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サンドマンがくる

2013.12.10 (Tue)
 アメリカのヘビメタバンド、メタリカの代表曲に『エンター・サンドマン』があります。
このギターの印象的なリフとドラムが刻む時計の音で始まる曲を
初めて聴いたときは意味がよくわかりませんでした。
途中で出てくる幼い男の子の寝る前のお祈りはなんだろう・・・?
洋楽の場合、ドラック系の曲とか歌詞が意味不明のものは多いんですが、
この曲の場合、一文一文の意味はわかるのに全体の意図が自分にはうまくつかめなくて
いろいろ考えてみました。
やはりこれは、キリスト教とは相容れない、映画でいえば『エルム街の悪夢』のような
少年期の悪夢的幻想を歌ってるんでしょうね。

 「サンドマン」とは・・・ドイツの作家E・T・ホフマンに『砂男』という、
現実感がじょじょに破壊されてゆくような物語がありましたが、ドイツ語ではザントマン。
夜にやってきて砂の粒を目の中に投げ入れると、眠くて目が開けていられなくなる。
人を眠りに誘う妖精で、一般的には砂の袋を持った老人の姿でイメージされているようです。
『エンター・サンドマン』の歌詞の一部、
Now I lay me down to sleep. Pray the Lord my soul to keep.
If I die before I wake.Pray the Lord my soul to take.

(僕はもう寝ます 神様僕の魂をしっかりその手でお守りください。
もし僕が目が覚める前に死んだら、神様どうか僕の魂をその手にお召ください)
男の子がこんなふうに祈りをささげても、やはり夜の恐怖からは逃れられません。

And never mind that noise you heard. It's just the beasts under your bed
In your closet and in your head.

(お前の頭の中の音は気にするな それはお前のベッドの下にいる獣の音
お前のクローゼットの中からも、お前の頭の中からも)
こうした子どもの頃の恐怖というのは、宗教的な違いはあっても変わらないものなんですね。 

 さて、アメリカのSF作家、ロバート・F・ヤングの短編に『サンタ条項』というのがあります。
悪魔との契約の話で、ある男が悪魔を召喚し、
魂とひきかえに自分だけのサンタを出してくれと願う。
毎年のクリスマスに贈り物をもらおうという魂胆です。これに対して悪魔は、
サンタを出すならサンタに付随した世界観を丸ごと受け入れなくてはならないと言う。
男は了承します。すると、毎晩サンドマンが現れて男の目に砂を投げ入れるようになる。
冬に入るとジャック・フロスト(雪の妖精?)が窓に霜をつける。
12月になってやっと訪れたサンタに、男はグラマー美女を願うと、
美女はすぐに現れますが、男におやすみのキスだけしてそれ以上はさせてくれない。
なぜかというとサンタのいる世界は子どもの幻想世界だからです。
困ってしまった男はもう一度悪魔を呼び出し・・・という話。

『Enter sandman』Metallica


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