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We apologize.上

2016.06.17 (Fri)
*長くなったので、上・下に分けました。

ある機械関連会社にいたんです。産業機械、工作機械の会社の資材部に。
恐ろしい出来事があって辞めちゃったんですけどね。
今、退職金で株やって食ってます。稼ぎはそこそこですが、
無理しないことを第一にして。ええ、今夜はその辞めちゃう前にあった
出来事をお話するつもりなんです。
昨年度の3月ですね、それまで資材部の次長をやってたわたしのところに、
人事部長から話がありまして、ま、部長に昇進するという内示だったんです。
これは別に驚くようなことでもなく、それまでの部長が常務になるのが決まってて、
資材部一筋だったわたしがそのポストを継ぐ。
会社は比較的、年功序列を維持してるほうでしたから、
そうじゃないとおかしいというか、お定まりの路線だったわけです。

でね、人事部の応接室に行きましたら、人事部長と一緒に社長もおりました。
社長はまだ若くて、40代後半です。えー、3年ほど前に先代社長が急死しまして、
息子さんがその後を継いで。全体としてみれば一族経営ってわけでもないんですけど、
社長だけは代々創業者の血筋の人がやることになってました。
福利厚生もしっかりしてて、いい会社だったんですけどね。
それで、その場で社長から部長昇格の内示を受けたわけですけど、
ちょっと妙なことを言われたんです。
「○○さん、あなた会社に寿命を捧げるつもりありますか」って。
これねえ、すごく昔風の、モーレツ社員時代の言い回しですよね。
社長はふだんはそんなこと言うようなタイプじゃないんです。
あと「寿命を捧げる」ってのも変じゃないですか。

「命を捧げる」って言うならまだわかります。でも寿命と言われても、
わたしがいつまで生きるかわからないし、60歳で定年になったら、
すっぱり仕事は辞めて悠々自適の生活をするつもりでいましたからね。
ええ、もちろんその場は「はい、もちろんです」って答えました。
何かね、儀礼的な意味でもあるのかと思いましたから。そしたら、
次に言われたのが「会社の創立記念日には、謝恩の会に出てもらうから」
ええ、会社は創立記念日があって、それが6月の13日だったんです。
この日は全社員が特別休日になり、地方工場は動いてるとこもありますが、
本社の建物は封鎖になるんです。これも今どき珍しいでしょう。
でね、その創立記念日には、部長以上の幹部社員が総出で、
「謝恩の会」ってのを開くってことだったんです。

これねえ、わたしは勤続30年以上で、初めて知ったんですよ。
まあでも、きっと親睦のための飲み食いの会なんだろうと思ってました。
まさかそれがあんなことだったとはねえ。
もちろん取引先は、会社が6月13日は何がなんでも休むのを知ってますし、
業務に支障が出るということはありません。
派遣社員なんかには、その日1日分の給与も支払いますし。
でね、6月に入ってすぐ、社長室に呼ばれまして、「謝恩の会」の話をされました。
何があってもその日は空けておいてくれってことと、それからねえ、
これ奇妙ですけど、前日に水ごりしておいてくれって。
水ごりって意味がわからなくて聞き返してしまいました。そしたら神道とかでやる、
あのタライで水をかぶるやつのことでした。

まあね、蒸し暑い時期でしたし、風呂でやってもいいということだったんで、
難しい話ではないんですけど。やっぱ奇妙だと思うでしょう。
理由の説明もなかったし。あと、当日は朝の9時に自宅まで迎えの車を出すって。
これもねえ、社長は段取りをきちんと立てる人で、
こういうのをやる場合はしっかり書類を準備するんですが、すべて口頭での話。
しかも最後に、「これは社の最重要機密だから、外部はもちろん、
 次長以下の社員にも話してはならない」って。
さすがにこうまで言われると気になりますでしょ。だからけっこう楽しみに、
13日が来るのを待ってたんですよ。それで当日、9時ぴったりに、
高級外車のレンタカーが運転手付きで迎えに来たんです。運転手は社員じゃなく、
見たことのない若い男でした。すごく礼儀正しかったですが、

なんとなく宗教団体の人、みたいな感じがわたしにはしましたね。
でね、それから車で4時間。着いたのが富士山の裾野の森の中です。富士樹海?
そのものではなかったですが、けっこう近い場所だったと思います。
森の中を林道が通ってて、しばらく行くと急に視界が開け、
鉄条網の柵で囲まれた野球場4つ分くらいの、広大な敷地に出たんです。
門はものすごく頑丈な鉄扉で、そこにはガードマンがいました。
会社名のプレートがついてたので、会社の敷地なんだろうと思いますが、
そんな施設があるとは初めて知りました。本来ね、そういうこと資材部にいて
知らないはずはないんです。あと、そのあたりの地価は二束三文なんでしょうが、
あのあたりは、まわりは国有林のはずです。それも不思議で。
でね、中には体育館くらいのコンクリ製の建物があって、要塞を思わせるつくりでした。
関連記事 『We apologize.下』

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