FC2ブログ

クラゲの話

2018.08.20 (Mon)
今夏、海水浴場でクラゲに刺される被害が相次いでいる。
クラゲの出現には潮流が関係しているとされるが、今年の猛暑やそれに伴う
海水温との関係は解明されていない。ただ、長崎市内の海水浴場では
準備した塗り薬があっという間に無くなるほど被害が出ており、気が抜けない状況だ。

「せっかく家族と楽しんでいたのに…」。同市の会社員男性(43)の左腕は、
クラゲに刺されて6日たった今もみみず腫れが引かない。
ピリッと感じてすぐに海から上がると、触手の一部が巻き付いていたという。
専門家は各地で確認されるアンドンクラゲではないか、と指摘。
触手に強い毒がある厄介な存在だ。
(西日本新聞)

nnbbhhgg (2)

今回は科学ニュースからこのお題でいきます。どんなことが書けるでしょうか。
アンドンクラゲには、小学生の頃に自分も刺されたことがあります。
上の記事に出てくるのとまったく同じ症状でした。
何よりもまず、ヒリヒリした火傷のような痛みがあります。

アンドンクラゲ
nnbbhhgg (3)

皮膚には、ひも状の中に等間隔で赤い点がついたような跡が残ります。
まるで、トゲのついたムチで叩かれたような感じですね。
しばらく痛かったですが、医者には行かず治りました。
郷里のほうでは、お盆過ぎはクラゲが出るから海で泳いじゃいけない、
と言われてました。海流の関係でクラゲが出やすいんだそうです。

ただ、命にかかわる場合もありますので、みなさんが刺されたときには、
病院に行ったほうがいいと思います。あとそうですね、
自分は海水魚やサンゴを飼育して10年以上になるんですが、
クラゲを飼ったことはないです。

クラゲの長期飼育は水族館でも難しいと言われています。
クラゲは基本的に、泳がないで海流で漂っているので、
家庭の水槽で飼うと、どんんどん下に落ちてきて沈んでしまいます。
あと、カサの中に空気が入るのもよくない。水族館だと、
円筒形の水槽で、ぐるぐる回る水流をつけて飼ってるとこが多いですね。

さて、クラゲの一部は食用になります。中華クラゲの酢の物は有名です。
では、古代の日本でクラゲは食べられていたでしょうか。
これは、発掘された例はないんですが、おそらく食べられていたでしょう。
クラゲというのは古い言葉で、『古事記』の天地開闢神話には、

国稚(わか)く 浮きし脂のごとくして 海月なす漂へる時」と出てきます。
日本列島がまだできたばかりで、クラゲのようにふらふら漂っていた
という意味ですが、古事記が成立した712年の段階で、
すでにクラゲという言葉があり、生態も知られていたということになります。
「海月」の他に、「久羅下 クラゲ」という表記もあります。

クラゲの酢の物


また、957年の『延喜式』には、地方から朝廷に捧げる貢物として
クラゲの名前が出てきます。当時は、クラゲを細切りにして乾燥させ、
塩漬けにして保存していました。昔から、日本人の海産物への嗜好は強く、
縄文時代からタコやナマコも食べていたようです。

あと、「クラゲの骨」という言葉は、「この世にない物」という意味で使われ、
平安時代の『枕草子』には、自分が見たことがない扇をほめる貴族に対し、
清少納言が「クラゲの骨みたい」と言ったという段があります。
「この世にないものをほめているようだ」と揶揄しているわけです。

「クラゲ骨なし」という昔話がありますね。龍宮の乙姫が病気になり、
治すためには猿の肝が必要。そこで、クラゲと亀が地上から猿を連れてくる
ことを竜王様から命じられ、まんまと猿を亀の背中に乗せて海に出たものの、
猿に「どうしてこんなに親切にしてくれるの?」と聞かれたクラゲが、

「クラゲ骨なし」
nnbbhhgg (1)

「お前の肝をとって薬にするから」と答えてしまったため、
猿に「肝は木の枝に干してあるから、戻って取ってくる」
そうやって逃げられてしまいます。乙姫の病気は猿の肝なしでも治りましたが、
クラゲは罰として、竜王様に全身の骨を抜かれてしまったというわけです。

さて、クラゲを題材にしたホラーはあるんでしょうか。
うーん、ブロブというスライム状の怪物が出てくるホラーはありますが、
クラゲそのものが出てくるのはちょっと思いつきません。
海外では、クラゲはあまりなじみのないものなのかもしれませんね。

推理小説では、シャーロック・ホームズ物に、『獅子のたてがみ』という
話があります。海水浴に出た男が瀕死の状態で発見され、
男は「獅子のたてがみ」という言葉を残して絶命する。
その体には、全身をムチで打たれた跡があった。

サイアネア・カピラータ 「獅子のたてがみ」
nnbbhhgg (5)

ホームズが呼ばれますが、真相がわからない。そうしているうち、
もう1人犠牲者が出て、ホームズは海岸でサイアネア・カピラータと呼ばれる
巨大クラゲを見つけて退治する。このクラゲは致死性の毒を持っていて、
別名が「獅子のたてがみ」であった。たしかこんな話だったと思います。

あと、イアン・フレミングの『007』シリーズで、
海に落ちたジェームズ・ボンドが「ポルトガルの戦艦 man of portugal」を
足で蹴り飛ばすという描写があり、読んでいて、いくらボンドが超人でも
それは無理だろうと思ったんですが、これは英語でクラゲの一種を指していて、
翻訳者が、言葉そのままに誤訳してしまったということみたいです。

さてさて、どれくらいのことが書けるだろうと心配していましたが、
けっこういろんなことが連想で浮かんできました。
もしこれから海水浴に行かれる予定の方は、クラゲには十分にお気をつけください。
では、今回はこのへんで。

関連記事 『タコの話』  『クモの話』

ジェームズ・ボンド役のロジャー・ムーア 歴代ボンドの中では自分はこの人が一番好きです
nnbbhhgg (6)




関連記事
スポンサーサイト




トラックバックURL
http://scoby.blog.fc2.com/tb.php/1572-15c2d71a
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する