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仮面の物語

2017.10.09 (Mon)
今回はこのお題でいきます。あまり言葉を多くせず、
いろんな仮面を画像で見てもらいましょうか。
まず怪談だと、稲川淳二氏の「血を吐くお面」というのがありました。
その仮面を壁に飾り、夜中に目を覚ますと
部屋中が真っ赤になっていて、仮面が口から血を吐き続けている。
翌日になって、知り合いの家が火事になったと連絡が入る・・・
たしかそんなお話だったと思います。(下図)



それから、オカルト研究家の山口敏太郎氏が所有している「呪いの仮面」。
テレビ番組の「アンビリーバボー」で紹介されて有名になりました。
その仮面に関わった関係者が急死したり、大ケガしたりするため、
現在はお寺で封印されているようです。ちなみに、番組でこの仮面を
霊視した人は、その後わいせつ事件を起こして逮捕されました・・・(下図)



あと小説のほうでは、何といってもヒュー・ウォルポールの短編『銀の仮面』が
よく知られています。ある中年婦人のところに、貧しい青年画家とその妻子、
親戚一同までがやってきて、だんだんに生活を侵食されていき、
最後には、財産をすべてのっとられてしまう。
銀の仮面が小道具として効果的に使われていました。
短編では、ポーの『赤死病の仮面』なんかも有名です。

長編だとデュマの『鉄仮面』(ブラジュロンヌ子爵)ですかね。
これはホラーというより歴史ミステリー的な内容で、
フランスで実際に1703年までバスティーユ牢獄に収監されていた、
「ベールで顔を覆った囚人」をあつかった話。
その正体についてはさまざまな説があります。(下図)
あと、ガストン・ルルーの『オペラ座の怪人』なんかも仮面の物語ですね。



さて、仮面には2つの役割があると言われます。
一つは顔を隠してだれだかわからなくするためのもので、
覆面と言ってもいいかもしれません。映画だと『13日の金曜日』の
ジェイソンのマスクがこれにあたりますか。

ジェイソンのマスクといえば、
アイスホッケーのキーパーのフェイスガードを思い浮かべる人が多いと思いますが、
じつは第1作、2作目までは布袋みたいなのを被ってたんです。(下図)
そしてこの2作は殺人鬼の正体が違います。
意外な犯人を最後まで隠すために、マスクがどうしても必要だったわけです。
この理由から犯人がマスクを使用している映画は多いですね。



もう一つは、つける仮面が何かの属性を持っていて、
仮面をつけた人物がその属性になりきって役割を演じるためのものです。
これは化粧、フェイスペイントなどでもいいのかもしれません。
ペルソナという概念があります。ラテン語で仮面の意ですが、
心理学者のユングは自己の外的側面という意味で使っています。
人間はだれしも対外的な面(外づら)を持っていますが、それが仮面をつけることで、
ふだんの自分を脱ぎ捨てて、仮面の人物になりきって演技することができる。

日本では能に使われる面が好例でしょうね。種類としては、
翁(尉)・男面・女面・鬼神・怨霊とあります。
このうちで鬼神というのは、人間以外の神や天狗などの超自然的なもの、
怨霊は、人間がこの世での心残りで死霊となったもの、という違いがあるようです。
能面は能役者に一種のパワーを与える呪物の要素があるといわれ、
優れた面であればあるほど役者はいい演技をすることができます。(下図)
怪談では、逆に、呪われた面をつけてしまい、
その面の力に支配され悪事を働いてしまうなどの話もありますよね。



さて最後に、仮面の持つ魔力というのは古くから信じられていて、
日本では縄文時代から発掘例が見られます。(下図)



少し前に奈良県の纏向遺跡のことを書きましたが、そこからも木製面が出土していて、
アカガシ亜属の柾目材で作られた広鍬(工具)を転用したものです。
何らかの宗教的儀式に用いられたと考えられます。(下図)






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