FC2ブログ

「魔除け」って何?

2018.08.28 (Tue)
hhdususs (3)

今回はこういうお題でいきます。カテゴリはオカルト論かな。
さて、魔除けというのは、まじないの一種でしょう。
まじないとは、さまざまな民間信仰が混然とした形になっているものです。
前に、当ブログでは「まじない」について考察していますので、
興味ある方は参照なさってください。  関連記事 『まじないについて』

まじないは、大きく分けると2種類あるのかなと思います。
一つは、開運です。積極的に運を自分のほうに引き寄せるためのもの。
もう一つが魔除け、つまり悪運を避けるためのもの。
これは開運に比べれば、消極的な意味にも思えますよね。

イワシとヒイラギの魔除け
hhdususs (5)

ただ、歴史的には、開運よりも魔除けのほうが古かったのではないかと思います。
みなさんは、例えば、ある石を身につけるだけで運がよくなる、
なんてことがあると思いますか。まあ、一種のブラセボ効果のようなものは
あるのかもしれません。ですが、幸福をつかむためには、
やはり自分が努力することが何よりも大切です。

これに対し、不幸はいつ襲ってくるかわかりません。
疫病とか、不慮の事故、そういうのはいくら気をつけていても避けられない場合も
あります。昨日まで隣の家の子と仲よく遊んでいた自分の息子が、
今日、流行病で死んでしまった。隣の子はピンピンしてる。

ハチの巣の魔除け


これは運不運なんですが、どうしても釈然としない気持ちが残ります。
自分の子は、魔に魅入られてしまったのではないか。
そのような偶発的な不幸を避けたい、というのが魔除けの
そもそもの発想ではないかと思います。

さて、「魔除け」に類する言葉はいくつかありますね。
「厄払い」 「邪気払い」などです。これらはだいたい同じ意味で使われていますが、
そもそもの言葉の成り立ちは少し違いがあります。
まず、そのへんをみていきたいと思います。

花火筒の魔除け
hhdususs (6)

魔除けの「魔」は、サンスクリット語の「マーラ (魔羅)」の短縮形で、
仏教的な意味合いがあるようです。マーラは、仏道の修行を妨害したり、
人の行う善事を妨げるものを指しています。「魔が差す」という言葉がありますが、
これは、「悪魔が心に入りこんだように、一瞬判断や行動を誤る。
出来心を起こす。」という意味で使われます。

ですから、魔除けとは、外からの影響によって悪い心を起こす、
人生が破滅してしまう、といったことがないよう、
自分を守るためのものだったと考えます。現代でも、女や金、あるいは酒などで
人生を棒に振ってしまうなんて話は、いくらもありますよね。

次に厄払いですが、この「厄」は、厄病神、疫病神、厄神のことで、
人間界に疫病をもたらす悪い神とされます。
厄病神が村の街道を通ってやってくるのを、注連縄などの結界を張って防ぐ。
これを「道切り」と言いました。

厄病神を通さないための「道切り」
hhdususs (1)

次は邪気払い、「邪気」とはよくない気のことです。
自分はこれ、神道の影響が強い言葉じゃないかと思います。
神道では、気を重視します。気が充実していない場合を「気枯れ」と言い、
それが「穢れ」という語に変化しました。

邪気は、「人の身に病気を起こすと信じられた悪い気」という意味で使われます。
厄と似た意味の言葉なんですね。ただ、上でも書いたように、
「魔除け」 「厄払い」 「邪気払い」は、現代では、
どれも同じような意味で考えてる人が多いんじゃないでしょうか。

ニンニクの魔除け
hhdususs (4)

さて、では、どうすれば魔を払うことができるのか。一つには、強いものの力を借りる。
「鎮西八郎為朝御宿」と書いた札を家の入口にはって、
疫病が入ってこないようにします。源為朝は剛弓の使い手として知られた
平安時代の武将ですね。この他、「鬼瓦」の怖い顔で魔を追い返すなどもそうですし、
沖縄のシーサーもこれに近いものです。

次に、魔が嫌がりそうなものを軒先に吊るす。例えば、嫌な臭いを出すイワシの頭、
ニンニクなどです。ニンニクは西洋でもドラキュラ除けとして有名ですよね。
この他、トゲトゲのあるヒイラギの葉や、ハチの巣、花火の殻、蹄鉄など、
地方によっていろいろな魔除けグッズがあります。

あと、籠や笊を魔除けとして用いる地方もありますね。
籠や笊は目(穴)がたくさんあるので、魔が怖がるとされます。
また、籠目は六芒星の形をしていて、それが魔除けになるという説もあります。
六芒星はダビデの星とも言われ、西洋でも呪術的な意味を持っています。

籠目
hhdususs (2)

さてさて、ということで、ここまで見てきましたが、
いくら自助努力をしても避けようがない不運というのは、
人生にはどうしてもあるものです。それをなんとかしたい、そういう昔の人の
気持ちが、魔除けには込められているのではないでしょうか。
では、今回はこのへんで。





関連記事
スポンサーサイト

トラックバックURL
http://scoby.blog.fc2.com/tb.php/1580-8932acd9
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する