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「無」についての妄想

2019.04.05 (Fri)
今回はこういうお題でいきます。これ、じつに難しい話で、
自分には手にあまる内容です。ですから、あちこちに間違いが
あるんじゃないかと思いますので、そのつもりでお読みくださるか、
スルーしていただけたらと思います。

さて、あるアンケートで日本人に、「死後の世界はあるか」という
設問をしたところ、「霊界または別の世界がある」と答えた人が35%、
「意識も魂も何もかもなくなる」という回答が65%でした。
つまり、日本人では、死ぬと「無」になると考えている人が
多いということになります。

sder (1)

ただ、じゃあ「無」って何か? とあらためて聞かれると、
これは答えにくいですよね。ネット辞書で「無」を引いてみると、
「何もないこと。存在しないこと。対義語は有」と出てきます。
でも、これをみて「無」を理解できるかというと、
難しいんじゃないでしょうか。

ということで、「無」について考えてみたいと思いますが、
哲学はとうてい自分には無理なので、物理学でいきます。
物理学では、「無」と「絶対無」の概念があると、自分は「ニュートン」
という科学雑誌で読みました。それによると、「無」には空間と時間はあるが、
そこに物質が存在しない世界と書かれていましたね。

つまり、「無=真空」ということなんです。量子力学が発展するにつれて、
真空の概念は変化してきました。現在では、真空の空間には、
じつは電子と陽電子(粒子と反粒子)がぎっしり詰まっているとされます。
電子と陽電子は互いに打ち消し合っているので、
一見して、そこになにもないように見えるわけです。



ですが、ときどき電子と陽電子がペアで真空からぽっと飛び出す。
これを対生成といいます。こうして生まれてきたペアは、すぐに互いに
打ち消し合い(対消滅)、また、何もない真空の空間に戻ります。
これを「真空のゆらぎ」と言いますが、
それだと、真空はエネルギーを持っていることになります。

ダークエネルギーという言葉がありますね。天体望遠鏡により、
宇宙の膨張が加速していることが観察されました。この事実を説明するため、
宇宙全体には、いちように見えないエネルギーが充満している
という仮説が立てられ、それをダークエネルギーと呼ぶことにしました。
このダークエネルギーの候補の一つが、上記した真空のエネルギーなんですね。

真空のエネルギーについては、東洋思想と関連して語る人もいます。
古代中国の思想では、無は別名「太極」とも言いますが、
陰と陽とが互いに相手を飲み込もうとする太極図で示されます。
これが、真空のゆらぎにそっくりな考え方だということです。
おっと、今回は東洋思想には深入りしません。

太極図
sder (2)

次に、「絶対無」のほうに移ります。宇宙論では、この宇宙は
ビッグバンによって始まったとされています。それにより空間や時間が
できました。では、ビッグバン以前はどうなっていたかというと、
これが「絶対無」なんですね。本当に何もない。

また、ビッグバンで始まった宇宙は、下の図のように描かれることが多く、
風船に例えて説明される場合もあります。プーッと膨らませている
途中の風船の中が、われわれの住む宇宙というわけです。
そうすると、どうしても「じゃあ、風船の外側はどうなっているの?」
と聞きたくなりますよね。

ビッグバンのイメージ この黒い部分は何?
sder (2)

ですが、その答えとして、「宇宙に外側はない」
と説明されることが多いんです。これも絶対無です。
もしかしたら、風船の例えが悪いのかもしれません。それだと、
やはりゴムの内側と外側というふうに連想してしまいますが、
じつは、この宇宙には、裏も表もないのかもしれないんです。

「メビウスの輪」というのをご存知だと思います。その上をどんどん
歩いていくと、いつの間にか裏と表を一周してもとの場所に戻ってくる。
この宇宙の構造もまた、そういう形で閉じているのかもしれないんですね。
でも、そうだとしても、じゃあメビウスの輪はどこに浮いてるの?
と言いたくなりませんか。

これは「クラインの壺」
sder (3)

ひとつの考え方として、われわれの宇宙の外側には、
物理法則の異なった別の宇宙がある可能性が指摘されています。
「マルチバース」と言うんですが、これでも自分は納得できません。
みなさんはどうでしょうか。別の宇宙が無限に続いてるのでなければ、
やっぱり外側ってあるんじゃないでしょうか。

マルチバースのイメージ
sder (1)

また、超弦理論を発展させた「M理論」では、この宇宙は、
ブレーンという一種の膜のようなものにはりついているとされます。
そして、膜はわれわれの膜の向かい側にもう一つあり、
この膜どうしがぶつかり合うことでビッグバンが起きるとも説明されます。
じゃあ、ブレーンはどこに浮いてるの?(笑)

ブレーンワールドのイメージ
sder (4)

さてさて、わけがわからなくなってきたので、そろそろやめますが、
われわれが「絶対無」を想像するのは、すごく難しいんです。
人間はどうしても、自分を中心に物事を考えてしまいます。
自分からみて、「今日は時間がある」とか、
「財布にお金がない」という言い方をしますよね。

ところが、自分どころか、この宇宙自体がない、さらに空間も時間もない。
そういう世界を頭に思い描くのは無理なんじゃないかという気が
してきました。物理学では、「絶対無について考えるのは意味がない」
と言われるようですが、やはりそれが正しいんでしょう。
では、今回はこのへんで。





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コメント
 原作「鬼太郎」のいちエピソードにおいて、「人生とは漫画本のようなものだ」という表現があったのを思い出しました。何億年と続く闇夜の世界に一冊の漫画本が落ちていて、それを読んで泣いたり笑ったりしている間だけが人生であり、読み終わったらまた闇が続くのだ、と・・・
 まあこれは「無の考察」や「宇宙観」というより「死生観」ですが、個人的にはこれでいいかな、と思っている次第です。
| 2019.04.07 01:11 | 編集
コメントありがとうございます
無についてはやっぱり難しいですよね
自分そのものが死んでなくなってしまえば
宇宙があろうとなかろうと、どうでもいいような気もしますし
bigbossman | 2019.04.07 03:40 | 編集
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