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3段階の話

2018.04.08 (Sun)
Dさんという20代の女性の方と、いつもの大阪市内のホテルのバーで
お会いしました。Dさんは、市内のキャバクラに勤める、いわゆるキャバ嬢です。
自分が先にバーに行って、ちびちび飲みながら待ってたんですが、
約束の時間からやや遅れて現れたDさんの姿形を見て、
昔からのなじみのバーのマスターがちょっとのけぞってました。
「あ、どうも。占い師をしているbigbossmanです。
 今日はお話を聞かせていただけるそうで、ありがとうございます」
Dさんは、警戒するような感じであたりを見回し、それからスツールに座って
ジンリッキーを注文しました。で、こんな話をお聞きしたんです。
「2週間前ですね。その日は朝の4時ころに部屋に戻って、
 シャワーを浴びて寝てたんです。そしたら、ガン、ガンって音が聞こえて」

「はい」 「私は寝室にいたんですけど、音は玄関のドアのほうからしてて」
「はい」 「眠い目をこすりながら見にいったら、やっぱり鉄の扉が、
 ガン、ガンって揺れてたんです」 「で?」
「外から蹴られてるんだと思いました、靴の先で」 「ははあ」
「それで、何ですか? 警察呼びますよ!って大声で叫びながら、
 ドアのスコープを覗いてみたんです」 「はい」
「そしたら、廊下の壁が見えました」 「?? 人がいなかったってことですか?」
「それが、下の方に金色の髪の毛が見えたんです」 「で?」
「それ、私のとこから2つおいた部屋に住んでるMさんだって思いました。
 Mさんは、はっきり聞いたことはないけど、夕方から出かけるんで、
 私と似たような仕事をしてる人だと思ってました。

 廊下で会ったりすれば挨拶ぐらいはしてたんです」 「はい」
「その間にも、ガン、ガンという音は続いてて。それで、チェーンしたまま
 ドアを少し開けたんです。そしたら、低いところからDさんの顔が見えて・・・」
「はい」 「額が真っ赤になってたんです」 「血ってことですか?」
「ええ。それで、具合が悪いんだろうって思ったんです。大丈夫ですか?
 って、チェーンを外してドアを開けたら、Mさんがどっと倒れ込んできて、
 頭から顔から血まみれで。うちのドアに頭を打ちつけてたんだと思います」
「で?」 「救急車呼びましょうか、って言いながらMさんの顔を見たら、
 目が両方とも白目になってて・・・」 「で?」
「ベッドにスマホを取りに行ったんです。そしたら、床に仰向けになった
 Mさんの口から青黒い煙が出てきて・・・」

「で?」 「その煙が玄関で渦巻きながら人の顔になっていったんです」
「顔?」 「そうです。年配の男の人のような。でも、それは一瞬だけで、
 顔はすぐに消えたんです」 「で?」 「Mさんは意識ないみたいでしたので、
 救急車を呼んで、5分ほどで隊員が来てMさんを病院に運びました」
「で?」 「Mさんは一人暮らしで身寄りがいなかったんで、
 私がついてったんです。でも、病院に着く前に意識を取り戻して」
「はい」 「もちろん病院ではあれこれ検査して、特に異常は見つからなかったんです。
 お酒が入ってたので、その影響だろうって言われました」 「で?」
「Mさんからも、飲み過ぎだったみたいって礼を言われたんです。
 そのときはそれで済んだんですけど・・・」
「ちょっと待ってください。さっき、顔って言いましたよね。

 それ、誰なのか心あたりがあるんですよね」 「・・・私の店に来てたお客さん
 だと思いました。一流の企業に勤めてて、きれいにお金使う人だったんだけど、
 急に姿を見せなくなって。その後に、使い込みをしてクビになったって
 噂が流れて・・・」 「うーん」 「それで、そのことを、店によく来るお客さんに
 相談したんです。そしたら、詳しい人を知ってるよって言われて、
 女性の霊能者を紹介してもらったんです」 「それ大阪の人ですか?
 どなたです?」 「○○先生です」 「ああ、△△教のですね。知ってます」
「で、時間があるときにお会いしたら、それは生霊だろうって言われて」
「その使い込みをしたお客さんの、ってことですね」 「ええ、その人が、
 私を恨んで生霊になって、たまたま酔って正体をなくしてたMさんに
 とり憑いたんだろうって」 「恨んでるって言いましたよね。どういうことですか?」

「・・・・」 「あ、口をはさんですみません。続けてください」
「○○先生は、生霊をとめるのは簡単だけど、それだけじゃ物事は解決しないって
 おっしゃって」 「?」 「もう2段階を経ないと真に解決はできないからって。
 で、一度実家に戻ったほうがいいと言われたんで、それはできないですって
 答えたら、じゃあ、男友達に始終ついててもらえって言われて。
 それで、そうしてたんです」 「ははあ、Dさんの部屋に一緒にってことですね」
「そうです。けど、店には出てたんですよ。素直に、いったん実家に戻ってれば
 よかったのかもしれませんけど」 「で?」 「6日前です。店が終わって、
 タクシーで帰るようにしてたので、店の前で待ってたら、
 後ろからドンという衝撃があって、前のめりに倒れたんです」 「で?」
「車にあてられたんです。腰はたいしたことなかったけど、頭を打ってぼうっとしてたら、

 人が降りてきて、トランクを開けて入れられそうになりました」 「う」
「だから叫んだんです?助けて!!って」 「で?」
「店からもボーイさんたちが出てきましたし、まだ歩いてる人もいたんで、
 腕を引っぱって助けてもらいました」 
「車でDさんを轢いたのは、その恨んでるお客さん?」
「使い込みをしたお客さんです」 「どうなりました?」 
「えその人は大暴れして助けてくれた人を蹴り飛ばして、車に乗って逃げていきました」
「それ、Dさんを拉致しようとしたってことですよね。怖い話ですねえ、
 その後は?」 「店長にあったことを話したら、警察に通報したほうがいいって
 言われたので、そうしました」 「で?」
「警察からいろいろ話を聞かれたんで、そのまま話しました」

「で?」 「警察からは、誘拐される可能性があるんで、警護をつけときましょうって
 言われて、店は休んでずっと部屋にいたんです。私の住んでるマンションは、
 出入り口に警備員もいるし、まず安全ですから」 「はい」
「それで、4日前のことです。その、使い込みをしたお客さんが亡くなったって
 連絡が来ました」 「自殺ってことですか?」
「私には詳しいことは知らせてくれませでしたけど、そうみたいです。
 ニュースでテレビに出てました。使い込みを疑われている人物が、
 山の中で死体で発見されたって」 「ははあ」
「それで、私としては一安心だなあって思って、そのことを○○先生に報告したんです」
「ああ、はい」 「そしたら、○○先生にすぐに来なさいって言われて、
 本部の建物に行きました」 「あの△△教の本部のことですね、で?」

「そしたら、○○先生は、私の話を聞くと、じゃあいよいよ第3段階に入るよって
 おっしゃられて」 「うーん、すみません。いまいち意味がわからないんですけど、
 その段階って何ですか?」 「ああ、○○先生がおっしゃるには、
 恨みが激しいと、まず生霊になって来る、これが第1段階。
 第2段階が一番危険で、生身の人間が襲ってくるって」
「うーん、それで、実家に戻れとか、人と一緒にいろって言ったってことなんですね。
 なんとかわかりました。すると第3段階というのは・・・」
「ええ、その人は成仏できてないだろうから、死霊になって私のとこに来るだろうって」
「・・・・」 「それで、○○先生が、そうなってしまえば、
 一番あつかいやすい。消滅させるのは簡単だかから、って」
「なるほどねえ。意味はわかりました。ですけど・・・」

「だから、明日から△△教の本部で、○○先生に主催していただいて
 浄霊の行に入るんです」 「でも、△△教の儀式って、すごく高いんですよね」
「お金のほうは大丈夫です」 「ああ、そうですか。よけいな心配でした。
 ところで、このお話、ブログに書いてもいいでしょうか」
「あ、私と店の名前さえ出さなければかまわないです。どうせ噂が広まっちゃって、
 店にはいられないし、大阪を引き払って別に移ろうと考えてるとこなんで」
「そうですか」 ということで、その場はお別れしまして、
今、これを書いてるんです。Dさんはまだ行の最中だと思いますが、
あれって、数百万するはずです。うまくその人を成仏させることができれば
いいんですけど・・・でも、こういう話って、聞こえてこないだけで、
ここら界隈では、まだまだありそうな気がしますねえ。
 

 


 
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コメント
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| 2018.04.09 20:09 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2018.04.09 22:41 | 編集
コメントありがとうございます
全然かまいませんので
煮るなり焼くなりしてお使い下さい
bigbossman | 2018.04.10 10:22 | 編集
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