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太陽と「775ミステリー」

2018.09.13 (Thu)


今回はこの話題でいきます。自分は占星術師でもありますし、当ブログでは、
これまでにも宇宙の話をだいぶ書いていますが、月や火星、
金星などを取り上げた記事が多く、太陽についてはあまりふれていませんでした。
そこで、ちょっと書いてみようかと思ったわけです。

それにしても、今年の夏は暑かったですね。まさに猛暑で、エアコンがなければ
死んでいたかもしれません。太陽をうらみたくなりますが、
この暑さは、太陽のせいというより、地球側に原因があります。
「ダブル高気圧」が起きていたためと言われていますね。

ダブル高気圧
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さて、では、もし太陽がなくなったとしたらどうでしょう。
太陽は水素を燃料として核融合で燃えています。ですから、当然、
燃料がなくなるときが来るはずです。ただそれは、現在から100億年後ほどと
考えられています。太陽や地球ができて46億年くらいですから、
まだ、その倍以上の時間があるわけです。

ですから、太陽がなくなるよりも、人類が絶滅するほうがずっと早いでしょう。
心配してもムダ、まさに「杞憂」です。ちなみに、杞憂という語は、
その昔、中国の杞の国のある人が、天が崩れ落ちてきはしないかと心配したという
故事からきています。「心配する必要のないことをあれこれ心配すること。
取り越し苦労。」という意味で使われます。

さて、では、突然太陽が爆発するなんてことはないんでしょうか。
これ、光の速度を考える上でたいへん面白い思考実験ができます。
あるとき、太陽が大爆発を起こしました。で、太陽と地球の間の距離は、
光の速度で約8分かかります。ということは、太陽が爆発して8分後でないと、
地球では太陽が爆発したことを知ることができないんですね。

太陽フレア
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あらゆる情報は、光の速度以下で届きます。ですから、太陽が爆発して8分後、
熱波やら放射線やら、さまざまな電磁波が降り注ぎ、
その後に衝撃波も襲ってきて、地球はあっという間になくなってしまうでしょう。
じゃあ、8分前の爆発を、もっと早く知ることはできないんでしょうか。

もし太陽を超強力望遠鏡で見ていたら? しかし、望遠鏡は物を拡大して見るだけで、
光の速度を高めることはできません。じゃあ、光より速いものがあったら?
それなら、太陽の爆発を8分後以前に知ることができるかもしれません。光速より
2割ほど速ければ、太陽の爆発後、6分台でその情報を知ることができます。

ただ、現時点では光より速いものは見つかっていませんよね。
光速より速く情報を伝達するということは、未来を見るのと同じなんです。
それに、もし太陽の爆発を2分前に知ることができたとして、
地球で何か対策がとれるとも思えないです。ということで、これは無理。

さて、話変わって、「775年のミステリー」というのをご存知でしょうか。
2012年、名古屋大の研究チームが、樹齢1900年の屋久杉の年輪を検査した結果、
西暦775年にあたる年輪から、炭素14などの放射性物質が大量に検出されました。
これは、そのとき地球に、ありえない量の放射線が降り注いだということになります。

『アングロサクソン年代記』
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この発表を受け、世界中で古文書を精査したところ、英国の『アングロサクソン年代記』
という本に、「西暦774年に、空に赤い十字架と見事な大蛇が現れた」
という記述が見つかりました。また、ドイツの修道書には、「西暦776年に、
教会の上を燃え盛る2枚の楯が動いていくのを目撃」と記されていました。 
うーん、何らかの異常な天体現象が起きたのは、間違いなさそうです。

さらに、中国の『新唐書』には、天体観測記事として、
「太陽の脇に青色と赤色をした気が現れた」という記述が出てきます。
ただこれは、767年のものなので関係ない可能性もありますが、
その頃から太陽活動が活発化していたのかもしれません。

日本だと、775年は奈良時代、光仁天皇の治世です。何かそれらしい記述がないか、
『続日本紀』をあたってみましたが、特に天変地異の記事は見つかりません。
ただ、この年には、井上内親王が巫蠱によって呪詛を行うという事件が起きています。
この事件はでっちあげの冤罪で、殺されたと思われる井上内親王は怨霊化し、
平安遷都の遠因になったとも言われていますね。

光仁天皇
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さて、上記の大量の放射線の原因ですが、① 超新星爆発 ② ガンマ線バースト
③ 巨大太陽フレアの発生 の3つの説が出されています。でも、①だと近くに
星の残骸が見つかってないですし、②は一つの銀河系で数万年に一度しか起きない
きわめて珍しい現象です。ですから、③の太陽フレア説が最も支持されています。

太陽フレアは、太陽表面で起きる爆発で、小さいものは頻繁に見られます。
これまでの観測上、最大と考えられるものは、1859年の「キャリントンフレア」で、
世界中でオーロラが見られ、夜なのに昼のように明るくなり、
本を読むことができたそうです。では、775年の放射線異常は太陽フレアによるものか。

オーロラ
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ここは異論もあります。というのは、検出された放射性物質の量を考えると、
上記の「キャリントンフレア」の10倍以上の規模になるんですね。
ですから、もし太陽フレアだとすると、現代で起きれば大変なことになります。
1859年当時は電気製品などほとんどなかったでしょうが、現在は、
通信、交通、医療機器、マネー管理、あらゆるものが電子制御で動いています。

さてさて、1000年に一回程度の頻度で、超巨大フレアが起きるものなのか?
それに人類は対処できるのか? これはまず無理で、もし発生したら大惨事になりそうです。
「775年のミステリー」は、もっと研究される必要があると思いますね。
では、今回はこのへんで。




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