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ロケットとオカルト

2019.03.29 (Fri)
今回はこういうお題でいきます。カテゴリはオカルト論ですね。
先端技術の一つであるロケットとオカルト、あまり接点がないように
思えますが、まったくない、というわけでもありません。
さて、何から話していきましょうかね。

みなさんは「UFO Unidentified Flying Object(未確認飛行物体)」
という名称はいつごろできたかご存知でしょうか。
これは1952年、アメリカ軍が「ブルーブック」という
プロジェクトチームをつくって、本格的に目撃報告の調査を
始めたあたりからだと考えられています。

では、その前はなんと呼ばれていたかというと、
「空飛ぶ円盤 flying saucer」です。でも、これもそんなに古い話ではなく、
1947年、「ケネス・アーノルド事件」が起きてからのことです。
この年には、もう一つの大事件、「ロズウェル事件」も起きていて、
UFO研究にとっては画期的な年なんですね。

ケネス・アーノルドと空飛ぶ円盤
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「ロズウェル事件」の第一報では「flying disc」と報告に書かれています。
さらにそれ以前は、ケースごとにいろんな名称が使われていて、
1946年にスウェーデンで多数目撃された飛行物体については、
「ゴーストロケット ghost rockets」という名前で呼ばれました。

スウェーデンで目撃されたゴーストロケットとされる画像
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ちなみに、この正体については、流星群を見誤ったとも、
ナチスドイツかソ連軍の兵器実験であったとも言われて、
結論は出ていません。あとはそうですね、最近だと、アメリカ政府が、
UFO情報を撹乱するためにロケット発射実験を行っていると言う人も
いますが、これもたんなる噂の域を出ない話です。

さて、ロケットとオカルトというと、真っ先に出てくるのが、
ジャック・パーソンズという人物です。1914年生まれのアメリカ人で、
ロバート・ゴダード、ヴェルナー・フォン・ブラウンなどと並んで、
アメリカのロケット工学史、航空技術史に名を残しています。

ジャック・パーソンズ なかなかのハンサム
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その業績としては、ロケット用固形燃料の成分やジェット補助推進離陸
システムの開発があげられます。高校時代から他のロケット研究家と
交流がありましたが、カリフォルニア工科大学で研究チームをつくり、
構内で爆発事故を起こすなどして、実験を禁止されてしまいます。

そうしているうちに第2次世界大戦が始まり、パーソンズらは、
当時ロケット技術の最先端であったドイツのV2ロケットを分析し、
弾道ミサイルや戦術地対地ミサイルなどの兵器開発を進めます。
彼は、ロケットエンジンメーカーのエアロジェット社も立ち上げ、
その人生は順風満帆のように思えたのですが・・・

パーソンズはオカルトにも強い興味を持っていまして、
その前に現れたのが2人の人物、アレイスター・クロウリーと、
L・ロン・ハバードです。アレイスターのほうはご存知の方が
多いと思います。20世紀最大の魔術師などとも言われますね。

魔術師 アレイスター・クロウリー
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イギリス出身で、神秘主義結社「銀の星」を主催。
魔術の方法論としては、伝統的な西洋魔術に麻薬や性行為を応用した
ものです。パーソンズはクロウリーのもと、「Belarion Antichrist」
を名のって、魔術師としての活動を始めます。ただ、クロウリーが
パーソンズに与えた影響はそれほど大きくはありませんでした。

問題はもう一人のL・ロン・ハバードのほうです。
この人は、日本ではあまり有名ではないものの、
オカルト界では超重要人物です。もともとはSF作家なんですが、
疑似科学的な宗教団体「サイエントロジー教会」を創設したことで
知られています。現在でも世界各地に支部があります。

L・ロン・ハバード
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このサイエントロジー教会の評判はよくありません。
信者を囲い込んだり、多額の金銭をまきあげたり、日本のオウム真理教の
活動とよく似ているんですね。信者の家族から告訴を受けたり、
正式な宗教団体と認められていない国も多いんです。

ま、ここではサイエントロジー教会には深入りしないことにして、
いずれ別項にまとめて書きたいと思っています。
パーソンズはロン・ハバードの指導のもと、
「モハベーの砂漠でムーンチャイルドと化す」ための儀式を行います。
これも、乱交を含んだひじょうに性的なものでした。

サイエントロジー教会の世界大会


最終的に、パーソンズはロン・ハバードによって、
ロケットエンジンで稼いだ莫大な財産を奪い取られ、また妻もハバードと
いっしょに逃げてしまうんです。これにより世間的な信用を失い、
政府関係機関から追い出されて、洗濯機の修理などで暮らすことになります。

ですが、ロケット開発への情熱は失われず、 1952年、
自宅の実験室で、37歳の若さで爆死してしまいます。この死については、
鬱病による自殺説、アメリカ政府による暗殺説などがありますが、
状況証拠から、事故説がもっとも妥当だと自分は考えてます。

魔術師として活動するジャック・パーソンズ
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さてさて、このパーソンズが死んだ1952年ですが、
最初のほうで書いた「UFO」という名称が始まったのと同じ年なんです。
不思議な因縁を感じてしまいますね。最近、アメリカではパーソンズの
業績が再評価されてきており、その生涯がドラマ化されたりしています。
では、今回はこのへんで。



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