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怪奇トカゲ男の恐怖の話

2019.11.01 (Fri)
あ、どうも、東京の大学に行ってる山崎って言います。よろしく
お願いします。ここで話をすればお金をもらえるし、わけわからない
ことについても解説してくれるって聞いて来たんです。
じゃあ話していきます。2年前に心霊スポットに行ったときのことが
中心なんだけど、特に何かが起きたってわけでもないんです。
ただ、全体としていろいろと説明のつかないことがあって・・・
うーん、何から話せばいいのかな。俺、子どもの頃から爬虫類が
苦手なんですよ。そりゃ、蛇なんかが好きって人はあんまりいないと
思うけど、俺の場合は特にトカゲがダメなんです。
どのくらいダメかというと、見ると吐いたりするんです。
あれは小学校6年生のときのことだったけど、学校の裏の山の下で、

学年全クラスでの写生大会があったんです。俺、けっこう図工が好きで
わりと得意だったんですよ。秋で、山は紅葉しかけてました。
真面目にスケッチしてた俺の耳元で、同級生が「ほら」って言ったんで、
ふり向いたら、手の甲に小さいトカゲ、カナヘビっていうのかな。
それを乗せてて、俺に見せたんです。そいつは俺をおどかそうと思った
わけじゃないんだろうけど、カナヘビは小さな舌をチロチロ出してて、
俺、それ見たとたんに大声をあげてその手をふり払って。
カナヘビは地面に落ちて、あわててつかまえようとしたそいつが
しっぽをつかんだため、ちぎれて本体だけ逃げてって、落葉の上で
しっぽだけがウネウネと動いてて。俺、それ見て吐いちゃたんです。
具合が悪くなって、学校に戻って保健室でしばらく休んでました。

次の日、「あんなに驚くとは思わなかった」って、そいつは謝って
くれたんですけど。まあ、普通の男の子だったらカナヘビくらい
怖がらないてすよね。俺が怖いのは、理由があるといえばあるんです。
小学校の頃から中1くらいまで、たまに金縛りになることがあって。
そうですね、年に2回か3回程度です。自分の部屋のベッドに寝て
電気を消してうとうとし始めてすぐくらいに、体が動かないって感じるんです。
何かが胸の上を押さえつけてる。目も開かないから何が押さえてるのか
わからないんだけど、そのときに頭に浮かんでくるのがトカゲ人間なんです。
変でしょ、普通金縛りって言ったら、まず幽霊ですよね。鎧を着て
髪ふり乱した落武者とか。それが俺の場合は、まん丸い黒目の中に
金色の細い瞳があり、一面ウロコに覆われたトカゲ人間が体の上にいて、

唇のない裂け目のような口から、先がいくつかに割れた舌を出して
俺の顔を舐めてる。それが実際にそこにいるように頭の中に浮かんで
くるんですよ。すごく苦しいです。何とか指先を動かそうとしてもダメ、
まず最初にまぶたが上がるんです。でも、目を開ければそこにトカゲ人間の
顔が絶対ある。それでも10分くらいたつと体も楽になってくるんで、
思い切って目を開けます。もちろん、トカゲ人間なんていないんですよ。
で、心臓がドキドキして、びっしょり汗をかいてる。
ただ、この金縛りは、中2になって、入ってたバスケ部が忙しくなったら
見なくなったんです。それで、俺はほら、東京に出て大学に行ったんだけど、
このバスケ部のときの仲間とはスマホとかで連絡取り合ってて、
夏休みとか地元に帰ったときに、つるんで遊ぶんですよ。

就職してるやつのほうが多いですね。それで、さっき話した2年前のことです。
地元に戻ってて、バスケ部の仲間の部屋で飲んでたんですが、
そいつの部屋、今どきエアコンがなくて、夜になっても暑くて。
それで、皆でどっか外に出ないかってなって、けど、店とかに行く金は
なかったんです。じゃあ、心霊スポット探索しようかって話になり、
酒飲んでるから歩いていける近場にしようってことで、俺らの地元で
キチガイハウスって呼ばれてる廃墟に向かいました。何でキチガイハウス
かっていうと、そこ、病院とかじゃなく民家なのに、1階の窓には全部
鉄格子がついてたんです。それも装飾とは思えない頑丈なやつが。そこは
崖下の林の中にぽつんとある家でかなり大きい。洋風のつくりで壁が石なんです。
俺が小学生のときからすでに廃墟だったんで、何十年も人が住んでないはずです。

管理はまったくされてなくて、玄関の扉が片方外れてるので誰でも入れるんです。
そんなだから、地元のやつがよく探索に来てて、中は荒らされてて、
スプレーの落書きがいっぱいあります。じつは俺も、高校のときに2回、
別のやつらと来てるんです。だから、中の様子はだいたいわかってました。
2階建てて、1階に5部屋くらいあります。家具はあまり残ってないけど、
カーテンとかは立派なやつで、壁中スプレーの落書きだらけ。
窓はほとんど内側から割られてます。たぶん来たやつらがイスとか
ぶつけたんだと思います。ホコリが積もってて、そこにたくさん足跡が
ついてて。その日はウイークデーだったんで、たぶん他のやつらは来てない
って読みだったんです。実際、他のグループとかいませんでした。
懐中電灯持ったやつを先頭にして、1階をひととおり見て回り、

2階への階段を上がりました。下は広いのに、2階は2部屋しかなくて、
そっちはあんまり荒らされてないんです。たぶん2部屋とも子どもの
部屋だったんだと思います。壁紙とかそんな雰囲気だったから。
もちろん、何もおかしなことは起きませんでした。家の中は蒸し風呂のように
暑いし、飽きてきたんで、もう戻ろうぜってなったんですが、
1階に降りてキッチンに入ったとき、「あ、変な扉がある」って言った
やつがいて。キッチンの床は木の板だけど、半分くらいコンクリが
むき出しになってて、そこにマンホールくらいの鉄蓋がついてたんです。
「おっかしいなあ」って声が出ました。皆1度はそこに入ったことがあるんです。
なのに、前にそんな鉄蓋見たやつはいない。ねえ、変ですよね。やはり鉄の
取っ手がついてて、重かったけど2人がかりで持ち上げたら開いたんです。

懐中電灯で中を照らすと、地下に向かうコンクリの階段が見えました。
皆で顔を見合わせました。やっぱり怖かったんですよ。けど、そう言うと、
臆病だと思われるんで。バスケ部のキャプテンだったやつが、
「入ってみようぜ」って言って、懐中電灯持ってたやつから取り上げ、
先頭になって入ってったんです。ああ、このときね、鉄蓋が閉まれば大変
なんで、落ちてたモップみたいなのを噛ませておきました。
俺も3番目くらいに続きました。中はクモの巣もなく、比較的きれいでした。
階段は短くて、すぐ四方がコンクリ壁の部屋に出たんです。
そうですね、10畳くらいの広さかなあ。家具とかは何もなかったです。
「何だよ、これだけか、たぶん物置か貯蔵庫だな」誰かがそう言いました。
ただね、俺そのとき、ここに前に入ったことがあるって強く感じたんです。

たぶん子どもの頃、それもかなり小さいときにここにいた。
そういう記憶がよみがえってきて。キャプテンが四方の壁に順番に
懐中電灯を向けると、階段から一番奥の壁一面に何か絵が描いてあったんです。
「あんだ?」照らしてみると、幼児がクレヨンで描いたような下手くそな絵で、
祭壇のようなのがあって、その上に人が寝てて、それをかなり大きな
人物が見下ろしてる。あ、人物って言いましたが、頭には髪はなく、
丸い目で、口がぱっくりと開いてて長く細い舌を出してる。
そう、俺が金縛りのときに頭に浮かんでたトカゲ人間そっくりだったんです。
それがわかると同時に、この絵も、見たことがあるとも思いました。
ぞくぞくっとして体が震えたんですが、他のやつらも「なんか揺れてるぞ!」
って言って。「地震かよ」それで、争うようにして上に上がりました。

まあ、これだけなんですよ。その日はそれで解散し、俺は実家に戻って、
翌日、母親に昨夜地震があったかって聞いたら、気がつかなかったっていう
返答でした。あとね、それとなくあのキチガイハウスのことも聞いてみました。
そしたら意外な答えが帰ってきて・・・ 俺が小学2年生のとき、
夕方になっても家に帰ってこなくて、学校に連絡したらとっくに出てて、
それで家族で探したらしいんです。まったく俺、覚えてないんですよ。
そのうちに9時を過ぎたんで警察に連絡した。それから2時間ほどして、
警察官が、あのキチガイハウスの前に一人で立ってた
俺を見つけたっていうんです。まあ、小2のときなら、
記憶がなくても不思議ないかもしれませんけど。もしかしてそのとき、
俺、あの地下室に入ってたのかもしれないって考えて・・・

それと、もう一つあるんです。ついこの間、俺、右足のヒザを痛めて
整形外科の病院に行ったんです。大学では遊びでストリートバスケやってて、
そのときにひねったんです。医者ではレントゲン撮って、
軽い捻挫だろうって言われました。たしかにヒザ自体は2週間ほどで
治ったんですが、そのときのレントゲンで、ふくらはぎのとこに
円筒形の3cmほどの金属が映ってたんです。医者に、「これ何ですか?」
って聞かれたんですが、俺にわかるわけはない。足には傷跡とかないです。
で、結局、それについては不明のままで。あとね、その後、
昼にキチガイハウスに行ってみたんですが、キッチンの鉄蓋はありました。
ただ、太い鉄棒が2本、蓋の上からコンクリに新しくネジ止めされてて、
どうやっても入れないようになってたんです。どういうことなんでしょうか。

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