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文字のオカルト

2019.09.21 (Sat)
tshhst (6)
「耳なし芳一」

今回はこういうお題でいきます。洋の東西を問わず、文字が力を
持つといった話はよく耳にします。ただ、この場合、
音声と結びついていることが多いんですよね。でも、それだと
「呪文」になってしまいますので、今回は純粋に
文字(表記)だけのオカルトについて考えてみます。

西洋では、力を持つ文字としては「ルーン」が、まずあげられる
でしょうか。ファンタジー小説やゲームにもよく登場します。
これは古代のゲルマン人が用いていた文字体系で、
表音文字のうち、音素文字と呼ばれるものです。

ルーン文字 最初の1行がフサルクという音素
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「ルーン(rune)」という名称の語源としては、「秘密」を意味する
ゴート語からきていると言われますが、はっきりしません。
ルーン文字は、最初の6文字をとって「フサルク」とも呼ばれます。
実際に見てもらえればわかりますが、ひじょうに素朴な感じがします。

現在の魔術では、ルーン文字は、呪術や儀式に用いられた神秘的な文字
などと言われたりしますが、実際にはそんなことはなく、荷札や伝票など、
日常ふつうに使われていました。魔術に関係があると言われるように
なったのは、ラテン文字が広く普及してからのことです。
ルーン文字は、ラテン文字にいくつか転用されています。

さて、自分が、文字が印象に残っているホラー作品は、
1999年公開のアメリカ映画、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』
ですね。黒い森の中にある存在しないはずの廃墟の壁に
手形とともに書かれていた文字です。最初、ルーン文字かと
思いましたが、よく見ると少し違います。

『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』
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この映画は、「モキュメンタリー( 疑似ドキュメンタリー)」として
話題を集めました。評価は賛否両論がありますが、
自分は面白かったです。さまざまな伏線らしきものが提示されるものの、
最後まで観ても、謎はまったく解決しないという内容は
実話怪談に通じるものがありますね。

この映画に低評価をつけた人は、手持ちカメラのグラグラ揺れる映像で
気持ちが悪くなったせいもあるんじゃないでしょうか。
自分は、これを考えた人は頭がいいと思います。まず、超低予算
ですよね。ずっと野外撮影で、CGどころかセットすらありません。
3人だけのキャストはすべて無名の新人。

それであれだけ話題を読んで興行収入を上げたんだから、
たいしたものだと思います。あ、映画の話ではないので、
これくらいにしておきます。西洋には、「シジル魔術」というものも
ありますが、これは文字というより紋章ですね。イギリスの秘密結社、    
「黄金の夜明け団」が使用して有名になりました。

「シジル魔術」
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さて、東洋のほうはどうでしょうか。オカルト的なパワーを持った
文字としては、まず漢字があげられると思います。
自分は、これだけ複雑な構成要素を持った表意文字ができたのは、
奇跡に近いことだと考えてるんです。

漢字の起源は古く、甲骨文字がもとになってるのはご存知でしょう。
甲骨文字は主に占いに用いられ、その結果で生贄の数が
決められていたんです。商(殷)の遺跡からは、生贄になった人骨が
14000体も出土していますが、このことと漢字の発生は
深い関係があります。

甲骨文字 焼いてひびわれを観るため甲骨に記された


ですから、何気ない漢字にも恐ろしい意味を持つものがあります。
例えば、「道」という漢字は、首を手にたずさえる形から生まれ、
荒れ地にいる災いをなす鬼神を祓い清めるために、斬った人間の
首を掲げて道をつけていく様子を表す、などと言われます。

で、もともと力を持っている漢字が、さらにお経になると、
いっそうパワーを発揮します。何を言いたいかもうおわかりでしょう。
「耳なし芳一」の話ですね。平家の怨霊に目をつけられた
芳一の姿を隠すため、寺の住職は全身に般若心経を書き込みますが、
耳にだけ書き忘れてしまったために・・・

お経は、声に出して読まなくても、文字として存在するだけで
力があるとされました。これは梵語の場合も同じです。他にも、
経蔵にしまわれていた経文の文字を食べた紙魚(しみ 虫の一種)が、
不思議な力を持って怪異をなすといった話もあります。

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興味深いのは、四国の某地方に伝わる話で、そこには幼くして海に沈んだ
とされる某天皇がじつは落ちのびてきて、一行が集落の菩提寺に
泊まったときに、礼として書き溜めておいた経文を当時の住職に下した。
そのようないわれのあるものが、いまだに寺に残っていて、
経文はところどころ四角く切り取られた穴が開いている。

どういうことかというと、まともな薬も医師もなかった時代に、
病人が出た家の者が住職のところにやってくると、
うやうやしく経文から小刀で一字を切り取って与えた・・・
ありがたいお経、しかも天皇が自ら写したものだとすれば、当時の人が
飲めば病気が治ると考えても不思議はないかもしれません。

さてさて、この他、文字のオカルトには「神代文字」というのもあり、
漢字伝来以前に古代日本で使用されたと言われるんですが、
確証にとぼしいものばかりです。昔から、日本が中国由来の
漢字を使っているのが気に入らない勢力もあったんですね。
この内容もまだ書くことがありそうですが、まずはこのへんで。

神代文字の一種
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