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病院での話

2020.06.12 (Fri)
bigbossmanです。今週の火曜日、大阪市内のある病院へ定期検査に
行ってきました。自分は2016年に大きな病気をして入院・手術し、
このブログも1年以上中断してるんです。今年の8月で
手術以来4年が経過しますが、今のところ再発などの異常は
ありません。運がよかったと思ってます。
当日はCTを撮るため朝食抜きで出かけ、その他に内視鏡検査も
あったので、午前中いっぱいかかりました。
そこの病院、コロナの緊急事態宣言中は患者の数も少なかった
ようですが、最近はまた増えてきてて、表示版に「今日の患者数
3500人」と出てましたね。病院に付属したレストランで
昼食をとり、玄関ホールで支払いを待ってたんです。

そしたら、後ろから「おや、bigbossmanじゃないですか」と声を
かけられ、ふり向くと、入院着を着た白髪の男性が立ってたんですが、
一瞬誰だかわからなかったんです。「ほら、〇〇です。以前に雑誌社の
 仕事でご一緒した」 あ、と思いました。その人、京都在住の
霊能者の方で、2年前に取材させていただいてたんです。
とっさにわからなかったのは、恰幅がよかったのが、ずいぶん痩せて
しまっていること。あと、お会いしたときには和服姿で髪も黒く
染めてられたからです。「いやどうも、お久しぶりです。その節は、
 いろいろお世話になりました」 「いやいや」
仮にBさんとしておきます。Bさんは霊能者としてはひじょうに
力のある方で、2年前の取材もたいへん興味深いものだったんですが、

いろいろ差し障りがあってここに書くことはできません。
「入院なさってるんですね」自分が尋ねると、「うん、ちょっと心臓の
 ほうがね、不整脈から血栓ができて、それが脳のほうに回って
 脳梗塞になっちゃった。まあ、大事は至らず後遺症もなかったんだけど、
 ペースメーカーを埋めなきゃならなくなって、今入院してるんだよ」
「それは大変でした」 「まあねえ、私ももう70代に入って、
 無理がきかなくなってるんだな」こういう会話になりました。
それからいろいろ雑談して、自分のほうから「ところでBさん、
 霊視をなさりますよね。やっぱり病院って霊が多いもんですか」
こう聞くと、「うーんまあ、そりゃあね、この規模の病院だと、
 1日に亡くなる入院患者も何十人だから、

 死霊はいないわけじゃない。けどほら、よく病院の怪談なんかに
 書かれてるように多いってこともないよ」 「ははあ」
「まあ亡くなるのはだいたいがお年寄りだし、覚悟もできてるんだろう。
 人間誰でも年取って死ぬのは必然だし、それでいちいち迷っても
 いられないだろ」 「なるほど」 「けどね、魍魎のたぐいは多いよ」
「魍魎ですか」 「うん、魍魎ってのは、はるか昔からこの世にいる
 ものだが、われわれ生物とは違う存在のしかたをしてる。
 人間の感情を食べてるんだが、病院には、やつらが好むものが
 あふれてるから」 「え、どういうことでしょうか」
「口で説明するのは難しいから、これから実際に見せてあげようか」
「あ、ぜひお願いします」ということで、

支払いを済ませてから、Bさんとともに病院内を回ったんです。
「じゃあまず2階に行こうか、あそこが一番 魍魎は多いから」
行ったのは外来の化学療法室のある棟でした。昔は抗癌剤治療は
入院して行うことが多かったんですが、今はどこも病棟はいっぱいだし、
吐き気止めなどの薬も改良され、外来で治療を受ける患者が
多くなってるんですね。化学療法室は奥まったところで、
待合室にはかなりの患者がいましたが、多くが高齢者の方でした。
Bさんが「ほら」と言って端のほうに座ってる人を指差し、
それは50代に見える髪をオールバックにした男性でした。
「あれは」 「患者じゃなく健康食品やサプリの業者だよ。
 毎日ここへ来て売りつける相手を物色してるんだな。

 抗癌剤治療をしてる患者の多くは、藁にでもすがりたい心境だから」
「そうでしょうね」 「けどね、bossmanさんには見えないだろうが、
 あの人の頭の上には、大っきな黒いものが渦巻いてるよ」
「それが魍魎ですか」 「うんそう。それとこの待合室の中にもたくさん
 いるよ。人の不安や死への怖れを餌にしてるやつらが」
「どんなのですか」 「見たいかい」 「はい」 「じゃあ」
ここでBさんは人差し指と中指を天井に向けて上げ、さぐりながら
何かをはさむ仕草をしたんです。「お、いたいた」と、
指を胸の前に持ってきましたが、もちろん何も見えません。それが、
Bさんが口の中で何かを唱えてから、ふっと指先に息を吹きかけると、
見えたんですよ。ここからの話は信じてもらえないかもしれませんが、

15cmほどもある毛虫とムカデが混ざったような赤黒い不気味な
ものでした。「う」それはBさんの指にはさまれてぐねぐねと動き、
たくさんの触手を伸び縮みさせてました。「これが魍魎」
「初めて見ました」 「そう。たぶん天井裏に巣があるんだろうな。
 どこの病院にもいる」Bさんがそう言って、また息を吹きかけると、
その姿は消えて、Bさんは待合室のソファの後ろに捨てるような
仕草をしたんです。「本当にいるんですね」 「ああ、でも、
 姿形は不気味だけど、別に人間に直接害を与えることはない。
 あ、多少気持ちが暗くなったりはするかもしれないが」
「ははあ」 「ここの次に多いのはどこだかわかる?」 「うーん、
 診療棟ですか」 「あそこもいるけど、だいたいこれと同じ種類」

Bさんが歩き出したのでついていくと、エスカレーターで1階に
降りて渡り廊下を通り、救命センターに向かったんです。
そこの病院は、夜間休日外来もやってますが、救急救命の拠点に
なっていて、ひっきりなしに救急車が来てるんです。実際、
そのときもサイレンの音がしてました。「ここはね、交通事故や
 急病で運び込まれる人も多いけど、最近はすでに亡くなった方が
 増えてるみたいだね」 「どういうことです」 「例えばほら、
 家族が布団の中で亡くなってるのを朝に見つけたとして、
 往診の医者なんてすぐには来てくれないだろ。驚いて救急車を
 呼ぶことが多いんだ」 「ああ、そうでしょうね」
「医師でないと死亡確認はできないから、救急隊員も

 死んでると見てとっても、いちおう病院に搬送する。で、救命措置を
 ひととおりやってから死亡宣告する。そんなケースが増えてるって
 話だね」 「なるほど」 「そのほうが警察にとっても都合がいいんだよ。
 例えば、暴行などが疑われた場合、病院で外傷や、CTを撮って
 内出血なんかを調べたりすることもできるし」 「うーん」
救命センターの待合室はかなり広く、たくさんの人がいましたが、
そのほとんどは患者ではなく、つき添ってきた家族のようでした。
「ここはあんまり長居はできないから」Bさんはそう言って、
さっきとは違って足元のほうを指で探り、また息を吹きかけると
半透明の青いものが見えたんです。ほら、UMAでスカイフィッシュって
いますよね。あれに似てる感じでした。「さっきのとは違いますね」

「ああ、これはね、患者本人じゃなくて家族や友人などの悲しみを
 食べてる種類の魍魎だ」 「なるほど、勉強になりました」
「どう、喫茶店に寄ってコーヒーでも飲んでいかない」 「はい」
そこでまたいろいろとお話をうかがったんです。Bさんは、
「昔はね、人が亡くなるのは自宅が多かったでしょ。だから、
 魍魎も1ヶ所に集まってるってわけじゃなかったけど、
 今は、大きな病院は魍魎の巣みたいになてってるんだ」
「怖いですね」 「まあね、さっきも言ったけど、魍魎が直接
 人間に害を与えるわけではないんだが、病院には近寄らないに
 こしたことはないよ」 「Bさんも、どうぞお大事になさってください」
「ああ、ありがとう。bossmanさんもね」 「はい」

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