありました。ウラジーミル・イリューシン
という人物が最初に宇宙に到達、地球に帰還したんですが、落ちたのが
当時ソ連と対立していた中国領内であったため、そこで拘束され、
ソ連政府は発表しなかったとされることが多いですね。

大型ジェット輸送機に名前を残すウラジーミル・イリューシン 2010年まで存命でした
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当時はまだ宇宙望遠鏡の性能も悪く、他国の行動を追跡するのは難しかった
んです。もう一つ、奇怪な話があり、アメリカのジャーナリスト、
フランク・エドワーズによれば、ガガーリン以前に男女のソ連人
宇宙飛行士が地球を出発し、スウェーデンとイタリアの監視センターで
観測され、世界中の複数の無線でその会話が傍受されたとするものです。

その会話は、1960年2月24日「 ダイヤルの表示は見える。
しかしシグナルはハッキリしない もう何も見えない。
 私が右手で支えています。こうすればバランスを保てます。
今のうちに窓から外を見て下さい、あれを見て下さい。
 なんだあれは、なにかがある。

 もし我々が帰れなくても、世界は何も知らないままだろう。
時報 ただいまモスクワ時間で午前8時です。」だったとされます。
この後、2人は地球に帰還できず、宇宙空間で死亡し、
その遺骸を乗せたロケットは今も地球軌道の周回を続けている・・・

国際宇宙ステーション 高度は約400km
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この内容、いかにもだと思いませんか。彼らは宇宙空間で何か
大きな秘密を発見し、しかしそのことを地球に知らせないまま亡くなった。
そういう意味に読み取ることができます。ガガーリンの発言として広まった
「(宇宙に)神はいなかった」というものがありますが、これは無宗教、
唯物主義だった共産主義国家の人物としては当然の内容です。

しかし、アメリカは全体として熱心なキリスト教国であり、
この発言に反発する人間も多かった。そこで、このようなストーリーが
できあがったとみるべきだと思います。この当時、「宇宙人」という
概念はまだ一般的ではなく、会話は神を想定したものだったのが、
だんだん想像上の宇宙人に変化していき、

アポロ宇宙士は宇宙人と接触したという話につながるんですね。
1960年代のベトナム戦争により、アメリカ国内には厭戦的な
感情が広まり、キリスト教の神への信頼は失われ、ヒッピーなどの
ニューエイジムーブメントが始まりました。そこで神にかわる精神的な
アイコンとして出てきたのが宇宙人だったわけです。

さてさて、1957年のスプートニク・ショック、60年のオズマ計画、
61年のガガーリン、ベトナム戦争、69年のアポロ11号月着陸、同じく69年の
ウッドストック・フェスティバル、このあたりのことは現代アメリカ史として
みなつながってるんですね。では、今回はこのへんで。

関連記事 『月核爆発計画って何?』

アポロ宇宙船に接触する宇宙人
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花火のオカルト

2019.08.03 (Sat)
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今回はこういうお題でいきます。みなさんがお住みの地域では、
花火大会などは開催されているでしょうか。
過去には明石市の花火大会で、歩道橋上で11名が圧死した事故も
ありました。参加される際には、混雑やヤブ蚊の被害には
十分お気をつけください。

さて、はじめに花火の歴史をふり返ってみようと思いますが、
これがなかなか難しいんです。なぜかというと、花火そのものの定義が
難しいからです。一般的な花火は、夜に野外で行われ、
空に打ち上げられた火薬の光と金属の炎色反応を楽しむもの。

中国の爆竹 大気汚染の一つの原因になっています
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こんな定義になるでしょうか。ただ、そうすると、昼花火はどうなの?
仕掛け花火は? こんな疑問も出てくるんじゃないかと思います。世界で
花火が始まったルーツは中国にあるというのは異論のないところです。
では、中国で花火のもとになったのは何かというと、これには諸説あるんです。

まず一つ目は爆竹説です。ご存知のように竹には節があり、
中には空気が詰まっています。これを火にかけると、空気が膨張して
破裂しますよね。そしてパンパンと鋭い音をたてる。
これを花火のルーツとみる人がいるんですね。

爆竹で怪物を追い払う 獅子舞とも関係あります
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で、この爆竹説はオカルトと関係があります。
漢代の『神異経』などによれば、西方の山奥に人間の姿をした
一本足の怪物、「山魈 さんしょう」がすんでいて、
一種の山の精のようなものですが、これに出会った人間は、
高熱を発し苦しみながら死んでいくとされていました。

山魈は春節(旧正月)になると山から人里に下りてくるため、
昔の中国の人々は春節をたいへん恐れました。現代であれば、
めでたい祝いの時期なんですが、伝承ではそうじゃないんですね。
で、ある農民が、たまたま竹を積み上げて火をつけ、暖を取っていると、
そこへ山魈が突然現れた。農民は逃げ出したが、

山魈もまた、バチバチ爆ぜる竹の音に驚いて逃げ去った。
このことがもとになって、春節には爆竹を鳴らすようになった・・・
日本の「あまのじゃく」の話にも似てますね。でもこれ、爆竹のルーツを
説明するため、後づけでできたもののような気がします。     
現在の爆竹は竹ではなく、火薬を紙で巻いたものが使われます。

敦煌の烽火台跡
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2つめは、狼煙・烽火(のろし)説。狼煙は、物を燃やして煙を上げ、
離れた場所での通信の手段とするものです。中国ではたいへんに古くから
用いられ、西周の美女、褒姒(ほうじ)は笑ったことがなかったので、
ときの幽王はなんとか彼女を笑わせようとし、ある日、
幽王は緊急事態の知らせの狼煙を上げさせて諸侯を集めた。

諸将はさっそく駆けつけたが、来てみると何ごともない。
右往左往する諸将を見た褒姒は、そのときはじめて笑い、喜んだ幽王は
たびたび狼煙を上げ、諸侯はそれを信用しなくなった。やがて蛮夷の国との
戦争になり本物の狼煙を上げたものの、誰もやってくる者はなかった。
「傾国の美女」の言葉のもとになったエピソードです。

「傾国の美女」褒姒
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爆竹の場合は主に音、狼煙の場合は煙を重視しているわけですが、
3つめの説は、このどちらも火薬を使っていないことから、
花火のルーツではないとするものです。中国で火薬(黒色火薬)が
発明されたのは、おそらく6~7世紀ころと考えられます。
道教の錬金術師である方士が作ったんでしょう。

この火薬の発明がヨーロッパに伝えられ、だんだんに花火に進化していった
んですね。現在のような色のついた花火は、1830年代、
イタリアで金属粉を火薬に混ぜる発見があってからのようです。
さて、では、花火に関したオカルトにはどんなものがあるでしょう。

江戸時代の両国の花火
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日本の隅田川花火大会(両国の花火)は、鎮魂のために始められたという
話があります。大飢饉とコレラの流行によって江戸で多くの死者が出た
1732年、ときの将軍、徳川吉宗が「川施餓鬼」を行ったのが始まりで、
幕府は両国の川開きの日に水神祭を実施し、その際に花火を
打ち上げたのが、現在の花火大会のルーツになった・・・

でもこれ、事実ではないみたいですね。時期的にもっと遅かったようです。
映画だと、ジョージ・A・ロメロ監督が20年ぶりにメガホンをとった、
『ランド・オブ・ザ・デッド』のシーンが印象的でした。
ゾンビが地球上に蔓延するようになり、生き残った人々は、
三方を川に囲まれた島に防御フェンスを築いた街で細々と暮らしている。

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で、食料調達のために、決死隊がゾンビだらけの地域に入って、
缶詰、瓶詰めなどの保存食品を漁るんですが、このときに花火を連続して
打ち上げる。そうすると、ゾンビの群れは花火に気を取られて
みな空を見上げ、そのときだけ生きた人間を襲うことを忘れるんです。

あとはそうですね。花火は英語で「fireworks」というんですが、
新年やハロウイーンなどのときに打ち上げられます。
また、家庭用の花火は、下の画像のように
ホラーをテーマとした製品が多いんですよね。

アメリカの家庭用花火製品
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さてさて、ということで、花火の歴史やオカルトについて見てきました。
家庭用の花火でも、いろんな事故が起きています。
特に、打ち上げ花火が不発だと思って上からのぞき込んだら
顔を直撃したとか。アメリカでは、子どもが花火で遊ぶときは
ゴーグル着用が推奨されています。では、今回はこのへんで。

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
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