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「ミートテック」って何?

2019.06.17 (Mon)
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昨今、環境保護のため家畜飼育を行わないことが望ましいと
伝えられていることもあり、欧米ではますますヴィーガニズム
(完全菜食主義)やべジタリアニズム(菜食主義)
に移行する人が増える傾向にある。

アメリカに拠点を置くグローバルコンサルタント会社「AT Kearney」は、
今回ある報告書を公表した。それによると、2040年には、
世界の肉の60%が、動物本来の肉ではなく、培養肉や植物から作られた
ベジミートなどの人工肉に代替えされるというのだ。
(カラパイア)

科学ニュースから、今回はこういうお題でいきます。最近、
「ミートテック」という言葉を耳にするようになってきました。
「meat tech」つまり、ミートテクノロジーの略で、主に
科学的に人工肉を製造する技術について言われているようです。

さて、人工肉が求められる要因としては、まず一つには、
世界的な人口増加があげられます。2017年に国連が発表した試算に
よれば、世界の人口は2030年までに86億人、2050年に98億人、
そして2100年には112億人に達するとみこまれ、
これにより食糧不足、その他の問題が起きてくると予測されます。

世界人口の推移(予測) クリックで拡大できます
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ただ、人口問題って日本にいるとぴんとこないんですよね。
ご存知のように、日本は少子高齢化、人口減少社会に突入していますし、
世界の先進国も多かれ少なかれ似たような状況です。
つまり、人口が増えるのは主に途上国においてであり、
そこに問題の深刻さがあるわけですね。

人工肉が求められる2つ目の要因は、畜産業が環境を汚染するということです。
世界に排出されるアンモニアの7割程度が家畜に由来するほか、
人間活動による温室効果ガス排出量の14%以上が、
家畜の排泄物や腸内発酵による、という試算があるんです。

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みなさんが北海道を旅行すれば、広大な牧草地で牛が草をはんでたりして、
畜産業が自然環境に悪影響を与えるなんて想像できないんじゃないかと
思いますが、家畜の病気を抑えるために投与される抗生物質の
問題もありますし、厳しい法律とハイテクで環境汚染物質を減らしている
製造工業よりも、将来的には懸念されている面があるんです。

で、この2つのことはそれぞれ関連しています。人間は基本的に、
穀物から炭水化物、肉類からタンパク質を摂取していますが、
畜産には広大な牧草地が必要で、その分だけ、穀物を栽培する耕地の
面積がせばめられることになります。

また、大量の食糧が人ではなく、家畜のエサとして消費されている
問題もあります。これ、知らない人が多いと思いますが、
世界の全耕地の約80%が、家畜に与える食糧を生み出すために
使われているという試算があるんです。さらに、バイオエタノール
生産によって、人間の口に入る食物の耕地がどんどんせばめられている。

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そこで、その解決のために考えられているのが「昆虫食」と「人工肉」です。
昆虫食については前に取り上げましたので、今回は人工肉について書きますが、
ひとくちに人工肉と言っても、現状では3種類があります。
まず一つ目は、牛などの幹細胞を人工的に培養したもの。

これは試験管の中でつくられたといっても、肉であることは変わりません。
2つ目が、小麦、大豆、ナッツ類などから取り出したタンパク質をもとに
人工肉を合成するものです。肉は言葉だけで、完全な植物食になります。
3つ目は、前の2つの折衷というか、植物由来のタンパク質に家畜の
肉エキスや脂肪を加えて味を整えたもの。

「ヴィーガニズム」という言葉がありますよね。ヨーロッパを中心に
増えている、動物製品の使用を行わない生活様式で、絶対菜食主義という
訳語がついています。上記した3つのタイプの人工肉で、
ヴィーガンの人が食べることができるのは、2つ目のものになります。

昆虫食
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さて、人工肉の普及にあたっては、いくつかの問題があります。
まずその最大のものはコストです。現状では、人工肉は通常の畜産製品より、
はるかに高コストなんですね。それから食味の問題。食感などをふくめて、
なかなか本物の肉に近づけるのが難しい。わざわざ高いお金を払って、
不味いものを食べるという人は少ないでしょう。

それから、もし人工肉が普及した場合、従来の畜産業から大量の失業者が
出るということです。世界には、ニュージーランドやオーストラリア、
アメリカなど、大規模な畜産を行っている国があり、畜産業者は
一種の圧力団体になっています。みなさんは、以前に日本がアメリカから
米国産牛肉を買えとゴリ押しされたのを覚えておられるでしょう。

アメリカの巨大な牛牧場 見渡すかぎり地平線まで牛


こういった問題が、今後も人工肉の普及を妨げていくと思われます。
さて、話題をオカルト方面に振って、昔、『ソイレント・グリーン』という
映画が評判になりました。1973年のアメリカ映画ですから、
自分は映画館では見ておらず、ビデオ鑑賞でした。

作品の舞台は2022年なので、あと3年後です。人口爆発により、
世界は極端な格差社会となります。本物の野菜や肉は宝石以上の価値がある
貴重品で、大金持ちしか手に入れることができない。一般人は、
ソイレント社が海のプランクトンから作る合成食品「グリーン」の
配給を受けてなんとか生きているという状況です。

『ソイレント・グリーン』
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ソイレント(Soylent)は、大豆(soybean)とレンズ豆(lentil)からの
造語のようです。その未来社会では安楽死が奨励されていて、
公共の安楽死センターがあります。ネタバレになりますが、
じつはソイレント・グリーンは、安楽死した人間の体を原料にして
つくられたものだったんですね。

さてさて、現在、漁業はまだ見逃されているというか、魚の人工肉という
話は出ていませんが、将来的には、世界でマグロやカツオなどの漁獲が、
捕鯨みたいに制限・禁止される流れになってくるだろうと
自分は予測しています。そうなった場合、みなさんは人工刺身を食べる
ことになるかもしれませんよ。では、今回はこのへんで。

関連記事 『虫、食べられます?』 『捕鯨問題について』

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コメント
食物連鎖での繋がりが失われたら、人は人以外への感謝を忘れないだろうか…みたいな感じがちょっとあります。今既にアヤシイとこなんでしょうが。
食べるから大事、ではなくペットや自然を愛する人は今だっていますけど、なんかこう…「食べるものさえ自分で一から生産できちゃう我々」ってオゴリが人を変えるんじゃなかろうか、と。
| 2019.06.19 04:46 | 編集
コメントありがとうございます
最近ふと思うんですが、ヴィーガンなんかの人は
植物に意識や知性、感情があると判明したらどうするんでしょうね
ミドリムシなんかを見ても、植物と動物の境はけっこうあいまいです
bigbossman | 2019.06.19 08:11 | 編集
昔漫画の美味しんぼで捕鯨に反対する人の話があったのですが
「イルカやクジラは知能が高いから食べるのは残酷」
とかなんとか。
肉食べたくない理由が「動物には意識があるから」な人は植物に意識があっても
「我々とはレベルが違うから食べてよし」
になるんですかね。
まぁ好きなものを法に触れない範囲で健康を害さないよう食べれば良いのですが…。
そういや他の記事に宇宙でうんこを食べ物にリサイクルする試みの話がありましたが、宇宙にいる期間が長くなるうち、宇宙船内で死者が出たら、その頻度が上がるくらい長く宇宙に居ることになったら。
ホラーでもサスペンスでもなく人肉もタンパク質として食べ物にリサイクルする時が訪れるかもしれないですね…。
お墓の手入れが大変だから、と、子孫の苦労省くのに合同の墓を希望する人も居ますし、人肉リサイクルが合理的と言えば合理的…なんだろうか……
| 2019.06.29 15:48 | 編集
いや狂牛病(正式名称失念)問題がありましたね。人肉リサイクルは難しいか。
火葬にするにはかなりエネルギー使っちゃうし、死者は宇宙にリリースになるのかな。
宇宙という海のえびすさま…リサイクルしなくても怖い…
| 2019.06.29 16:13 | 編集
コメントありがとうございます
「イルカは知能が高いから殺してはいけない」というのは
逆から考えれば「知能の低いやつは殺してもいい」
ということにならないでしょうか
自分は、ヨーロッパの進歩派の人たちの理屈って
何かおかしいものが多いと思ってるんですが、
日本にはそういうのを無条件にありがたがる人がいるんですよね

あと、SFでは「世代宇宙船」というジャンルがあって
遠く離れた星に何百年、あるいは千年もかけて行くんですが
都市がまるごと入るような巨大な自動運転の宇宙船をつくり
その中で世代を重ねて子孫がたどり着くようにするんですね
で、その宇宙船の中の社会では最初の目的が忘れ去られ
そもそも宇宙船の内部であることもわからなくなってる
その「世界」では徹底したリサイクルが行われ
リサイクルが宗教になってる場合もあります
もちろん死者の遺体も植物の肥料にされる・・・



bigbossman | 2019.06.29 19:11 | 編集
観察すれば牛でも豚でも鶏でも、愛情や知性を見つけることはあるでしょうに、クジラとか一部の動物を贔屓にしたら善行、みたいな思い込みなんなんだろう。
まぁ私もペットとして定着してる犬猫は食べたくないし、贔屓ってどうしてもありますけどね。

世代宇宙船て初めて知りました。
狂牛病の肉は加工しても病原体除去できないらしいですが、なるほど、1度肥料にすればいいんですね。
糞を肥料にした、と言われるとそれほどでもないのですが、動物を肥料にしましたと言われるとウッとなります。もうワンクッション欲しい。
マイクロプラスチックが話題になってますが、土でも水でも空気でも、本当は色々溶け込んでるんでしょうけど~。知らぬが仏。
リサイクルと言う宗教、先祖伝来の土地ならぬ先祖が原料の土、現在より土を大事にするかもしんないですね。土に還るんだから人間も大事に、的な。
そしてやがて「人間にとって最良の土を作るために人間に手を加えよう」て倒錯したサスペンスがーー?
| 2019.07.03 14:35 | 編集
コメントありがとうございます
狂牛病に関しては前に記事に書いてますが
日本のオカルトの草分け的人物である西丸震哉氏が
ニューギニア調査に行ったときに
現地の食人種族の間で「クールー」という名前で
狂牛病が広まっていることを知り、日本に紹介してるんです

その種族では、宗教的な儀式の一環として
亡くなった人の肉を食べていたんですね
そして脳髄の部分を食べるとクールーにかかりやすい
あとこのとき、その種族に聞き取り調査をして
「人肉は味の素の味がする」という答えが
当時の日本で話題になったようです








bigbossman | 2019.07.03 21:08 | 編集
あらっ!?関連記事リンクから怖い話カテばかり読んでしまうので狂牛病未読なようです…。
脳を食さなければ発症しないんでしたっけ(゜ロ゜;(もしかして当時はニュースでも取り上げてたのかもしれませんがおつむがザルなもので…)
「人間は味の素味」って確かに衝撃ですね~…。そして向こうの人も味の素知ってるんだなぁ。
食人習慣残ってる=辺境のイメージだったので、「世界の果てまで味の素浸透してる…!!」と思ってしまいました。
| 2019.07.05 08:37 | 編集
コメントありがとうございます
自分の書き方が舌足らずだったようで
ニューギニアの部族の人はもちろん味の素の味は知りません
人肉を食べた経験者に、日本から持っていったいろんなものを与え
どの味に似てるか聞いたら、味の素という答えがあったようで
要するにうま味ということなんだと思います
bigbossman | 2019.07.05 20:54 | 編集
つっこみありがとうございます!
テレビの『昔ながらの生活を色濃く残した部族』みたいな番組でも意外にTシャツ&ジーパン着ていたりするので、味の素も世界を股にかけてるのかと思ってしまいました…。
しかしうま味…美味いんですかね人肉。
味の素舐めても美味しいとは言えないので不味いのかな。
宗教的な意味で食べるなら美味いも不味いも関係無いんでしょうけど。
| 2019.07.15 12:09 | 編集
コメントありがとうございます
西丸震哉さんがニューギニア探検に行ったのは1968年だったと思いますが
その部族では人肉食をやめてから10年以上たってたということです
経験者が生き残ってたので、味を思い出してもらったということですね
bigbossman | 2019.07.15 13:43 | 編集
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