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海の怪談

2016.07.01 (Fri)
7月に入っていよいよ夏らしくというか、本格的に暑いですね。
みなさんは海などに行かれるご予定はあるでしょうか。
自分は昔は遠泳なら数時間はできたんですが、今はぜんぜんダメです。
素潜りもダメになってしまいました。
さて、海の怪談は大きく釣り系と海水浴系にわかれるようです。

釣りだと、後ろから声をかけられたが振り向くとだれもいないとか、
女物の靴が何度も針にかかるとか。
海水浴だと、泳いでる最中に水中から足を引っ張られ、
なんとか浜にたどりついて足を見ると紫色の手形が浮き出ていた・・・

まあこんな話が多いのですが、さすがに単純すぎますよね。
かといってあんまりひねりすぎると現実味がなくなってしまう。
類型的にならないようにするのはなかなか難しいです。
海の話にかぎったことではないのですが、怪談を書くのは、
「ありきたり」と「ありえない」の2つの「あ」の間をさまよってるようなもんです。

漁師村の古いしきたりや因習をからめて書くとか。
漂着物の話もありますよね。海から流れつくものはエビス様と言われて
忌まれていました。エビス様とは、イザナギ・イザナミの2神が産んだものの、
不具であったために海に流して捨てた蛭子(ひるこ)のことです。
自分も漂着物をテーマにして、「持衰の像」という話を書いています。
よろしければご一読ください。  関連記事 『持衰の像』

ただ、現実の海は怖いです。素潜りのできる人ならわかるでしょうが、
沈んだ岩にはびっしりと様々な海藻が生えて揺れ動いている。
海の中では物の色が薄くなって、まるで髪の毛がざわめいているみたいです。
足のたたない場所では何かあっても逃げられないし、
助けを呼んでもすぐには来れない。オカルト的な怖さというより、
死の可能性がすぐ隣にあるんですね。

自分は水難救助の講習を受けたことがあるんですが、
溺れている人を引っぱって安全な場所へ連れて行くのは至難です。
実際、2次災害が起きてしまう可能性は大きいでしょう。
孫や自分の子どもが溺れた家族が助けに行って共倒れになってしまう、
そういうケースはほんとうに気の毒です。

実際にあった事件で、港の護岸から飛び込んだ中学生2人が溺死した
ということがあったんですが、飛び込んだまではいいものの、
船が接岸するための垂直の岸壁ですから、這い上がることができなかった。
泳いで回り込もうにも岸壁は数百m続いていて、
すぐ目の前に陸があってトラックが通ったりするのも見えているのに、
とうとう2人とも力尽きてしまった。

印象に残っってる海の怪談としては、稲川淳二氏の「サーファーの死」
ですね。有名なので、怪談好きならご存知の方も多いでしょう。
サーファー仲間が海にいき一人が暗くなっても戻ってこない。
みなで心配していると、夜遅く警察から連絡があり、
その友人の遺体を収監しているとのこと。身元確認のために警察署へ行くと、
遺体に布がかけてあって、それがなぜか異様に長い。
端をめくると友人の変わり果てた顔が出てきたが、
釈然とせず、警察に布が長い理由を尋ねるとまくってみせた。
友人の足に見ず知らずの婆さんががっしりとしがみついており、
その婆さんは4日前に身投げした人ということだった・・・

これは不思議な話ですよね。なぜ警察は婆さんを引きはがさなかったのか。
それが無理なほど強い力でしがみついていたのか、
それとも証拠保全のためか、そのあたりはわかりませんが。
足に婆さんがしがみついているビジュアルを想像すると、
なんとも不気味な感じがします。怪談というのは、緊密な構成よりも、
この手の感覚に訴えかける部分が怖いんです。

海に関したホラー小説だと、短編はあまり多くはないですね。
小説家になる前に海員をしていた
ウィリアム・H・ホジスンがいくつか書いています。
「夜の声」が有名ですが、ちょっと古い印象があるかもしれません。
映画の『マタンゴ』の原作になった話です。
日本のものでは、鈴木光司氏の『仄暗い水の底から』中の
「夢の島クルーズ」がお薦めです。これはかなり怖い話でした。
まとまらない話になりましたが、今日はこのへんで。






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