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英・仏・独のオカルト

2019.11.30 (Sat)
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降霊会(セッション)

今回はこういうお題でいきます。自分は海外への観光旅行というのは
ほとんどしませんが、仕事の取材でイギリスには3回、
ドイツに1回だけ行ったことがあります。フランスはありません。
ですから、イギリスの事情はある程度わかるものの、
独仏については自信ありません。

そこで、各国にいるyoutube関係の知り合いとメールの
やりとりをした内容をもとに、これを書いているところです。
さて、このヨーロッパ主要3国の中で、最もオカルトが流行している
のがイギリス。一番信じられてないのがドイツで、
フランスはその中間、ややイギリス寄りなのかな、と思います。

19世紀、欧米では心霊主義が流行しましたが、以前書いたように、
この契機となったのが、ダーウインによる進化論の発表です。それまで、
霊や魂に関することはキリスト教会の専売特許とされていたのが、
人間は神が創造したのではなく、猿から進化したのだとする学説が
出てきて、キリスト教会の権威は大きく揺らぎました。

イギリスの幽霊屋敷 幽霊の噂を流してるのは現地の観光局だそうです
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ダーウインの進化論は社交界のサロンや上流階級の家庭で活発に
議論され、さらに、霊魂についても科学的に解明ができるのでは
ないかという機運が高まったんですね。そして霊媒師が登場し、
各地で降霊会が行われるようになりますが、
降霊会は当時としては知的なムーブメントだったんです。

この心霊主義の波をもろに受けたのがイギリスとフランスです。
著名な科学者が多数、降霊会に参加した記録が残っています。
で、イギリスで心霊主義が流行した原因の一つとして、
もともとキリスト教会の力が弱かったことがあげられるでしょう。

ローマ帝国でキリスト教が国教化されたのが380年、ここから
キリスト教はヨーロッパに広まっていくんですが、イギリスでの
受容は遅れました。布教が進むのは7世紀になってからの
ことです。さらに、15世紀になって大問題が発生します。

ヘンリー8世
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イングランド王ヘンリー8世が、カトリックで禁じられていた離婚を断行し、
ローマ教皇と対立して破門されます。そこで国王は英国教会を
設立してカトリックと決別するんですが、ここで、イギリスのキリスト教は
大陸とは違う形になります。ちなみに、英国教会に反発した人々は
清教徒と呼ばれ、アメリカ建国まで話はつながっていくんです。

ということで、イギリスにはもともとキリスト教以外の精神世界を
受け入れる下地がありました。それと、イギリス人はシニカルなので、
何かを頭から信じ込むということは好まないんでしょうね。
ですから、生まれ変わりや幽霊などの話題が出ることが多いんです。

イギリスでは「幽霊が出るという噂のある屋敷の価値は2割ほど上がる」
などという話もありますが、これはあくまで古城とか大邸宅の場合で、
庶民のアパートメントがそうだというわけではありません。
あとはそうですね、上記の心霊主義に端を発した「スピリチュアリスト教会」
というのがイギリス全土にあります。

スピリチュアリスト教会でのセッションの様子
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例えは変なんですが、日本の各地に創価学会の支部があるような
ものかな。スピリチュアリスト教会は、いちおうは英国教会の
傘下なんですが、自分が訪れたときには、ふつうにカードを使った
霊視などをやっていて、守護霊について教えてもらったりしました。

フランスは、イギリスのような教会まではないものの、
幽霊は普通に信じられていて、幽霊が出るという噂のある建物も
各地にあり、それらを巡る、海外からの旅行者向けの心霊ツアー
などもあります。まあでも、フランス人は生を楽しむ人が多いので、
あまり死後の世界などの話題が出ることは多くありません。

パリの地下にあるカタコンブ(共同墓地)
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ドイツは特異で、幽霊はほとんど信じられていません。例えば、
自分の寝室に最近亡くなった友人が現れたとしても、「あれ、
この人、亡くなったと聞いてたけど間違いだったのかな。
それにしても、どうやって部屋に入ったんだろう」と考えるんだ
そうです。日本とはかなり事情が違っているようです。

ドイツでは、心霊写真という概念も一般的ではありません。
それは研究などをしてる人もいないわけではないですが、
ごく少数です。無宗教の共産主義だった東独が統一された
ことも関係してるんでしょうね。ただ、年配者の中には、
ノームのような土着的な精霊を信じている人はいるそうです。

ガーデン・ノーム
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哲学の世界では、イギリスの経験論、ドイツの合理論などと
言いますよね。オカルト的なものに対する考え方にも、
そういった違いが表れているのかもしれません。
ただ、ヨーロッパは現在、大きな変革期にあります。
旧植民地からの大量のイスラム移民の存在です。

2050年までには、英独仏、どの国でも、総人口に占める
イスラム教徒の割合が20%に近づくと見られています。
現状では、棄教、改宗するイスラム移民は多くはないと考えられ、
おそらくさまざまな問題が発生して、
キリスト教の力はますます弱まっていくんでしょう。

さてさて、ということで、ざっとではありますがヨーロッパ主要3国の
オカルト事情を見てきました。各国のオカルトに対する姿勢は、
どうしてもその国の宗教や文化の影響を受けてしまうので、
そのあたりを考慮して読み解いていかなくてはなりません。
では、今回はこのへんで。

ドイツの反移民デモ
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