FC2ブログ

台風と日本

2018.09.04 (Tue)
今回はこういうお題でいきます。現在、台風21号が日本列島を通過中ですが、
大きな被害がないように祈りたいと思います。さて、台風についてですが、
どのくらいのことが書けるか、ちょっと自信がないですね。
まず、台風とは何か? Wikiを見ると「北西太平洋に存在する熱帯低気圧のうち、
低気圧域内の最大風速が約17m/s以上にまで発達したものを指す。」

うーむ、その異常気象が台風かどうかは、最大風速で決まるんですね。
これはちょっと意外です。自分は中心気圧かなと思ってました。
台風はもちろん古代からあり、日本各地に大きな被害をもたらして
怖れられてきました。ただ、昔の地震についてはいろんな文献に残ってるんですが、
台風について書かれた資料って少ないんですよね。

日本神話としては、スサノオ神は台風の擬人化なのではないかとする説があります。
スサノオは、三貴神(黄泉の国から帰ってきたイザナギが禊をしたときに
生まれ落ちた三柱の神々。アマテラス、ツクヨミ、スサノオ)
の最後に生まれた神です。アマテラスが太陽、ツクヨミが月ですので、
スサノオも何かの自然物を表しているのではないかとする説は、当然出てきます。

スサノオ
hdnsjsiwye (3)

で、一般的には、スサノオは海を司る神と考えられてきましたが、
台風の擬人化ではないかとする説も昔からあるんですね。
スサノオの「スサ」は「荒れすさぶ」から来ていて、
その激しい行動は暴風雨を表しているとするものです。

確かに、スサノオは高天原で乱暴を働きますが、その内容は、
田の畦を壊し、溝を埋めたりするものです。さらに、屋根を壊して皮を剥いだ馬を
機屋の中に投げ込んだりします。このあたりの描写が、
水田に被害をもたらす台風と重なるとも言えそうです。

ちなみに、農家のお年寄りが台風の日に、田んぼの様子を見にいって、
風に飛ばされたり、水に落ちて亡くなるというニュースをよく聞きます。
また、漁師が自分の船を港に見に行ったりとか。心配なのはわかりますが、
命あっての物種ですので、外出は避けたほうがいいと思いますね。

さて、みなさん、神功皇后はご存知でしょう。この人物についても、
台風の人格化なのではないかという説があります。「神功」というのは
後代につけられた諡(おくりな)で、本名は、『日本書紀』では、
「気長足姫尊(おきなが たらしひめのみこと)」です。

神功皇后
hdnsjsiwye (4)

この「気長(おきなが)」の部分が、強い風を表しているという説があります。
神功皇后は、三韓征伐をしたことで有名ですが、神功皇后の乗った船は
ものすごい勢いで進み、新羅の国の半分が水に飲まれてしまい、
新羅の王は、戦わずして降参したという話になっています。

このあたりの描写が、台風を表していると言えなくはなさそうです。
ただ、「気長(おきなが)」は「息が長い」という意味で、海に長時間
潜っていられる海女を指しているとする説や、ふいごを吹くことを指していて、
製鉄に関係があるとする説もあります。

元寇の神風
hdnsjsiwye (5)

さて、日本史上で最も有名な台風といえば、元寇の際の「神風」ではないでしょうか。
鎌倉時代、モンゴルと高麗、宋の連合軍が日本に攻め寄せてきた事件ですが、
このとき、神風が吹いて蒙古の船団を海に沈めたとされます。
蒙古軍は日本に2回来ていますが、2回目の「弘安の役」のときに、
台風と遭遇したのは間違いないことのようです。

この国難にあたって、各寺院、神社は、蒙古退散のための祈祷を行いました。
ときの亀山上皇は、自ら伊勢神宮と熊野三山で祈願するなど、
敵国調伏のための活動を積極的に行っています。
ただ、台風が日本軍の勝因というより、1ヶ月以上も蒙古軍を
日本に上陸させなかった鎌倉武士の奮戦を褒めるべきでしょう。

この史実が元になって、「日本は神に護られた国であり、危機のときには神風が吹く」
「神国日本」という伝説が生まれました。これは、太平洋戦争まで続き、
国威発揚に利用されて、「神風特攻隊」を生むことになったんですね。
歴史のつながりの不思議さを感じさせる話だと思います。

筥崎宮の亀山上皇像
hdnsjsiwye (6)

さて、大きな被害が出た台風はいくつもあります。近代に日本を襲った台風で
最大のものは、1828年9月の「シーボルト台風 (これによりシーボルトの
日本地図持ち出しが発覚した)」ではないかと考える人が多いようです。
中心気圧は935hPa、最大風速は55m/s程度と推定され、
高潮により、佐賀藩だけで1万人以上の死者を出しています。
ただ、上に書いたように、昔の台風についてはよくわかってないんです。

関連記事 『幕末の2人のスパイ』

あと、日本最大の海難事故「洞爺丸沈没事故」も、台風の影響によるものでした。
1954年、青函連絡船洞爺丸が、海上でその年の第15号台風
(洞爺丸台風 国際名マリー)に遭遇し、転覆沈没。
死者・行方不明者あわせて1155人という大惨事になりました。

沈みゆく洞爺丸
hdnsjsiwye (1)

このような大きな事故には幽霊話がつきものですが、目的地の青森駅では、
職員が宿直室で寝ていると、ドンドンと窓ガラスを叩く音がし、
水に濡れた多数の手が見えたとか、また、この後に建造された連絡船の
スクリューに、原因不明のひっかき傷がついていることがあり、
洞爺丸事故で海中に沈んだ犠牲者によるのではないか、などの話が残っています。

さてさて、日本は災害の多い国です。古代からくり返し襲ってきた地震や台風が、
日本という国柄や、日本人の心性を培ってきたのは間違いないでしょう。
自分が住んでいる近畿地方では、大規模な停電も起きているようです。
みなさんも十分お気をつけください。では、今回はこのへんで。

hdnsjsiwye (2)



関連記事
スポンサーサイト

トラックバックURL
http://scoby.blog.fc2.com/tb.php/1587-0d693af3
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する