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自分が好きな怖い話2

2013.08.01 (Thu)
奇妙な味と言われる作品群も読んでいます。
ロード・ダンセイニの『二瓶の調味料』とか、
ロアルド・ダールの『南から来た男』とかスタンリイ・エリンの
『特別料理』とか、ああいうやつですね。

感心したのはジョン・コリアの『夢判断』、
怖いと思ったのはシャーリー・ジャクスンの『くじ』です。
コリアは発想が天才的で才能で書いているという感じがします。
シャーリー・ジャクスンは長編の『山荘綺談』なんかを読んでも、
人間の持つ残酷さというのがよく書けているなあと思います。
『くじ』で、ぼうやに石を持たせるあたりはほんとうに怖い。
人が人に対してここまでできるのか、
というテーマが心霊よりずっと怖い気がします。

そういえばコリアもジャクスンも、
アメリカの高級総合雑誌といわれる『ザ・ニューヨーカー』に書いていて、
日本でも『ニューヨーカー短篇集』といったアンソロジーが出版されています。
ミステリが多いですが、読んで損はないと思います。
あと、サキなんかは職人芸と言えばいいか。
特に強烈な怖さは感じないけど、全体的にやわらかい
作風が好きなのがウオルター・デ・ラメア。





時間です

2013.08.01 (Thu)
ちょっと差し迫った話があるんで聞いてもらえるかな。
思えば昨日の会社の帰りから始まったんだと思う。
俺は電車とバスを乗りついで帰宅するんだが、
バスの下り口で料金箱に回数券を入れたとき、運転手がこちらを見るともなしに、
「あと17時間ちょっと」と小声で言ったんだよ。
そのときは俺に言ったんじゃなくて、なんかのひとり言だろうと思った。
目も合わせないし、あとに言葉が続いたわけでもなかったから。
時間は8時ちょっと過ぎくらいだったと思う。

それで家に帰って飯食ってから下の子を風呂に入れてたら、
3歳の男児なんだけど、浴槽ではしゃいでたのが急に黙って、
「あと16時間ないね」と言ったんだ。
そのとき「あれ、こいつ時間なんてわかるのか」と疑問に思ったんで、
「16時間て何のこと?」と聞き返したら、きょとんとしてる。
で、「何にも言ってないよ」という答え。
「でも今、時間のことしゃべっただろ」「知らない」こんな感じ。
まあ無意識にテレビで聞いたことを言ったのかもしれないと、
こんときもあんまり気に留めなかった。

んで今日の朝、電車でラッキーにも座れたんで目を閉じてたら、
すぐ耳元で「5時間切りました」という女の声がする。
「あ~れまた時間だ」と思って声のしたほうを見ると、
隣で30代くらいのOLが下を向いて文庫本を読んでて、
こっちに話しかけた雰囲気はまったくない。
今思うと、気になりだしたのはこのときからかな。
朝の8時半くらいだったから、5時間後といえば昼の1時過ぎってことになる。
で、昨日のことを思い返してみると、
バスの運転手や息子がつぶやいた時間と合ってる。
奇妙だけどこのときは面白く感じたんだよ、まだ。

会社に着いて少ししたら関連会社から来客があり、
小会議室で打ち合わせしようとした。
するとそいつがカバンから書類を出しながら、「3時間くらい」とぼそっと言う。
こんときには「おっ来たな」という感じで、年下でわりに親しいやつだったから、
「今、3時間って言ったよね、それ何のこと」と聞いてみたんだ。
「・・・え、そんなこと言いましたか。いや言ってないですよ」
「いや確かに聞いたんだけどな」
「昼休みまで3時間もないですよね。でもそんなこと言ったかなあ」
と、わけがわからないといった様子だったんで、
「いや、いいよ。自分の勘違いかもしれない」と答えるしかなかった。

それでついさっき昼は社員食堂で済ませたんだが、
定食の列に並んでオバサンに皿を渡されるとき、
「もう1時間です・・・・ぬまで」と鼻歌のような感じに言う。
語尾がよく聞き取れなかったんで、「ん、何です?」と聞き返したけど、
「えっ・・・何にも」という、これまでと同じ反応。
予想はついてたんで、そのまま箸なんかを取ってテーブルに座ってから、
「あと1時間・・・ぬまで、ぬまで、ねえ・・・・・・死ぬまで!・・・まさか」
しかしこう思いあたると、たしかにそう言ったとしか考えられなくなってきた。
で、1時になってから仕事をしないでこれを書いてるんだ。
だれかこういう経験した人っています?いたら詳細を聞きたい。