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怖い童謡

2013.11.17 (Sun)
 前の「通りゃんせ」の歌もそうですが、「かごめ、かごめ」「花いちもんめ」など、
童謡というのも怖話の1ジャンルとしてあると思います。
ただこれは昔からの言い伝えであるという形はとっていても、
実際は都市伝説的な色合いのものが多いような気がします。

 欧米だと童謡やフェアリー譚などはミステリでよく活用されているようで、見立て殺人物と呼ばれます。
『マザーグース』を用いたアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』はあまりに有名です。
この作品の場合、他にも叙述トリック(叙述の視点自体が一つのトリックになっている)物でもあり、
作品の舞台はクローズド・サークル(吹雪の山荘や孤島など外界から孤立した舞台設定)物でもあります。
当ブログを書くためにちょっとだけ読み返すつもりが、
引き込まれてしまってなかなか本を置けませんでした。

 ミステリの場合は見立てること自体が一つのトリックになっているとか、
犯行の動機に深くかかわっていることが多いですね。
つまりその歌や詩が犯行とセットで用いられることが、
犯人にとってどうしても必要だった理由があるのです。
これは推理するための一つの大きな手ががりとなるのですが、
探偵役は『悪魔の手毬唄』の金田一のように、たいがい最後の最後まで真相に気づきません。

 動画で紹介するのは『サスペリア2』(『Profondo Ross』)で、
これも厳密には連続殺人を扱ったサスペンスなのですが、
ホラーの棚に分類されていることが多いです。
内容的な関連がないにもかかわらず(しかも制作時期も逆)
邦題が、ヒットした純オカルトホラーの『サスペリア』にあやかってつけられているのと、
あとは初めのシーンで霊媒が出てくるせいもあるかもしれません。

 ダリオ監督の「人は重要なことを見ているのに、それに気づかない」という初期のテーマが
実に巧妙な形の映像トリックとして挿入されています。
きわめて重要なものをこの主人公は見ているのですが、
映画の観客もまた同時にそれを見ているのです。
・・・こうネタバレ気味に書いても、このトリックに気がつく人がいるとは思えません。
まだ見ていない人はぜひ確かめてほしいですね。
またこの映画には隠しテーマとして「ゆがめられた幼年期の記憶」というものもあると思います。
子どもの歌うひずんだクリスマスキャロルと、それに続くゴブリンの音楽も怖いです。

『Profondo Rosso 』
 

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