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死に鳥居の話

2018.05.24 (Thu)


これは、大阪市で獣医をしているYさんという男性からうかがった話です。
「あ、どうも、bigbossmanと申します。お話を聞かせていただけるそうで」
「こちらこそ。あれは、私が小学校6年生のときです。当時、15分ほど
 かけて小学校まで通ってたんですが、その帰り道に、 
 民家のコンクリ塀に鳥居の絵が描いてあったんですよ」 「ははあ、それって、
 立ち小便するなってやつですね」 「いや、最初は私もそう思ったんですけど、
 それにしては、ちょっと変というか、いくら夜中でも、
 立ち小便をするような人がいるとは思えない場所で」 「というと?」
「広い道路だし、そもそも近くに飲食店はないし、酔っ払いが通るとは思えない」
「うーん、どんな鳥居だったんですか?」 「15cm四方くらいの大きさで、
 そうですね。地面から20cmくらいの高さでした。
 
 でね、赤い色なんだけど、普通の鳥居とはちょっと違ってる形のような
 気もしたんです」 「というと?」 「うまく言えないですけど、
 一般的な鳥居より複雑な形をしてたような」 「うーん、で?」
「まあ、学校帰りに前を通りかかっただけですし、すぐに忘れてしまったんですが・・・」
「ですが?」 「翌日の朝ですよ。その鳥居の前でノラ猫が死んでたんです」
「で?」 「内臓がはみ出して、頭も割れてたので、道路で車にはねられた
 んじゃないかと思います」 「で?」 「帰りにはなくなってましたから、
 近所の人が保健所に通報するとかして、片づけられたんだろうと思いました」
「で?」 「そのね、鳥居はまだ残ってて、だけど色が違ってる気がしたんです」
「というと?」 「最初に見たときは、鮮やかな赤だったのが、
 なんか黒っぽく変わってったというか。でも、それは私の思い違いかもしれません」

「で?」 「その翌年、中学に入学して、通学路が変わってたんです」
「はい」 「でね、これは朝だったはずです。通りに面した大きなビルがあって、
 その壁面の、やっぱり地面に近いところに、鳥居が描かれてたんです」
「ははあ、同じ形でしたか?」 「そうだと思います。で、そのとき、
 小学校のときのことを思い出して、ああ、そういえば前に猫が死んだよなって」
「で?」 「私は陸上部だったので、帰りは7時近くでした。
 そこの前を通りかかったら、鳥居の描いてある前方の信号機の根本に、
 花束があったんです」 「・・・・」 「よくはわからないんですけど、
 小学校前の小さい子が事故で亡くなったって、夕食のときに母が話してました」
「うーん、鳥居は?」 「やっぱり、鮮やかな緋色から、どす黒い赤に
 変わってたと思いました」 「それらの鳥居は、ずっと残ってたんですか?」

「どちらも1週間くらいで消えたように思います」 「で?」
「それから2年後です。うちは父が府の職員だったんですが、その頃は
 まだ家を建てる前で、賃貸マンションに住んでまして」 「はい」
「まあ、高いところじゃなく、アパートに毛の生えたようなもんでしたけど、
 あれは、塾の帰りだから9時過ぎですかねえ。私のとこから、2軒おいた隣の
 奥さんが、自分とこのドアの前にいて、ぞうきんで鉄扉を拭いてたんです」
「それ、もしかして」 「そうです。あの変な形の鳥居・・・」
「で?」 「奥さんは、私が通るのを見て、イタズラ描きされたんだけど、
 これ、何で描いたのかしら、ぜんぜん消えないわ、って言ったんです」
「で?」 「その夜に、救急車が来ました。その家には2歳の女の子がいたんですが、
 夜中に急に具合が悪くなって、病院に搬送されたんですが、亡くなって」

「・・・鳥居は?」 「翌日もありました。同じですよ。黒っぽく色が変わって、
 1週間くらい残ってましたね」 「自然に消えたんですか?」
「ええ、すぐ隣ですから、毎日見てましたけど、だんだん色が薄くなっていく感じで」
「気味の悪い話ですねえ。死を呼ぶ鳥居ってことですか。その後は?」
「幸いというか、その後はずっと見てません。ただ・・・私は神戸の大学に行きまして、
 あるときの飲み会で、同期の仲間にその話をしたんです。そしたら、たまたま、
 家が神主をやってるってやつがいて、そいつが、飲み屋の箸袋にペンで、
 こんな鳥居じゃなかったか、って描いてみせたんです」 「で?」
「ああ、それだ、こんな形だった。これ何だよ?って聞きました」 「そしたら?」
「友だちは、嫌な顔をして、これは死に鳥居だよって言って、箸袋をくしゃくしゃに
 丸めて捨てたんです。死に鳥居?って聞いても、それ以上は教えてくれませんでした」



次の話は、上記の内容とシンクロしてるんですが、もしかしたら、
ますますわけがわからなくなるかもしれません。聞かせていただいたのは、
大阪市内で、健康食品を販売しているUさんという女性の方です。
「あ、どうも、bigbossmanと申します。お話を聞かせていただけるそうで」
「こちらこそ。私が小学校のときの話なんですが、ちよっとありえないような
 内容で、信じていただけるかどうか」 「いや、奇妙な話はたくさん聞いてるので、
 どうぞお願いします」 「4年生のときだったはずです。学校が早く終わった帰りに、
 友だちと、児童公園に寄って、ランドセルを置いてブランコに乗ってました。
 道草だから、ほんとはいけないんですけど」 「はい」
「20分くらい乗ったでしょうか。飽きてきたし、お腹もへったので、
 そろそろ帰ろうって、友だちに言ったときに」 「はい」

「そこの公園って、土管をつないだような遊具があるんです。潜り込んで遊ぶやつ」
「ああ、わかります」 「その何カ所かある入口から、白い人が出てきたんです」
「白い人?」 「ええ、そのときの印象はそうです。けど、今になってみれば、
 あれ、神社の神主さんの服装だったって気がします」
「浄衣ってやつですかね。黒烏帽子もかぶってましたか?」
「たしか、そうだったと思います」 「20分ほどそこにいたんですよね。
 その人が土管に入るのは?」 「見てません」 「うーん、顔は?」
「それが・・・印象にないんです。若かったのか、年寄りだったのかもわかりません」
「で?」 「それで、そっちを指さして、友だちに、
 あれ、変な人が出てきたよって言いました」 「で?」
「でも、友だちは、私が何を言ってるかわかってないみたいで、
  
 なになに、どこどこ?って言うばかりで」 「で?」
「そのとき、公園にはかなりの子どもがいたんです。そのときの私のような 
 小学生よりもっと小さい子が多かったし、そのほとんどはお母さんに連れて
 こられた子です」 「で?」 「その白い人は、着物の袖に手を入れて、
 ひょいっと長い筆を出したんです」 「で?」
「それから、筆を前に突き出して、それで公園にいる子どもらを一人ずつ
 指し示すような動作をして」 「Uさんたちも指されたんですか?」
「それが私と友だちにはしなかったんです。もっと小さい子ばかりでした」
「で?」 「それから、白い人は、うんうんとうなずくと、
 すべり台のほうに歩いていきました。私はなんだか、目が離せなくなって、
 ずっと見てたんです」 「で?」 「そしたら・・・

 すべり台の上に、ちょうど5歳くらいの女の子が、3歳くらいの男の子と
 いっしょに登ってきたところでした」 「で?」
「白い人は、すべり台の下までくると、筆を持った腕を突き出して・・・
 そしたら、腕も筆も、みょ~んと伸びたんです」
「で?」 「ちょうどすべり台の真上にいる男の子の額に、
 筆が届いて、しゅるしゅるって何かを描いて・・・男の子の額に、
 赤い鳥居が浮かんでました」 「うーん、それ、その子たちは気がついて
 ましたか?」 「それが、ぜんぜん気にしてる様子がなかったです」
「で?」 「お姉さんのほうが、弟を後ろから抱きかかえると、
 すべり台の横の地面に放り投げたんです」 「う」
「下は草地でしたけど、すべり台の土台はコンクリで、

 男の子はそこに額から落ちで、ゴンという音がしました」 「うう」
「気がついたお母さんが走ってきて、男の子を抱きかかえたら、
 顔が血で真っ赤でした」 「で?」 「男の子は泣きもせず、ぐったりしてました。
 気を失ってたんだと思います。それに他の大人の人も気がついて集まってきて、
 誰かが救急車を呼んだみたいでした」 「で?」 「白い人は、
 こっちを振り向き、私に向かって、筆を持ってないほうの手で、
 シーッっていうポーズをしたんです」 「Uさんには見えてるのがわかったって
 ことでしょうか?」 「わかりません。ただ、それを見たときに、
 私の背筋がぞくぞくってなりました」 「で?」 「白い人は、ゆっくり土管の
 ほうに歩いてって中に入り、それっきりでした」 「男の子は亡くなった
 んでしょうか?」 「・・・翌日のニュースでそう言ってました」
 
 





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コメント
初めまして。
少し気になったのでコメントさせていただきます。
最近、怖い話カテゴリーに投稿なさってるものが、なんと言いますか、インタビュー形式になってますよね。今現在のスタイルなのかもしれませんが、ノーマルな形の怪談の方が断然素敵だったと思いますよ。
夢子 | 2018.05.25 04:56 | 編集
コメントありがとうございます
インタビュー形式のほうが書くのが楽で
ついついそちらに逃げてるんですが
1人称形式のものも書きますよ
bigbossman | 2018.05.26 02:07 | 編集
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