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アーカイブ アリと地球意識

2019.07.11 (Thu)
アリの集団が長期間存続するためには、働かないアリが一定の割合で存在する
必要があるとの研究成果を、北海道大の長谷川英祐准教授らのチームが
16日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。長谷川准教授は、
「普段働かないアリがいざという時に働いて、集団の絶滅を防いでいる」と話す。

これまでの研究で、アリの集団には常に2~3割、ほとんど働かないアリが存在する
ことがわかっている。働くアリだけを集めても一部が働かなくなり、
働かないアリだけを集めると一部が働き始めるが、その理由はナゾだった。
チームは、様々な働き方のアリの集団をコンピューターで模擬的に作成、
どの集団が長く存続するかを調べた。

その結果、働き方が均一な集団よりも、バラバラの集団の方が長く存続した。
働くアリが疲れて動けなくなった時に、普段は働かないアリが代わりに
働き始めるためだ。実際に8集団1200匹のアリを観察すると、働くアリが休んだ時、
それまで働いていなかったアリが活動し始めることが確認できたという。
(読売新聞)

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今回は、科学ニュースからこのお題でいきたいと思います。
なかなか興味深い研究成果ですね。働かないアリが一定数いる集団のほうが
効率的であり、最終的にはコロニーが存続する可能性が高い。
・・・これを人間のニート層などに重ね合わせた論評も見かけましたが、

自分の関心はそういう社会学的な方面ではなく、
どうやってアリが情報伝達しているのだろうか、ということについてです。
一般的には、アリは触覚を触れ合わせることで会話する。
そのときにフェロモンなどの化学物質を伝達している、と解釈されています。

しかしどうなんでしょう。多数のアリが一気に整然と動き始めることを、
はたしてそれだけで説明できるのか。世界的にもこういう疑問を持つ人は
多いようで、アリやハチなどの、集団コロニーで生活する生き物はテレパシーを
持ってるんじゃないか、という仮説を目にすることも珍しくありません。

アリはどうやって意志を伝達する?
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テレパシーと言ってまずければ、一種の種族全体での同調作用を
持っているとか。こういう話もあります。「南アフリカの博物学者、
ユージーン・マレイ氏は、ユーメルテスという種のシロアリが作ったアリ塚を
用いた先駆的な実験を行いました。

マレイ氏はアリ塚に大きな裂け目を作り、働きアリがその破損した部分を
どのように修復するかを観察したところ、アリたちは破損部の両側から集まり、
中央に向かって修復を始めたとのこと。左右に分かれたアリ同士は互いに
ふれ合うこともなく、そもそも目が見えない種だからお互いの姿も見えないはず。

にもかかわらず、アリたちは両側から淡々と修復作業を続け、
最終的には元と寸分の狂いもないアリ塚が再生されたといいます。」
この観察は、アリの左右の集団の間に障害物を入れても同じだったそうです。
まあしかし、視認はできなくてもニオイは伝わりますし、
低周波のようなものでもアリ同士の連絡はできます。

世界にある巨大なアリ塚
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ですから、この結果をして「アリにはテレパシーがある」
と結論づけることはできないとは思いますが、では人間はどうなんでしょう。
人間もアリと比較しても負けないほど、
集団に依存して生活している生物と言えますよね。

「地球意識プロジェクト」という超心理学の世界規模の実験があります。
これは、乱数発生器というのを用いるのですが、
乱数というのは「1347849・・・」といったデタラメな数のことです。
ただしこの例は正しい乱数と言えないでしょう。

自分(bigbossman)の脳内から今適当に出てきたものですので、
当然ながら、じゃんけんで最初にグーを出しやすいといった、個人的な偏りが
あると思われます。よい乱数を発生させるにはいろいろ難しい条件が
あるんです。乱数発生器を用いて乱数を発生させ続けていると、
出力の偏りが出てくることがあります。

「地球意識プロジェクト」の観測地点
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これに対し、偏りは周囲にいる人間の集合的意識の変化を反映
しているのではないか、との仮説が立てられ、プリンストン大学を
中心としたプロジェクトが始まりました。日本では明治大学が
協力していますが、世界の多くの地域で測定が試みられています。

その結果、オリンピックやニューイヤー、サッカーのワールドカップなどの
世界的なイベントがあると、たびたび乱数が偏るという観測結果が報告され、
なかでも2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件の日には、
標準偏差の6.5倍に達する極端な変動が観測されたということです。

手軽な乱数発生機


つまり、世界の多くの人が興奮するような出来事があると、
なぜか乱数が偏って出てしまう。これは、たくさんの人々の興奮が、
地球規模で一つに合わさっているということなんでしょうか。詩的な表現として、
乱数の偏りが「ガイア(地球)の息吹」などと言われることもあります。

ちなみに「ガイア理論」というのは、地球と生物が相互に関係し合って
環境を作り上げている状態を、ある種の「巨大な生命体」と見なす仮説です。
なかなかロマンのある話ですよね。もっと詳しくお知りになりたい方は、
以下のリンクを参照されてください。 地球意識プロジェクト 明治大学

しかしこのプロジェクトには批判もあります。
乱数の偏り、というのは統計的な手法から求められるんですが、
ある統計手法では偏りと言えても、別の手法ではそうでなかったりも
します。実際、テロ時の同じデータを分析しても、
偏りは見られなかったという専門家の意見もあるんです。

あまり評判のよい人物ではないディーン・ラディン氏
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また、このプロジェクトを中心となって始めたのは、ディーン・ラディン(Dean Radin)
という人ですが、本国アメリカでは、インチキ臭い人物としてかなりの悪評があります。
右のHPは詳しく参考文献を示してくれています。  Skeptic's Wiki Dean Radin
また、もし偏りがあるのだとしても、「なぜそれが起きるのか」について、
地球意識プロジェクトは答えを出せてはいません。

さてさて、言葉で情報伝達をしなくても、種族として意識や行動が同調する
・・・などということがあれば、これはスゴイ話だとは思いますが、残念ながら、
「百匹目の猿現象」(ある猿の群れの一頭がイモを洗って食べるようになり、
同行動を取る猿の数が100匹を超えたとき、その行動が群れ全体に広がり、
さらに場所を隔てた、まったく関係のない群れにも広がる)は、

根拠そのものが否定され、現状は疑似科学扱いになっています。
自分としては、テレパシーなどの能力はあってほしいと思うんですが、
前述したアリたちも、きちんと説明のつく方法で情報を伝え合っているの
かもしれませんね。しかし、それはそれで生命の神秘ではあります。

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