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死体保存の方法

2018.08.31 (Fri)
今回はこういうお題でいきます。グロ画像を多数含みますので、
苦手な方はスルーしてください。さて、みなさんは、死体保存方法と
いえば、いくつ思いつかれるでしょうか。じつはこれ、
けっこうたくさんのやり方があります。

イタリア 2歳の少女のミイラ


まず、一番歴史が古いのは「ミイラ」でしょうね。古代エジプトでは、
3500年ほど前からミイラ作成が始まっています。
それと、ミイラには計画的につくられたものと、
偶然に遺体がミイラ化してしまったものとがあります。

下の画像は、中国の「馬王堆漢墓」から発掘された、紀元前2世紀の為政者の
妻のミイラです。発掘が行われたのは1972年で、
このときには、まるで生きているように見える状態だったと言われますが、
年月がたって劣化が進んでいるようです。これはもちろん、意図して
ミイラ化されたわけではなく、遺体が置かれた条件がよかったからでしょう。

「馬王堆漢墓」のミイラと復元図
najaja (6)

エジプトのミイラは、内臓が抜かれ、別途に壺に入れて保存されますが、
自然にできたミイラは、乾燥したり湿屍化しているものの、
内臓などの痕跡は残っています。上の馬王堆のミイラも、筋肉組織、軟骨、血管
まで、ほぼ完璧に残っていました。ちなみに、同じ墓で発掘された
夫と見られる男性の遺体は、骨の断片だけだったんです。

さて、次の方法は「剥製」です。ただ、剥製が厳密な意味での遺体保存かどうかは、
判断が難しいところもあります。というのは、一般的な剥製は、
内臓や骨はすべて取り除かれ、残っているのは皮膚や毛皮だけの
場合が多いんですね。人間を剥製にしたケースは、アメリカで、
映画『悪魔のいけにえ』のモデルとなった、エド・ゲイン事件などがあります。

次は「冷凍保存」です。ただし、昔は人工的な冷凍保存技術はありませんでしたから、
発見された遺体は、みな偶然によって保存されたものです。
有名なところでは、下の画像は「ジュジャイジャコの少女」と呼ばれるもので、
今から500年前の、インカ帝国時代の生贄の少女です。

「ジュジャイジャコの少女」
najaja (5)

他の2体の生贄の子どもといっしょに見つかったんですが、
発見場所が標高6800mのアンデス山中の凍土の中だったので、
冷凍保存されていたんですね。ただ、これをミイラとする意見もあり、
その判断も難しいところです。あと、アルプス山中の氷河から見つかった
「ジ・アイスマン」と呼ばれる5000年以上前の遺体もよく知られています。

「ジ・アイスマン」
najaja (7)

この冷凍保存ですが、現代ではビジネスとして行われるようになってきています。
「クライオニクス」といって、病気で亡くなった人物を冷凍カプセルに入れて、
医療技術の進んだ未来で蘇らせようとするもので、世界中で約400人ほどが
保存されています。ただし、高額な費用がかかる上、
当然ながら、未来で確実に生き返るという保証はありません。

次は、「ホルマリンなどの保存液に漬ける」もの。下の画像は、
19世紀ポルトガルの、ディオゴ・アルヴェスという名の犯罪者の頭部です。
農民を多数殺害し、略奪した罪に問われました。ホルマリン漬けの
医学標本は多数あり、医療の進歩に役立っています。

犯罪者の頭部のホルマリン漬け
najaja (8)

次は、「エンバーミング」によるもの。エンバーミングは、遺体を消毒や保存処理、
また必要に応じて修復することで長期保存を可能にする技法のことで、
西欧では早くから発達していました。下の画像は、旧ソ連のエンバーミング技術に
より保存されている、ウラジーミル・レーニンの遺体です。
現在でも、毎年定期的に手入れがなされているようです。

ウラジーミル・レーニンの遺体
najaja (1)

次、近年になって、「プラスティネーション」と呼ばれる画期的な遺体保存法が
登場しました。遺体を構成している水分と脂肪分を、プラスチックなどの
合成樹脂に置き換えるもので、ドイツ出身、「死の医師」の呼び名を持つ、
グンター・フォン・ハーゲンスにより考案されました。

ハーゲンスは、中国に遺体処理の工場を作り、そこで生産された標本を
世界各地で展示する興行を行いましたが、これについては、重大な人権侵害がある
という議論が起こっています。どうやって遺体を入手したのか、
遺体を展示することについての本人の意志確認はなされているのか。

いくら遺体とはいえ、性器をむき出しにし、セックスのポーズをとらせるなどの
ことはどうなのか、等々の疑問ですね。また、これは証拠があるわけではないのですが、
この展示に使われた遺体は、中国で弾圧された宗教団体「法輪功」の
処刑者なのではないかという話もあります。いずれにしても、ハーゲンスが中国に
工場を開設したのは、死体の入手しやすさが大きな要因であったのは間違いないでしょう。

「人体の不思議展」


さてさて、最後に遺体の保存法として「神の力」をあげておきましょう。
キリスト教では、神に祝福された聖人の遺体は腐敗しないとされ、
「不朽体 Incorruptibility」と呼ばれます。聖人は未来での生を先取りしているため、
神の恩寵によって遺体が不朽のものとなっているというわけです。

下の画像は、インドにある、日本でも有名な宣教師、聖フランシスコ・ザビエルの不朽体。
足の指がグズグズになっているのは、信者によって噛み切られたり、
接吻を受けたりしたためです。不朽体は、防腐処理されていてはならないのが原則ですが、
実際には、移動の際などに石灰などで処理されている場合が多いんですね。

フランシスコ・ザビエルの不朽体
najaja (3)

最後の画像は、フランスで奇跡の治癒力を持つ「ルルドの泉」の発見と
聖母出現に関わった、聖ベルダネッタの遺体です。彼女は35歳で亡くなりましたが、
遺体は腐敗せず、聖人として認定されました。ただし現在、遺体の露出部には
蝋製のマスクがかぶせられています。では、今回はこのへんで。

聖ベルダネッタの不朽体 顔や指など見えている部分は蝋製
najaja (4)




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