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パワースポット小考

2017.11.30 (Thu)
今回はこのお話です。自分は、旅行関係の雑誌に雑文なども書いているのですが、
ここ10年ほどは、パワースポットに関連した原稿を書いてくれと依頼される
ことがたいへん多かったんです。パワースポットブームがあり、
今でも続いていると言っていいと思います。

で、神社仏閣、自然を紹介するといった記事なら、さほど苦しまずに書けるのですが、
「パワースポットとは何か?」みたいな論考は、ものすごく難しいんです。
なぜかというと、パワースポットという概念には、
神道や仏教、古代のアニミズム的自然崇拝、中国由来の風水、スピリチュアルなど、
さまざまな宗教、オカルト系の考え方が混じり合っており、
さらには地磁気などの科学的な要素もあって、
とても一口で説明できるようなものではないからです。
まあそれでも、3つほどに観点を絞って述べてみようと思います。

まず、一つには、雄大な自然に対する畏敬の念、というのがあると思います。
日本のパワースポットでいえば、
富士山、三輪山、高野山、御嶽山、華厳の滝、秋芳洞、などなどです。
これは、現代人の目から見て威厳を感じるような場所は、
当然ながら、古代人にとっても同じような感情を呼び起こしたでしょう。

ですから、そのような場所には、古代の磐座や祭祀遺跡が見られることが多いです。
高野山などは、真言宗の開祖である弘法大師 空海が、
前々から優れたパワースポットであるその地に目をつけていて、
当時の都である京都から離れているにもかかわらず、自らの宗教的基盤の地として、
金剛峯寺を開いたと考えられます。

奈良県の三輪山の麓には、日本最古級と言われる大神(おおみわ)神社がありますが、
それは拝殿であって、本殿はありません。本殿は山そのものなんですね。
山中には下方、中域、山上に3ヶ所の磐座があり、
古代の祭祀遺跡と考えられています。入山するためには社務所の許可が必要で、
3時間以内に下山するという時間制限もあります。

また山中では、水分補給をのぞいて、飲食、喫煙、写真撮影はいっさい禁止で、
木の葉一枚といえども、山中のものを持ち出すことも禁じられています。
自分は何度か登ったことがありますが、
たしかに下山の後には、気分がすがしがしく感じられました。

二つ目のパワースポットの要件として、偉大な神の力が宿っている場所、
というのがあります。これは、伊勢神宮、出雲大社、諏訪神社、貴船神社など
神社系の場所が多いですね。寺院はどちらかと言えば少ない。
これは神社と寺院の性格の違いが大きいでしょう。
神社は神そのものを祀る場所であるのに対し、
寺院は、多くの僧侶が集まって学問を研鑽する場所だったのです。
今でいえば学校の役割を果たしていたわけですね。

三つ目は科学的なパワーを持つ場所。ガウスメーターでパワースポットの
地磁気が計測され、長野県の分杭峠にはゼロ磁場がある、
といった形で紹介されることが多いですね。
他にも、地下にある活断層から空気中に電磁波が放出されている、
火山岩盤に豊富に鉄が含まれていて方位磁針が狂ってしまう、
などといった話もあります。

これ系で有名なのは、日本じゃないんですが、アメリカ、アリゾナ州のセドナです。
ここには、 ボルテックス(渦)と呼ばれるパワースポットが10カ所ほどあり、
地磁気の渦が人間の脳波によい影響を与える、などと言われます。
自分はアメリカに住んでいたことがあるのですが、
残念ながらここには行ったことはありません。ぜひいつか訪れてみたいのですが、
日本からのアクセスはなかなか大変そうです。

さて、パワースポットブームには批判もあります。
まず、パワースポットを訪れることそのものが目的になってしまって、
信仰心が置き去りにされているといったものです。
例えば、京都の貴船神社などはたいへんに賑わっていますが、
では、貴船神社の御祭神についてどれくらいの知識があるでしょうか。
主な御祭神は磐長(いわなが)姫命で、長寿および縁結びの神様です。
たしかに、磐長姫命に対する信仰心を持たずにここを訪れたとして、
どれほどのご利益があるか疑問に思いますね。

さらに、神社の場合、あまりにもあちこちにお参りして、
その場所ごとに願い事をするのも問題があります。神社にお参りするのは、
そこの神様と一種の契約を結ぶことでもあります。
神様同士の相性が悪い場合もありますし、たくさんの契約がこんがらがってしまって、
かえってよくない結果を招いたりする、などとも言われることがあるのです。

さてさて、最後に、自分が神社を訪れた場合にやっていることが一つあります。
それは神社の向き、方位を確認することです。
本殿がどちらの方角に向いているかを、方位磁石を使って調べ、メモしておきます。
これまで調べたのでは、南向き、東向きが多かったですね。
ただし、神社の社殿は近代に建てかえられている場合もあり、注意が必要です。
あと、地図を用意し、定規を使って神社の場所からあちこちに線を伸ばして、
線の先に何があるかを調べます。これはレイ・ライン研究などと言われますが、
費用もかからず簡単にでき、なかなか面白いですよ。

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コメント
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| 2017.11.30 18:13 | 編集
コメントありがとうございます
御社のホームページを拝見させていただきましたが
連絡のしかたがよくわからず、こちらで返信いたします
メアド wupjd-m25867@ipone.ne.jp にご連絡ください
bigbossman | 2017.11.30 21:21 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2017.12.01 16:26 | 編集
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