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時空物について

2016.03.12 (Sat)
今日は時間がなく、お茶濁し的な記事になります。
怪談の話のパターンの一つに「時空物」と呼ばれるものがあります。
もともとはSFジャンルのタイムスリップ物から来ているのかもしれません。
内容としては、文字どおり時間や空間が奇妙なずれ方をするということです。

例えば、どうやっても1時間はかかる道のりなのに、
そのときはなぜか20分で着いてしまった、みたいな話です。ここからの展開としては、
そのときは大事な試験だったのに間に合いそうもなかったので、
持っていたお守りに強く念じたとか。
あばあちゃんの死に目にあうために病院に急いでいたら、
なぜか異様に早く着いてしまって、病室でおばあちゃんが目を開け、
「あんたの顔を見られてよかった」と言って亡くなるとか。
帰り道も普通の交通量だったのに、今度は逆に異様に時間がかかってしまったとか。
帰り着いたらぐったりと疲れていて、髪が白髪交じりになっていたとか・・・
こういうパターンがありますね。

「時空連続体」という考え方があります。これはアインシュタインの、
相対性理論から派生した概念と言っていいと思いますが、
学術的にそれほど使われているというわけでもありません。
地球から10光年離れた星があるとして、この宇宙では光の速度を超える
ことはできないので、そこへ行くためには最速で10年かかります。
これ以上早く物質が移動するには、空間をゆがめるしかないわけです。
ワープ航法とか、時空の穴とされるワームホールなどを通るしかありませんが、
これはどちらもSFの小道具で、現時点では不可能と考えられています。
また、精神は物質ではないと考えて、精神だけが過去や未来、
遠く離れた異星を訪問する、といった話もあります。

自分の星と相手の星が10光年(光の速さで10年かかる距離)離れているということは、
10年分の時間が離れているのと同じことです。
10光年離れた星の光が地球に届くには10年かかりますので、
自分のいる地球を基準として、超高性能の望遠鏡で相手の星を見れば、
10年前の過去が見えます。また逆に相手の星から地球を見れば、
同じく10年前の過去が見えるということになります。
どちらに基準を置くかの問題なんですね。
この相対性を打ち破るには、SFでは上記のように空間のゆがみを利用しますが、
怪談の場合は、神様の力、人の念、なども使われるんです。

さて、不可解話として、アメリカ北部で車を運転していたら霧に包まれてしまい、
やっと晴れたと思ったら知らない場所を走っていた。
ガソリンスタンドに入って店員と話したら言葉が通じない。
それでもなんとか地名を聞いてびっくり。
国境をはるかに越えてメキシコにいたのだった・・・
これは場所がスリップしてしまっているわけですが、同時に時間もスリップしています。
で、こういう話というのは実際に起きたとされる例がいくつもあるのです。
アメリカなんかだとUFOとの関係で語られることが多いようです。

外国の例を出してもいいのですが、なんとなく嘘くさい感じがするものが多いので、
今回は日本の江戸時代の話をしてみましょう。
滝沢馬琴がまとめた江戸文政8年(1825年)の『兎園小説』、
これは好事家の文人、墨客が集まって奇譚会を開き、その内容を記録したもので、
前に「うつろ舟」の話をとりあげていますが、
空間スリップの話が実際にあったこととして出てきています。
文化7年(1810年)とありますので、会が催される15年前ということになります。
比較的みなの記憶に新しい話だったわけですね。

夏の夜、江戸の浅草で、多くの人が見ている前で、空から全裸の男が降ってきました。
男は立ち上がりましたが、全身を強く打ったようで呆然としていました。
けれど、すぐに倒れて意識を失いました。
見物人の一人が番屋に駆け込んで町役人に知らせ、医者を呼んで介抱しました。
医者の見立ててでは、体に異常はないが極度に疲労している。

そこで、休ませてから問いただしたところ、
「自分は京都のどこそこの武士である。今日の10時ころ、愛宕山に参拝したが、
暑いので境内で涼んでいた。するとそこに一人の老僧が現れて、
面白いものを見せてやろう、と言うのでついていった。
そっからまったく記憶がない」このように述べたのです。

光速を超えて移動したのかはわかりませんが、
当時は江戸から京都まで2週間はかかりましたので、1日で移動することはありえません。
ですから町役人にもとうてい信じがたかったのですが、
男はフンドシもつけていないのに、なぜか足袋だけは両足履いていた。
それを持っていって江戸の足袋問屋の見せたところ、
「京都の◯◯屋のものに間違いない」と証言したということです。
男は江戸に身元引受人がいないため、軽犯罪者などを収容する
溜に入れられたことになっていますが、その後の消息は不明のようです。

さてさて、男が京都で失踪した場所が愛宕山というのがちょっと怪しいですよね。
ご存知のように、修験道の天狗信仰で知られた地です。
男を誘った老人は天狗の化身だった、と考えればおとぎ話のような趣になってしまいます。
現代であれば、老人は宇宙人になるのでしょうか。
神隠しなどと古来からいわれる現象も、
もしかしたら時空スリップが起きていたケースもあるのかもしれませんね。
関連記事 『平行世界と無限大』

なかいえおう




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