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生命についての疑問

2020.01.21 (Tue)
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リンはDNAを形成し、地球上で生命を生み出す元素だが、宇宙では
まれな存在だ。地球がどうやってリンを獲得したのかはわからないが、
科学者は、誕生したばかりの星の周りに、リンを運ぶ分子が
形成されるのを発見した。

そして、木星軌道付近の彗星で同じ分子を発見した。
新たな研究によると、生まれたばかりの恒星からやってきた彗星が、
リンの酸化物の形で生命を与える元素を地球に運んだ可能性がある。

(Business insider Japan)

今回は科学ニュースからこういうお題でいきます。まあ、半分
自分の妄想みたいな内容ですので、読むのはスルーされたほうが
いいかと思います。昨今、分子生物学、遺伝子生物学の
進歩は目をみはるものがありますが、じゃあ、生命について基本的な
ことがわかってるかというと、そういうわけでもありません。

生命の自然発生説を否定したパスツールの実験
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よく生命について引き合いに出されるのが、「生命はどうやって
発生したか?」という疑問で、「生命の起源」と言い換えても
いいかと思います。そうですね、歴史的に大きく分けて3つの説が
あるかと思いますが、そのうちの一つは完全に脱落しています。

脱落したのは、生命は何もないところから生まれるとする
「自然発生説」。例えば、肉のスープをほっておくと、
いつのまにか微生物が中に見られる、といったものです。これが
ヨーロッパでは2000年以上にわたって信じられてきたんです。

最初に唱えたのは、アリストテレスなどの古代ギリシアの哲学者たち。
腐った肉からはウジが発生する・・・今なら、ハエが卵を産みつけだ
だけだろ、と一言で否定されますが、これが完全否定されるには、
1861年のパスツールの実験を待たなくてはなりませんでした。
わずか150年前のことなんですね。

生命の化学進化説を証明するためのミラーの実験
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これを受けて出てきたのが、生命の「化学進化説」です。
簡単に言えば、生命は単純な物質が化学反応によって複雑化する
過程で生まれたとするもので、ロシアの科学者オバーリンという人が
最初ですが、みなさん、有名なミラーの実験をご存知でしょう。

フラスコ内に、原始地球にあったと考えられるメタンやアンモニア、
水素などを入れ、まず熱して水蒸気にします。それに、さらに
雷を模した放電をくり返しかける。すると、数日後には
アミノ酸が生じたんですね。その後は、アミノ酸がさらに
複雑化し、どこかの時点で生命が生まれた・・・

原始生命誕生のイメージ
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ただ、この実験は現在では批判が多いです。まず、原始地球の大気は、
化学反応しにくい窒素や二酸化炭素だったことがわかってきました。
それだと、雷の放電程度では複雑な物質は生まれない。そこで現在では、
生命の誕生には高エネルギーの宇宙線がかかわっている説、
生命は海底の熱水噴気孔で生まれたという説などが出てきています。

最後の3つめは、「パンスペルミア説」ですね。生命は宇宙から
隕石などによって運ばれてきたとするものです。これ、
DNAの2重らせん構造を発見したクリックなど、けっこう有名な
科学者が支持してますが、まだ確実と言えるほどの証拠は
見つかっていません、

海底の熱水噴気孔 生命はここで生まれた?
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そこで、化学進化説とパンスペルミア説の折衷案のようなものが、
現在は多方面で研究されています。引用ニュースのような、宇宙から、
生命そのものではないが、生命の材料になるものが隕石などによって
地球に運ばれたとする考えです。これだと、出来あいの化学物質が
使えるので、生命誕生までにかかる時間が短縮できます。

まあねえ、もしパンスペルミア説が正しいとしても、じゃあ、
その宇宙生命はどうやって誕生したのという話になりますし、
パンスペルミア説では、それは答えようがありません。あ、ここまでで
こんなに長くなってしまいました。最後までいけないかもしれません。

パンスペルミア説のイメージ
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次の疑問として、「生命とは何か?」というのがあるかと思います。
これを生物学者にぶつけると、ウイルスと細菌の違いで説明する
人が多いんですね。細菌は生命(生物)、ウイルスは非生命と考えられる
ことが多いですが、生命の条件としてよく出されるのが、「自己と
外界との境界」 「エネルギーと物質の代謝」 「自己複製」です。

「自己と外界との境界」というのは、細胞膜などを持っているという
ことで、この3つは細菌にはあっても、ウイルスにはできません。
ただこれも、地球にいる生命を基準にして人間が決めたもので、
みなさん、「生命とは何か?」に対する答えになっていると思われる
でしょうか? 生命と非生命の境界はきわめてあいまいです。

探査衛星はやぶさの目的の一つが、宇宙での生命物質の発見
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次、「生命はいつ誕生したか?」 地球上でということなら、
だいぶわかってきています。地球が誕生したのは46億年前、
その地球で生命と呼べる単細胞生物が発生したのが38億年前
くらいです。ただ、ここまで書いてきたように、宇宙には
地球よりももっと古い生命体がいるのかもしれません。

次、「生命はどこで誕生したか?」これも生物学者に問えば、
海と答える人がほとんどでしょう。水中だとアミノ酸などの化学物質が
自由に移動できます。海底の熱水噴気孔、淡水の熱水などで発生し、
長い年月をかけて進化して地上へと上陸した。

生物学とオカルトの関係は?
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さてさて、生物学は数学が適用しにくい学問分野です。
進歩はゆっくりとしかできませんでした。ですが、電子工学の
進展によって、電子顕微鏡、DNAを短時間で解析できる
次世代シーケンサー、DNAを切り貼りするクリスパー・キャス9
などが開発され、現在はすごいスピードで進んでいます。

それでも、「生命とは何か?」といった哲学的な疑問に答えるのは
難しい。アリストテレスの時代から、そう大きく理解が進んだ
というわけでもないんですね。そこに、霊魂とか幽体など
オカルトが入り込む余地があるんです。では、今回はこのへんで。

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