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ロシアのオカルト

2019.09.04 (Wed)
ロシアといえばウォッカやクマ、プーチンなどが有名だが、
現在ではスピリチュアルな超感覚的なサービスが空前の大ブーム
となり急成長しているらしい。占いや占星術、霊媒など超感覚的な
サービスを専門とするロシアの会社、シックス・センス(Sixth Sense)が
最近、顧客に訴えられて損害賠償の支払いを命じられたようだ。

シベリア西端の都市・オムスクに住む原告の男性(匿名)は、
「出て行った妻を取り戻してくれ!」と依頼したのだが、
それが叶えられなかったのだという。
(カラパイア)

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今回はこういうニュースでいきます。しかしこれ、いかにもな話題ですね。
2017年、シベリア、オムスクに住む原告の男性は、妻に逃げられ、
人探しの広告を出していたシックス・センス社に捜索を依頼します。
社は、占星術を行ったり、霊媒の専属スペシャリストをつけると
約束したものの、実行する様子はありませんでした。

男性は計43万円を支払いましたが、結局、捜索は行われず、
裁判所へ社を告訴したんですね。43万円というのは、
所得の低いロシアではかなりの大金です。で、今回判決が出て、
オムスクの裁判所はシックス・センス社に67万円の賠償を命じました。

ロシアンマフィアの幹部の墓
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うーん、判決がそうだからといって、お金が返ってくるかどうかは
怪しいですね。この手の会社は背後にロシアンマフィアが
ついてたりするからです。自分はロシアに何度か行ってますが、
現地の知り合いからいろいろと危険なことを聞かされました。

ただこれ、別にロシアにかぎってのことではなく、アメリカでも
よく聞く話です。前に少し書きましたが、アメリカでは行方不明者
(多くは家出人)が出ても、警察はまともに捜査してくれませんし、
州警察制ですから、他の州に行ってしまえばどうにもなりません。

そこで、私立探偵に依頼することになります。みなさんも、
アメリカのハードボイルド小説の冒頭、探偵の事務所に
失踪者の捜索のために依頼人が訪ねてくるシーンを読まれたことが
あるんじゃないでしょうか。で、大手の探偵社はともかく、
小規模なところは霊媒師とタイアップしてることもあります。

グリゴリー・ラスプーチン
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詳しくはこちらの過去記事を参照されてください。 『リーディングの話』
さて、占星術のことも引用ニュースに出てきていますが、
自分に言わせてもらうと、それで失踪者の行方をつきとめるのは不可能です。
当たり前の話ですよね。けして自分の腕が悪いせいではありません(笑)。

ですから、もしそういう依頼があってもお断わりするんですが、
どうしてもという場合は、占星術を離れて、雑誌社や新聞社の友人に
協力してもらって探したこともありました。でも、レアケースですね。
本来、占星術とはそういうものではありません。

ソ連時代の超能力者 ニーナ・クラギーナの念動力
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さて、ロシアのオカルトというと、みなさんは何を思い浮かべられる
でしょうか。帝政ロシア時代の怪僧ラスプーチン?
それともツングースカ大爆発の宇宙人関与説? あるいは、
ソ連時代の政府機関での超能力実験とか? まあ、ロシアにはその手の
ことを信じやすい精神的な土壌があると思います。

ロシアの宗教はロシア正教と言われることが多いですが、
これは日本の神道に近いものです。ロシアでキリスト教が導入されたのは
10世紀と世界の中でも遅く、それ以前からあった自然崇拝が
かなり習合していて、年中行事にも深くかかわっています。
その中で、グリゴリー・ラスプーチンのような祈祷僧が登場してきました。

ロシア正教会の新年行事 氷点下の禊を行うプーチン大統領 やはり神道に似ています
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それが1922年、革命によってソビエト連邦が誕生し、
徹底的に無神論政策を推し進めていきます。この間、ロシア正教は弾圧を受け、
教会の破壊や司祭の逮捕などが始まりました。教会側は完全消滅を
まぬがれるため、政府当局に協力するようになり、
そのことで、ソ連崩壊後には大きく信頼を失ってしまいました。

でも、そうするしかしかたなかったと思います。ソ連時代は思想的な柱として、
宗教にかわって共産主義の理念と科学的世界観がうち立てられました。
よく、ソ連の超能力者ニーナ・クラギーナなどの名前がオカルト本に
登場しますが、ソ連では、あくまで最先端科学として念力や透視、
テレパシーが研究されていたんです。

ロシアのオウム真理教支部
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さて、では現在のロシアの精神界はどうなってるかというと、無神論者が
人口の1割以上はいるといわれます。これはソ連時代の影響でしょう。
前述したように、ロシア正教は信頼を失い、新興宗教やスピリチュアルが
ものすごく流行してるんですね。人口の3割近くが無宗教だがスピリチュアルを
信じているとされ、それが引用ニュースのような事件につながっています。

ソ連の崩壊が1991年、精神的支柱を失った人々に新興宗教が       
入り込みます。オウム真理教がロシアで勢力を伸ばしたのはご存知でしょう。
全土で推定3万人の信者がいたと見られ、これは日本よりも多い数です。
オウム真理教モスクワ支部は世界最大の規模でした。

1995年、日本で地下鉄サリン事件が勃発し、ロシアでも家族会などが
オウム真理教を告発し、活動禁止命令が出て宗教法人登録が
抹消されることになります。「シガチョフ事件」はご存知でしょうか。
2000年、ロシア人信徒が麻原彰晃の身柄奪還をねらって爆弾テロを計画
した事件ですが、未遂に終わっています。

法輪功の創始者 李洪志氏 現在はアメリカ在住
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中国でも、1992年から社会主義市場経済が進められ、経済成長が一気に
加速した中で、伝統的な気功を体系化した法輪功が登場。爆発的な数の信徒を
集めましたが、1999年、共産党は法輪功を邪教と認定し100万人レベルの
学習者が投獄され、4000人が収容中に死亡したと見られ、
移植用に臓器が抜き取られたなどといった話も出ています。

さてさて、ロシアのオカルトについて、一般論を書いているうちに字数が
尽きてしまいました。共産主義政権下で信仰心が抑圧された結果、
その反動がきてるんですね。難しい問題をはらんでいると思います。
個々のオカルトについては、いずれ書く機会があると思います。
では、今回はこのへんで。




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