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恒星間航法について

2017.09.14 (Thu)
今晩は科学ニュースを取り上げます。ちょっと古いのですが2017年7月20日付の
ニューズウィーク日本版から。

宇宙からのメッセージ!? 11光年先の惑星から謎の信号
11光年離れた赤色矮星から謎の信号が発信されている――。
発見した科学者によると「きわめて特異」なパルス信号で、
近辺の星から同様の信号は観察されていない。

発見したのは、アメリカのアレシボ天文台(プエルトリコ)の研究チーム。
今年4、5月に7つの星を観測したところ、おとめ座の方向にある小型の恒星
「ロス128」だけ不思議な電波信号を発していた。
プエルトリコ大学アレシボ校の惑星居住可能性研究所に所属する研究者の
アベル・メンデスは「非常に独特な信号が存在しているのを認識した」と説明した。

まあよく出てくる話ですよね。すわ宇宙人からのメッセージか、と騒がれるのですが、
これまでにも何度か同様の事例があったものの、
いつの間にか立ち消えになってしまったのがほとんどです。
まあもし、この「特異なパルス信号」を捉えたというのが真実だったとしても、
天体・天文現象である可能性が高いと思いますし、ローカル干渉なのかもしれません。
ローカル干渉というのは・・・

1998年、オーストラリアのパークス天文台が捉えた
謎の異常信号の発信元はなかなか特定できず、
宇宙人の存在に期待を膨らませるような報道もあった。そして17年後、
ついに明らかになった送り主の正体は、遠く離れた星ではなく、
施設内の台所にある電子レンジだったという。

・・・というようなしょぼい話のことです。上記のアベル・メンデス博士も、
「発信元が宇宙人ではないか、というよくある仮説は可能性リストの下のほうにある」
こう述べて、地球人類以外の知的生命体のしわざという説には否定的なようです。

さて、11光年先の恒星というのは、
光の速度で進んで11年かかる距離にあるということですが、
これは広大な宇宙空間にあってはけっこうな近さです。
この程度の距離なら、直接行ってみて電波の発信源を確かめてみたいですよね。
そこで今夜は「恒星間航行」について考えてみたいと思います。
ただし現在の技術では恒星間航行はかなり難しいと思われますので、SF的な話になります。
いちおう恒星間航行をするためには4つの方法が考えられています。
① 超光速航法 ② コールドスリープ ③ 世代宇宙船 
④ ロボットやサイボーグ化された乗員や宇宙船を使ったもの

①はいわゆるワープ航法に代表される方法ですが、これも映画や小説の作品ごとに、
いろんなバリエーションに分かれます。例えば紙を折り曲げるように、
宇宙全体をぐんにゃり曲げてしまう方法。『宇宙戦艦ヤマト』がこれに近いかと思います。
しかしこれ、下手すると宇宙全体が壊れてしまう可能性もあるかもしれません。

まあ手軽なのは、宇宙船が進む前方の空間を何らかの方法で消し飛ばしてしまう航法。
それを連続的にくり返しながら進んでいくわけですね。
あとは宇宙の虫食い穴であるワームホールを使ったり、平行世界を使ったりもします。
Wikiの『超光速航法』の項は、作品ごとの方法がけっこう詳しくまとめられていますので、
興味ある方は参照なさってみてください。

Wiki 『超光速航法』

②は映画の『2001年宇宙の旅』や『エイリアン』のシリーズで有名になりました。
いったん乗員を冷凍して冬眠状態、仮死状態、あるいはもし蘇えらせる技術があるなら、
完全に死んだ状態でもいいのかもしれませんが、
目的地に着く直前になってから蘇生させるという方法です。
起きたばかりの乗員は体調不良でゲロゲロ吐く、というのが映画ではお約束ですよね。
もちろん乗員が寝ている間、宇宙船は自動操縦で進み、
もし故障が起きても自己修理能力を持っている。あるいはロボットがずっと起きていて、
船内のメンテナンスをしているとか。

③はロバート・A・ハインラインのSF小説『宇宙の孤児』が有名です。
都市あるいは国家に匹敵する人口を収容可能な巨大な宇宙船に多数の男女が乗り込み、
船内で子どもを何世代も産み育て、長い時間をかけて、
初代乗組員の子孫が目的地に到着するという方法です。
たいがいは、宇宙船の中で食料や水を作って自給自足できるしくみができています。
また、乗員の死体を含むあらゆる資源は徹底的にリサイクルされることになるでしょう。

で、この場合、初代の乗員の目的意識が失われてしまうお話が多いんですよね。
世代を重ねるうちに自分たちが宇宙船に乗っていることが忘れ去られ、
宇宙船の内部で複数の国ができて互いに争ったり、変な宗教が流行ったりします。
この世代宇宙船は、①・②の方法に比べて最も技術的な可能性は高いかもしれません。

④はどうなんでしょうね。人間以外の者が主人公になるのは、
話としてちょっとつまらないような気もしますね。

ちなみに、②③④の方法は基本的には光速以下で進むのが前提です。
もしこれが、光速以下ではあってもきわめて光速に近い速度の場合は、
相対性理論の影響により「ウラシマ効果」が発生します。
光速に近ければ近いほど、乗員はちょっとしか歳を取らないのに、
宇宙船の外の世界では長い長い時間が経過してしまうわけで、
これを効果的に用いていたのが、映画の『猿の惑星』。
宇宙の遥か彼方の猿人たちが支配する惑星と思っていたのは、
実は未来の地球だったわけですね。

関連記事 『宇宙人と地球が知的生命体』

関連記事 『宇宙人を探せ1』

関連記事 『宇宙人を探せ2』








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コメント
 こんばんは、野崎と申します。


 久し振りに覗いてみたら復活していたので、ちょっとコメントを残していきます。

 というか、うん。
 やはり、ここに残すなら千の文言を重ねるよりただこの一言で十分でしょう。

「オカエリナサイ」(アニメ『トップをねらえ!』ラストシーンより)

 遠い宇宙から一万年以上の時をかけて帰還した主人公を出迎える、イの字が左右逆になったのが印象深いメッセージです。

 では、今夜はここらで失礼します。
野崎昭彦 | 2017.09.19 00:25 | 編集
コメントありがとうございます
お久しぶりです
死の淵からなんとか生還してきました
今、リハビリ中ですがまだ全然ダメです
bigbossman | 2017.09.19 07:12 | 編集
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