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クリスマスストーリー

2019.12.24 (Tue)
アーカイブ194

『クリスマス・キャロル』
Muppets Christmas Carol 1992 yet to come michael cane

12月になりまして、早いもので今年もあと1ヶ月で終わりということになります。
さて、西欧諸国では、クリスマスに合わせて、クリスマスストーリーと呼ばれる
お話が書かれる伝統があります。いくつかはみなさんもご存知でしょう。
例えば、オー・ヘンリーの短編小説、『賢者の贈り物』など。
あまりにも有名な話ですので、ネタバレでもいいでしょう。

「貧しい夫妻がお互いに相手にクリスマスプレゼントを買うお金を
工面しようとする。妻は、夫が祖父と父から受け継いで大切にしている
金の懐中時計を吊るす鎖を買うために、自慢の髪の毛をかつら商人に
売ってしまう。いっぽう、夫は妻が欲しがっていた櫛を買うため、
形見の懐中時計を質に入れてしまう・・・」

『賢者の贈り物』


こんな内容でした。賢者の贈り物という題名は、キリストの生誕を祝って
東方からやってきた3人の賢者が、乳香、没薬、黄金を贈り物として
幼子イエスに捧げたという聖書の記述から取られています。
これにちなんで、クリスマスには大切な人への贈り物をする

習慣ができたわけです。ここでは、夫婦はお互いへの贈り物をするため、
自分の大切なものを売ってしまうという、残念な行き違いを
してしまったわけですが、作者オー・ヘンリーは
彼ら夫婦こそがまさに賢者であったのだと、話を結んでいます。

『三十四丁目の奇跡』


関連記事 『クリスマスプレゼントと幼児虐殺』

クリスマスストーリーの要件としては、
・イブからクリスマス当日を中心にして描かれた物語であること。
・愛をテーマにした、ハートウォーミングなお話であること。
 (怖い内容でもかまいません)
・小さな奇跡、または自分の生き方を悔い改めることが起きること。

こんな点があげられるでしょう。
比較的短いお話が多いんですが、長編もあります。
英国の作家、ディケンズの『クリスマス・キャロル』なんかがそうです。
これもたいへん有名な話で、何度も映画化されています。

「贈り物をする東方の三博士」ディエゴ・ベラスケス


「冷酷非道な老人スクルージの元に、クリスマスの前夜、地獄に堕ちた
かつての共同経営者の幽霊の後、3人の精霊が訪れます。1人目は
過去の精霊、まだスクルージが金の亡者となる前、純朴な青年時代の
恋人との出会いから、すれ違いによる破局で傷心するまでを見せます。

2人目は現在の精霊、スクルージの使用人クラチットの、
貧しいながらも愛にあふれた家族の様子、そしてクラチットの末っ子
であるティムが、脚が悪く病がちで長くは生きられないことを見せます。
最後の3人目が未来の精霊、スクルージは邪険にあつかわれる

『クリスマス・キャロル』1984


男の死体を目にしますが、それが誰かはわからない。また、ティム少年が
両親の願いも空しく世を去ったことを知ります。そして荒れ果てた墓場で、
誰からも見捨てられた粗末な墓に自分の名前を見つけます。
これに衝撃を受けたスクルージはすっかり改心し、クリスマスの日、
クラチットの給金を上げ、ティムの病気を治すための援助を申し出る・・・」

それから、日本ではアニメで有名な『フランダースの犬』。
これも一種のクリスマスストーリーです。最後の結末は、
クリスマスの当日、主人公ネロと愛犬パトラッシュが、
教会で、憧れのルーベンスの絵を目の前にして凍死してしまいます。

『フランダースの犬』


ここだけ見れば悲惨な結末と思われるでしょうが、
彼らは天使に導かれて神の国へと迎えられるんですね。
そして、ネロたちにかかわった人々はみな、自らの冷たい行いを
悔い改めることになります。

関連記事 『神の介入』

あと、自分が一番好きなクリスマスストーリーといえば、
ドイツの作家エーリッヒ・ケストナーの『飛ぶ教室』です。単語の
書き取り帳をめぐっての、高等中学高生と実業学校生徒の争いを
中心に、少年たちと先生がたのさまざまな人間模様が描かれます。



長い間別れ別れになっていた親友同士、正義先生と禁煙先生が、
生徒たちの尽力で出会う場面は、一つの奇跡といっていいかと思います。
ちなみに、「飛ぶ教室」というのは、作中、クリスマスの日に
高等中学校で上演される劇の題名です。

さて、映画のほうに目を転じると、これもクリスマスをあつかったものは
たくさんあります。『サンタが殺しにやってくる』なんて
B級ホラー映画もありますが、そういうのは置いといて、
『ホーム・アローン』 『グレムリン』なんかがそうですね。

クリスマスストーリー映画


あと意外なところでは、ブルース・ウィリス主演のアクション映画、
『ダイ・ハード』のシリーズもクリスマスを舞台にしていて、
ウィリスが絶体絶命の危機を乗りこえるのも一種の奇跡です。
自分がお薦めするクリスマスストーリー映画は、
『三十四丁目の奇跡』と『NOEL ノエル』の2作品。

どちらも、市井の人々にクリスマスの日に起きる小さな奇跡を描いた、
心温まるお話です。ぜひビデオ屋で借りてごらんになってみてください。
『三十四丁目の奇跡』のほうは、何度もリメイクされているんですが、
1994年版がいいかと思います。
 
さてさて、こういうのを紹介していると、お前は書かないのか、
と言われてしまいそうですが、怪談でクリスマスストーリーを書くのは、
さすがに難しいと思います。もし書くんだったらファンタジー的な内容に
するしかないんじゃないかなあ。うーん、時間があれば挑戦して
みたいですが、無理かもしれません。あんまり期待はしないでください。







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