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心霊写真の話

2020.03.27 (Fri)
bigbossmanです。つい昨日のことですね。いつもお世話になっている
ボランティア霊能者のKさんと、大阪市内のホテルのバーでお会い
しました。Kさんは50代、本業はビルのオーナーで、いろんな会社を
経営する実業家なんですが、霊能者としての活動もされてて、
全国を飛び回ってるんです。ただ、それはあくまで人助けなので、
交通費さえ受け取ったことはないと思います。以下はそのときの会話です。
「なあ、bigbossman、お前、心霊写真についてどう考える。
 オカルト研究家としての意見を聞かせてほしいんだが」 
「うーん、心霊写真ですか。オカルトとしてはけっして古いものでは
 ないですよね。そもそも実用的な写真の発明が1840年頃です。
 だから180年くらいの歴史しかありません。

 それに、心霊写真と言われるものの中には、たんなる撮影ミスの
 場合もたくさんあります。感光してしまったり、フイルムの巻きが
 うまくいかなかったり、手ブレだったり」 「まあそうだな」 
「あとは、撮影ミスではないけど、被写体に問題がある場合」
「どういうことだ?」 「足がないように見える写真とかあるじゃないですか。
 あれなんかは、写ってる人がヒザから下を後ろに跳ね上げてることが
 多いんです。それがたまたまスナップとして撮られて、
 足が切れてるように見える。写ってる人も、そんなことは覚えてないから、
 気味が悪いと言って、しばらく足を気にしてたりする」
「ああ」 「あとは悪ふざけですね。旅行で学生さんがたくさん
 いっしよに写ってるのがあるでしょ、旅館の部屋なんかで。

 で、身を寄せ合ってるんだけど、一人の肩に誰のものでもない手が
 のってるってやつ」 「ああ、あるね」 「ああいうのは、誰かが
 仲間の体の陰に隠れて、イタズラで手だけ出してる場合が多いんです。
 でね、困るのは、そういう写真って現像段階で手を加えてるわけじゃ
 ないから、プロが見ても、加工の跡は見られないって言う。
 もちろんプロだからイタズラってわかるんだけど、確たる証拠はない
 ってことです」 「それくらいは知ってるよ」 「ですよねえ」
「ズバリ聞くが、本物の心霊写真てあるのか」 「うーん、困りました。
 これまで話したような撮影ミスとか、偶然とか、イタズラとか、
 そういう可能性をすべて除いても、どうしても説明できない写真は
 ありますよ。心霊写真全体の1割以下ですけど」

「なるほど」 「じゃあこっちからKさんに聞きますけど、霊って
 写真に写るんですか」 「写らない」 「あ、あっさり言い切りましたね」
「いや、これはあくまで俺の体験だから、他の霊能者はまた違った
 考えを持ってるのかもしれない。俺がこれまで取り扱ったケースでは、
 写真に変なものが写ってる場合、それは撮影者が作り出してるもんだ」
「・・・念写ってことですね」 「そう、人間はほら、見たいものと
 見たくないものが、どっちも心の中にある。無意識って言うらしいが、
 それが写真の中に浮き出してくる」 「うーん、Kさん、何かそういう
 事件を扱ったんですね。聞かせてくれるんですよね」
「もちろんそのつもりだが、その前に、昔のフィルム写真と、
 今のデジタルカメラとでは、心霊写真の傾向に違いがあるか」

「そうですね。デジタルになって、心霊写真は減ったという人と、
 前よりも増えたって人がいるんですが、これはどっちの言うことも
 間違いではないんです」 「どうして」 「はい、昔のカメラは自動ピントも
 手ブレ補正もないし、さっき話した失敗写真って多かったんです。
 それがデジタルになってほとんどなくなった。だから心霊写真は減った。
 逆にね、今はフォトショップなんかの加工ソフトが出回ってて、
 心霊写真を作る気なら誰でもできます。そういう意味では心霊写真は増えた。
 それも、霊の姿がはっきりしたものが。もちろフィルムカメラでも
 加工はできますけど、家に暗室がある人って多くなかったでしょ。
 ほとんどは写真屋さんに現像を頼んでた。」 「そうだな」
「あ、これって、聞かせていただける話と関係があるんですか」

「ああ、ちょっとこれを見てくれ」Kさんはそう言って、
オロビアンコのバッグから一冊のミニアルバムを取り出して開き、
「これなんだが、わかるかな」 「ええと、これはフィルム写真ですね。
 かなり古そうだ。結婚式のですね。時代はいつごろです?」
「昭和50年代」 「神前結婚式ですか。花嫁さんはきれいな人だな。
 で、どれが心霊写真なんですか、よくわからないです」
「これ、新郎新婦が2人で社殿の前に立ってる」 「うーん、あ!
 上のほうからビームみたいなのが出てますね。新婦にあたってる。
 こんなの始めて見ました。光のイタズラかなんかでしょうか」
「いや、こんな光学現象はないだろ。細いけど銀色の光が、
 定規で引いたように真っ直ぐ花嫁に向かってる。それと花嫁の胸のあたり、

 よく見てみろよ」 「え? ああ、字が浮かんでる」白無垢の花嫁衣装の
胸の下、手を組んだ上に薄っすらと銀色の字が見えてて、「否」と
読めました。大きさは片手より少し小さいくらい。「どういうことです」 
「この2人、俺の大学の同期でな、この結婚式には俺も呼ばれてたんだ。
 もっとも花嫁のほうは面識がなかったが。大学を出てすぐ結婚したんだよ」
「すごいな、東大生のカップルですか」 「旦那は当時の大蔵省に入省して、
 その後すぐ子どもが生まれたんだが・・・ この2人、もうこの世には
 いないんだよ」 「え!?」 「子どもは男の子で、3歳になったとき、
 旦那が奥さんを殺してしまった。けど、故殺じゃない。突き飛ばしたのが
 テーブルの角に頭をぶつけて硬膜下出血。手術したがダメだった」
「どうしてそんなことに」 「子どもがだんだん育ってきたら、
 
 顔立ちが旦那に似てなかったんだ。それと、奥さんの浮気も発覚した。
 大学時代につき合ってた男との関係がまだ続いてたんだな」 「うーん」
「で、当時は遺伝子解析なんてなかったから、子どもの血液型を調べたら、
 旦那との子でないことがはっきりした。それで言い争いになってな」
「ひどい話ですね。それで?」 「旦那のほうは傷害致死だが、
 情状はくみ取れても執行猶予はつかない。刑務所に入って、
 その子は奥さんの実家に引き取られ、そこで育てられた。
 旦那の子じゃないんだから、そうなるしかなかった」 「で?」
「旦那のほうは、もちろん大蔵省は懲戒免職。すべてのことを悲観
 したんだろうな、刑務所内で自殺したんだ。聞いた話では、
 衣類を丸めて飲みこんでの窒息死ということだった」 「う」

「で、不幸なことだなあとは思ってたが、俺には直接は関係ない話だったのよ。
 ところが、ほら、俺が神戸でやってる不動産屋があるだろ。そこに大学を
 出て採用されたのが、その子なんだ。もちろんそんなことは
 知らなかったし、俺が採用の面接をしたわけじゃない。
 採用後の身元確認でわかったんだ」 「ははあ。それで?」
「もちろん俺が両親の事情を知ってることは、その子には言ってない。
 いろいろやりにくいだろうと思ったし、俺からすればたくさんある会社の
 一つでしかないから。特に目をかけてたということもないよ」
「で?」 「その子自身は、祖父母に育てられたにしてはというか、
 曲がったところもない素直な子で、仕事もそれなりにこなしてる」
「で?」 「先月、その子の結婚式があったんだ。関連会社の女性社員との」

「Kさんが仲人ですか」 「いやいや、俺はそんなの一度もやったことはない。
 柄じゃないから。もちろん式は出席したよ」 「で?」
「式はホテル付属の神社で挙げた。ホテル内神前式ってやつだ」 「で?」
kさんはバッグからタブレット端末を出し、「ほら、これがそのときの
 写真なんだが・・・わかるか」 「えーと、ああ! 光の筋がありますね。
 最初の写真と同じだ。それに否の文字も」 「そう、ただ前と違ってるのは
 新郎のほうにあることだな」 「これ、デジタル写真なんですよね」
「そうだ。それなのにフィルムカメラと同じものが写ってる」 
「うーん、前途多難ということですか」 「まあ、注意してみていくつもりだよ」
「・・・一ついいですか」 「何だ?」 「怒らないでくださいよ。最初の話で、
 奥さんの浮気相手ってKさんじゃないすよね」 「バカなこと言うな!!」

 
 
 

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