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「モンスの天使」をめぐる話

2018.11.19 (Mon)
映画『コンスタンチン』に登場する天使ガブリエル 悪に傾いているため羽が黒くなっています
regegre (5)

今回はこういうお題でいきます。オカルトブログらしいテーマですが、
ただこれ、キリスト教などに興味がない人には、
たいして面白くない内容だと思いますので、スルー推奨です。
さて、日本ではアンケートをとれば、心霊を信じる人は多いですよね。
UFOを信じる人もそれなりにいます。

youtubeなどの動画投稿サイトには、「幽霊の動画」 「UFOの動画」が
たくさんあがっていますが、日本人が投稿した「天使の動画」ってほとんど
ないですよね。ところが、英語の「angel appearance (天使出現)」で
検索すると、いろんなのが出てきます。

angel appearance
regegre (1)

これ、どうしてでしょう。 なんで日本人は天使を目撃しないのか?
その答えの一つは、「日本人にキリスト教徒が少ないから」。身もフタもない
回答ですが、そうとしか言いようがありません。天使は神の御使いですので、
キリスト教信者ではない人の前には現れないんですね。

これは、悪魔についても同じです。悪魔は、神を信じる人を誘惑して堕落
させようとします。そしてその魂を地獄に持って帰る。
ところが、日本人はキリスト教の神を信じず、
そういう異教徒は必ず地獄に落ちることに決まっているので、
わざわざ悪魔が出てくる必要がないんです。ほっといてかまわない。

天使が墜落すると悪魔になる
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さて、では、天使ってどういうものでしょうか。ここでは、ユダヤ教、
キリスト教、イスラム教で信じられている天使について書いていきます。
(仏教にも天使という語はありますが、混乱するので今回はふれません)
この3つの宗教は同じ神を信じていて、『旧約聖書』が聖典の一つになっています。
『旧約聖書』には、天使が登場する場面があちこちに出てきます。

天使には肉体があるのか、それとも霊的な存在なのか。
これについては、各宗教・宗派で意見が分かれているんですが、どっちかといえば、
肉体を持たない説のほうが優勢かもしれません。ただし、必要なときには、
人間と同じような姿で現れることができます。

ただ、その場合でも、天使は性別を持っていないと考えられることが多いんです。
宗教画では、女性のように見える顔をした天使でも、基本的に、
胸がふくらんでないように描かれます。もう少し美術の話を続けましょうか。
『新約聖書』で、天使が出てくる最も有名な場面は、
処女マリアのもとに受胎を告知するために訪れるところでしょう。

下の絵は、17世紀のスペインの画家、エステバン・ムリーリョの『受胎告知』です。
宗教画には様々な決まりごとがあり、受胎告知の場面では、読書をしたり、
糸を紡いでいるマリアのもとに天使が現れる場合が多いんです。
これは突然の驚きを表します。また、絵の中に描かれている白い鳩は「精霊」、
白百合の花は「純潔」の象徴です。

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ 『受胎告知』(部分) クリックで拡大できます
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あと、この絵で、上のほうにたくさんいる赤ちゃん天使たちは、
ローマ神話のキューピッドからの影響だと考えられます。あとはそうですね、
キリスト教には大きく分けて、カトリックとプロテスタントがありますが、
天使を崇敬しているのはカトリックのほうです。名前のある天使として、
大天使ガブリエル、ラファエル、ミカエルが聖書に登場します。

さて、天使が出現したエピソードは多数ありますが、よく知られているのは、
表題になっている、「モンスの天使事件 (The Angels of Mons)」ですね。
概要を説明すると、第一次世界大戦時の1914年、ベルギーのモンスにおいて、
少数のイギリス軍がドイツの大軍との戦っている最中、

モンスの天使
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全滅しそうになったとき、一人のイギリス兵が神に祈りを捧げると、
雲の中から、後光がさした灰色の人型のものが多数現れ、
巨大な弓と矢で、ドイツ兵を次々と撃ち倒していった、という内容です。
この話は、あっという間にヨーロッパ中に広まっていきました。

ですが、現在ではほぼ全容が明らかになっています。イギリスの怪奇小説家で、
魔術結社にも所属していたアーサー・マッケンが、戦闘の1ヶ月後に
「弓兵」という短編を書き、「イヴニング・ニューズ」紙に発表。
さらにその内容が、神智学協会の会合で話されたことで、
事実として流布していったんです。

アーサー・マッケン
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作者のマッケンは、創作であることを表明していますが、
噂が広まる勢いをくいとめることはできませんでした。この話については、
英語で書かれた詳細な研究がいくつもあります。
さて、ローマの前1世紀の政治家、ジュリアス・シーザーの名言の一つで、
「人は自分の見たいものしか見ない」というのをご存知でしょうか。

上記の「モンスの天使事件」の場合、「神がイギリスに味方している」という
ことを信じたいため、噂がすごい勢いで拡散していったんでしょう。
一般的な天使についても同じだと思います。キリスト教などを強く信じている人が、
雲の中などに天使を見てしまうことは、十分考えられます。

さてさて、では、幽霊やUFOはどうでしょう。
「幽霊を見たい・不可思議なことを体験したい」、あるいは逆に「怖い、怖い」、
そういう強い思いを抱いて心霊スポットなどに行けば、やはり、
何かを見てしまう可能性が高まるんじゃないでしょうか。では、今回はこのへんで。




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