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アバターとヒンドゥー教

2019.09.24 (Tue)
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今回はこういうお題でいきます。おそらくかなり地味な内容に
なるんじゃないかと思います。スルー推奨かな。
当ブログの記事では、積極的に各宗教について取り上げてきました。
それは、こう書くと怒られるかもしれませんが、
宗教とオカルトは深いつながりがあると考えるからです。

ただ、宗教の中でもヒンドゥー教についてはほとんど書いて
ません。なんでかというと、ものすごく複雑というか雑多で、
自分の理解を超える部分が大きいからです。一般論として、
各宗教の中で最もわかりやすいのがイスラム教だと思います。

イスラム教は、政治・法律・宗教が一体化していて、他の宗教のような
本音と建前の乖離が少ないんですね。そして、すべてのことが
クルアーン(コーラン)の中に書いてあります。信仰しなくては
ならない6つの対象が六信、5つの義務的な行為が五行。

イスラム教の礼拝(サラ―)
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また、最も厳しい宗教もイスラム教でしょう。例えば、五行の一つ
である1日5回のメッカへの礼拝、これは時間も決まっていて、
イスラム教徒ならどんなに忙しくても必ずやらなくてはなりません。
そうしなければ、多数の部族社会であったアラブ世界をまとめる
ことができなかったんですね。

さて、ヒンドゥー教ですが、もとはバラモン教と呼ばれていて、
その根幹にあるのが輪廻転生の概念です。何度も生まれ変わりを
くり返す。因果が重視され、次にどのように生まれ変わるかは、
前世の行いによって決定されます。また、現世での行いが
来世に影響を与える。これが未来永劫に続くわけです。

ヴィシュヌ神の10のアヴァターラ
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インドにカースト制度があるのもこのためと考えられています。
今、低いカーストにあるのは、前世からの因果応報。ですから、
文句を言わずに与えられた自分の役目を果たすことが求められます。
カーストの本分を務めることを「ダルマ」と言います。

で、この輪廻転生は、人間にとって苦しみしか生まない悪いものと
だんだん考えられるようになりました。そこで輪廻からの解脱をめざします。
輪廻の鎖から解き放たれるためには、瞑想(ヨーガ)などの修行、苦行が
ありますが、その他にもう一つ、自分が信じる神に対するバクティ
(信愛・絶対的帰依)によっても解脱できると考えられました。

恐ろしい姿のシヴァ神
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ここで、ヒンドゥー教は日本の神道と同じでたくさんの神々がいます。
それが理解が混乱する原因になってるんですね。
インドで最も多くの信徒を持っているのが「ヴィシュヌ神」と
「シヴァ神」の2体の神です。どうでしょう、時代によって違いますが、
現在はヴィシュヌ神派のほうがやや優勢かもしれません。

ヴィシュヌ神はヒンドゥー教の最高神の一柱で、一般的には、
青い肌の色で4本の腕を持つ姿で描かれます。温和と慈愛の属性を持つ
男神で、幸運と豊穣の女神ラクシュミーを妃とし、
霊鳥ガルーダを乗り物としています。

バクティする人々
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またシヴァ神は、やはり最高神の一柱。破壊と死を司り、
髑髏の数珠とコブラを首にかけ、額に第3の目を持つ恐ろしい姿で描かれる
ことが多いですね。ただまあ、そういう恐ろしいだけの神が
信仰されるというのも変なので、シヴァ神は破壊の後の再生、
豊穣も受け持っているとされます。

さて、やっとアバターの話まできました。映画の『アバター』は
ご覧になった方も多いと思います。2009年、アメリカで制作された
ジェームズ・キャメロン監督の作品で、3D映像が話題を集め、
記録的な興行収入を上げましたが、作中に米軍の敗北が描かれているため、
反米、反軍的であるという批判もありました。

体に針を打つ苦行
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悪い癖で、映画の話になると長くなるので深入りしませんが、
アバターは、ネット上の、自分(ユーザー)の分身となるキャラクター
という意味でも使われます。このもとになっているのが、
ヒンドゥー教の教義の一つ、サンスクリット語の「アヴァターラ」です。

アヴァターラは化身、権化などと訳されることが多いんですが、
本来は「転落、降下」といった意味の語です。不死の神が特別な
目的のために姿を変え、自分の身を死のある者へと転落させるという
内容を表しています。目的は、魔族などを倒すための場合が多いですね。

ヴィシュヌ神の化身の一つ、ラーマ王子とハヌマーン(猿族)
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このアヴァターラを10持っているのが、前述したヴィシュヌ神です。
その中には魚や猪、亀など、人間以外のものもありますし、
叙事詩『ラーマヤナ』に登場する英雄、ラーマ王子もヴィシュヌ神の
化身です。あと、笛と音楽の神クリシュナなどもそうですが、
全部は紹介してる余白がありません。

さてさて、このヴィシュヌ神のアヴァターラで特筆すべきなのが、
第9の化身、ブッダです。あれ、どこかで聞いたことがある名前ですが、
これは仏教の創始者である仏陀、お釈迦様のことなんですね。
仏教は紀元前後、インドで大きく勢力を伸ばしました。そこで、
バラモン教ではヴィシュヌ神の化身として取り込んだんです。

ただし、ブッダは「間違った教えを魔族の間に広め、滅ぼすための者」
というネガティブな描き方をされています。仏教は偽りの教えという
宣伝がなされたわけです。まあ、これだけが原因ではありませんが、
仏教は大きく信者を減らしてしまうんですね。もし仏教がインドで主流として
続いていれば、国の形はもっと違ったものになっていたのかもしれません。

関連記事 『輪廻転生って何?』

ブッダ ヒンドゥー教ではヴィシュヌ神の偽悪的化身とされる
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