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リーディングの話1

2018.11.08 (Thu)


今回はこういうお題でいきます。でもねえ、これ、じつはいろいろ
書くのに難しい面があるんです。何でかというと、自分の職業は占い師ですので、
この話は職業上の秘密にかかわりがあるというか・・・
ま、そうは言っても、始めてしまったので進めていきましょう。

リーデイング(reading)の英語での意味は「読書」なんですが、
その他に、「人の心中や過去・未来などを霊能力・超能力などで読み取る」
という場合にも使われます。で、このリーディングをするのが「ミーディアム
(the medium)霊媒師」アメリカには、たくさんのミーディアムがいます。
おそらくは全米で数千人はいるんじゃないかな。

ちょっと余談になります。例えば、ステーキを注文するときに、
「ミディアム レア」とか言いますよね。レアとウエルダンの中間の焼き方です。
medium は「中間、中位」というのが本来の意味ですので、
「霊媒師」で使う場合、英語では定冠詞をつけて「the medium」。

日本語の訳語は、「ミーディアム」と伸ばして書くことが多いんです。
これはもちろん、霊媒師は霊界と現世の中間にいて、
霊と生きた人間の中立ちをするところからきています。
感覚としては、日本の「イタコ」などに近いようなものなんですね。

19世紀の半ばころから、ヨーロッパとアメリカで心霊主義の時代が
ありました。当時、降霊会(交霊会)が各地で開かれ、
霊媒師が暗闇の中でテーブルを浮かせたり、死者の霊を呼び出したり
して評判になりましたが、これがアメリカでは大受けして、
全米各地を有名霊媒師が興行して回ってたりしたんです。

アメリカの降霊ショーの様子 この霊媒師は現在のお金で
年間、数億円も稼いだと言われてます



その頃からの流れで、今もたくさんの霊媒師がアメリカでは活動しています。
「何でそんなうさん臭いものが、合理主義のアメリカにいるのか」と思われる
かもしれませんが、いろいろと特殊な事情があるんですね。
その一つは、行方不明者の多さです。アメリカの18歳以下の行方不明者は、
年間80万人!という数字が出ています。

ただし、そのすべてが事件・事故によるということではなく、
多くは自分から故郷の町を出ていった若者ですし、離婚が多いアメリカでは、
別れた親同士による子どもの奪い合いも珍しいことではないんです。
で、家族に行方不明者が出て、警察に捜索願いを出したとしても、
まず、まともに捜査はしてくれません。



あまりに行方不明者が多く、それに輪をかけて凶悪犯罪も多いので、
とうてい警察の手が回らないんですね。それと、アメリカは州警察制ですので、
複数の州にまたがる犯罪はFBIの管轄になりますが、
FBIがただの行方不明者を捜索するわけがないですよね。

そこでどうするかというと、私立探偵に頼む場合が多いんです。
全米で2万5千ほどの探偵社があると言われますが、
これは日本の5倍くらいの数です。
有名なピンカートン探偵社のような大手から、警察を退職した人物が
一人でやっているものまで、街々に探偵社があるんですね。

私立探偵のイメージ


アメリカのハードボイルド小説では、探偵の事務所に、家族の捜索を依頼しに
人が訪れる場面で始まるものが多いですよね。ロス・マクドナルドの名作、
『さむけ』なんかがそうですし、その後のネオ・ハードボイルドでも
典型的なプロットの展開です。で、これらの探偵社の中には、
霊媒師とタイアップしているところもあるんです。

この事情は少々複雑なんですが、まず、霊媒師のところにくるお客さんの調査を、
霊媒師が探偵社に頼みます。これは、霊媒師がお客さんの事情を霊視で
あてることができるように見せかけるためです。またその見返りに、
探偵社が行方不明者の家族を霊媒師に紹介したりするという、
持ちつ持たれつの関係になっているんですね。

霊媒師のイメージ


また、霊視などを依頼する人は、あっちこっち、複数の霊媒師のところを訪れる
ことが多いんですが、アメリカでは、そういう人たちの個人情報が
データベース化され、霊媒師たちに共有されていると言われます。日本で、
訪問販売を買ってしまいやすい人がピックアップされているのと似ていますね。
霊媒師は、そのデータベースを見て、依頼人の素性をピタリピタリとあてる。

それから、自分の住んでいる地域で大きな事件が起きた場合、
霊媒師は、自分から警察へ捜査協力するという連絡をします。そして、
犯人などについて、霊視した結果を述べるわけです。警察にとっては迷惑でしょうが、
まあ、そういう情報提供を断ることはありません。

で、事件が解決した場合、その霊媒師は、地元のタブロイド新聞や
自身のホームページなどに、「自分が霊視した成果で事件が解決した」ということを
大々的に発表します。この場合、霊視の結果があたっていたかどうかは重要ではなく、
自分がその大事件にかかわっていたというのが肝要なんです。
こうしてできた霊媒師のインチキな伝説は、枚挙にいとまがないほどです。

有名な自称 超能力者であるジョー・マクモニーグルや、全米で放送され、
大人気となったドラマのモデルで、霊媒師のアリソン・デュボアなんかも、
こういった手を使って名前を売っていったんですね。実際には、両名とも、
警察やFBIのほうから、正式な協力依頼を受けたことはありません。

あああ、自分はアメリカに住んでいたころ、霊媒師について興味を持ち、
いろいろ調べたことがあったので、書いているうちに異常に長くなってしまいました。
ぜんぜんリーディングの話までたどり着いていませんね。
これ、後半に続くことにします。

実際にはFBIの正式スタッフだったことはありません





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