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「暦注」って何?

2019.05.21 (Tue)
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今回はリクエストによる内容です。自分の仕事仲間から、
「カレンダーに一粒万倍日とか書いてるけど、あれって何?」という
質問がありまして、それについて書いてみることにします。
ただ、自分は西洋占星術をやってるので、東洋の暦学はあんまり詳しくない
んですよね。いろいろ間違いがあるかもしれません。

まず、日本の暦は、中国の干支(かんし)を基準にして作られています。
干支とは、十干 「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」
十二支 「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」を組み合わせたもので、
「甲子(きのえね)」から始まり、「癸亥(みずのとい)」で
終わる60進法になっています。



つまり、2か月(60日)周期で日付に意味づけをするものなんですね。
で、その中のそれぞれの日について、日時・方位などの吉凶、
その日の運勢なんかを、注記の形で日付の下に記したものを
「暦注」と言います。暦注にはさまざまな種類があります。

現代のカレンダーや日めくりに書かれていることが多いのは、
まず「立春・立夏・立秋・立冬」などを含む「二十四節気」です。
これは、1年を24等分して、季節の特徴を表したものです。それから、
24節気には含まれない「雑節」(土用、八十八夜、入梅など)も
記されることが多いですね。

次に記されることが多いのは「六曜 ろくよう」です。
「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」の6つ。これが中国でいつ始まったかは
はっきりしませんが、日本には鎌倉時代の終わりころに伝わったようです。
上に書いた先勝から始まり、6日ごとの一巡りをくり返します。



「先勝」は、「先んずれば勝つ」の意で、
何事をやるにも急ぐことがよいとされる日。
「友引」は、もとは「共引」と書き、「あらゆる勝負が引き分けになる日」という
意味だったんですが、いつの間にか「災いが自分ばかりでなく友にもおよぶ日」
というように変化し、葬式や火葬を行ってはならないとされます。

「先負」は、「先んずれば負ける」で、
この日は自分から積極的に動かないのがよいとされます。
「仏滅」は、元来は「物滅」で、「あらゆることが滅ぶ日」でしたが、
それが仏教と関連づけられて今の漢字になりました。
結婚式などの祝儀を行うのがよくない日と言われます。

「大安」は、「大いに安んずる」で、六曜の中では最も運勢がよく、
あらゆることが上手くいくとされます。この日はどこの会場でも、
結婚式の予約が混みあいますし、その他の行事も選んで行われます。
「赤口」(しゃっこう)は、火や刃物に気をつけなくてはならない。
命に危険がある日です。

ただこれ、中国では、細かく時間ごとに吉凶が決められていて、
大安でも凶の時間帯もあれば、仏滅でも吉の時間帯もあります。
でも、日本だと、博打を打つ人以外は、そこまでは気にしてないですよね。
その他、暦注には「七曜」や「二十八宿」、「九星」などがあります。

で、最初のところで書いた「一粒万倍日」というのは、暦注の中で
「選日 せんじつ」と呼ばれるものです。全部はご紹介できませんが、
代表的なものを見ていきましょう。
「十方暮 じっぽうくれ」相談事や交渉がまとまらない日とされています。

「八専 はっせん」吉はますます吉に、凶はますます凶に向かう日です。
「不成就日 ふじょうじゅび」何事も上手くいかない日で、
寺社の参詣は避けるべきと言われます。
「三隣亡 さんりんぼう」棟上げなどの建築に関することは
行ってはならない日。この日にそれをやると火災を招き、
三軒の隣近所まで滅んでしまうと言われます。



「一粒万倍日 いちりゅうまんばいび」一粒の種もみが万倍に増え、
大きな実りとなる日で、種まきを始め、すべてのことによい日とされますが、
もし借金などをした場合、それも万倍に増えます(笑)。
「天赦日」天の神様が人間を赦すとされる最大の吉日です。

では、こういうの、どこまで信じればいいんでしょうか。
これは難しいですね。というのは、本来、暦注は旧暦(太陰太陽暦)
で行うものなんです。旧暦の1年間は354日ほどで、
それを、現在のカレンダーは無理矢理に新暦(太陽暦)に合わせています。
ですから、計算がおかしくなっている部分もあるんですね。

それと、例えば仏滅と一粒万倍日など、吉日と凶日が重なったりして、
どちらを信じていいのかわからないこともあります。
そういうとき、「吉日と重なったら一粒万倍日の効果が倍増し、
凶日と重なったら半減」などと言われたりもしてますね。



さてさて、ということで、ここまで見てきましたが、
基本的に、自分は、これは迷信だと思います。ただ、迷信だからといって、
仏滅の日に、空いてるからと結婚式を強行したりすれば、
あとあとまで親戚に言われたりするかもしれません。もし離婚でもすれば、
「ほら見たことか」とか・・・ では、今回はこのへんで。






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