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悪魔学入門「七つの大罪」

2020.07.19 (Sun)
キャプチャ

今回はこういうお題でいきます。1995年のアメリカ映画
『セブン』は、キリスト教カトリックで言う「七つの大罪」を
テーマとし、犯人はそれに従って殺人、または他人を自殺に
追い込むなどの犯罪を重ねていきます。自分はこの映画、
高く評価してるんですが、結末がなんとも後味悪かったですね。

で、ここで出てくる七つの大罪は、「GLUTTONY(暴食)」
「GREED(強欲)」、「SLOTH(怠惰)」、「LUST(肉欲)」
「PRIDE(高慢)」、「ENVY(嫉妬)」、「WRATH(憤怒)」
でした。例えば「PRIDE(高慢)」の場合は、



犯人は美貌を鼻にかけている女性モデルをベッドに縛りつけて
整形不能なように顔の皮を剥ぎ、その顔が鏡で見えるようにし、
両手に携帯電話と睡眠薬入り瓶をつかませて立ち去ります。
助けを呼ぶか自殺するかを本人に選ばせたわけです。
警察が駆けつけたとき、モデルは自殺していました。

さて、キリスト教では、モーセが神に授けられた「十戒」が
『旧約聖書』の出エジプト記に出てきますよね。十戒の内容は
プロテスタントとカトリックでは微妙に違っていますが、
ユダヤ教時代からの古いものです。これに対し、本項の
七つの大罪は比較的新しくできたものなんです。

レヴィアタン
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4世紀のエジプトの修道士エヴァグリオス・ポンティコスの著作
『修行論』に、八つの「人間一般の想念」として現れたのが
最初とされます。時代によってその内容は少しずつ変化して
現在に至るんですね。これらは「殺人」などの具体的な罪ではなく、
人間を罪に導く可能性の高い感情のことと言えます。

さて、これらの大罪は、ぞれぞれ司る悪魔と魔獣が決まっています。
まず、「高慢」はルシファーで、魔獣はグリフォン。
「憤怒」はサタンで、魔獣がユニコーン。ただし、一般的に
サタンとルシファーは同じものと考えられています。ですから、
ルシファーが2つ受け持っているとみてよいでしょう。

ベヒモス
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「嫉妬」の悪魔はレヴィアタン(リヴァイアサン)。巨大な体を持ち、
海に棲んでいます。キリスト教は一神教で、すべてのものは
神が創りました。このレヴィアタンも神の創造物で、最後の審判の
ときには、メシア(救世主)の食料とされる!? ことになってるんです。

レヴィアタンはあまりに巨大なので、海に浮いていると船乗りが
陸地だと思って上陸してくる。それを取って食べる。
魔獣は海つながりでマーメイド・マーマン。また、
天地創造の5日目、レヴィアタンと同時に創られたもう一匹の
陸の巨獣ベヒモスとセットで語られることが多いですね。

ベルフェゴール


「怠惰」を受け持つ悪魔はベルフェゴール。もとは古代のモアブ
(古代イスラエルの東の国)で崇められた神「バアル・ベオル」です。
上図のような2本角の姿として語られることが多く、
座っているのは便器です。これはベルフェゴールが糞便を好むため、
捧げものとされることを表しています。うーん、食べるんでしょうか。

神としてのベルフェゴールは、豊穣、性愛、発見・発明を
司っていました。悪魔としてのベルフェゴールは極端な
女性嫌いであり、この世の結婚をすべて調べ、幸福な結婚はない
という結論を出しています。「怠惰」の魔獣はフェネクス、
不死鳥のことです。どんどん行きましょう。

金貨で人を釣るマモン
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「強欲」の悪魔はマモン。鳥の頭の姿で描かれることが
多いですね。もともとマモンは「冨」を表すシリア語でしたが、
ソロモン王が使役したとされる悪魔アモンと同一視される
ようになりました。金貨をばらまいたりして人を惑わします。
魔獣はゴブリン、ゴブリンも金貨に関係があり、

『ハリー・ポッター』シリーズでは銀行を経営していましたね。
「暴食」の悪魔はベルゼブブ。これについては以前に詳しく
書きましたので、そちらを参照されてください。ドクロの
模様を翅につけた巨大な蝿の姿で表されます。
魔獣はケルベロス、3つの頭を持つ地獄の犬です。

蝿の王、ベルゼブブ


7番目、最後ですね。「肉欲」の悪魔はアスモデウス。
ドラゴンに乗り、牡牛、牡羊、人間の3つの頭を持っており、
人間の頭は王冠を戴いています。ゾロアスター教の悪魔
アエーシュマが素性です。この悪魔は人間に関わることが
好きなようで、歴史上数々の悪魔憑き事件を引き起こしています。

1630年にフランスで起きた「ルーダンの悪魔憑き」事件では、
修道院の17人の修道女が次々と狂乱し、汚い言葉を発して
暴れ回りました。原因はそこの神父がアスモデウスと契約して
しまったためです。エクソシズムが行われ、アスモデウスは
「出ていく」という文書を残して去ったとされます。
魔獣はサキュバス(女淫魔)。

アスモデウス


さてさて、ということで、七つの大罪とそれを司る悪魔について
見てきました。ただ、自分が思うに、欲望自体は悪いことでは
ない気がします。度を越すのがいけないんですね。
欲望のあまり自己を見失なってしまうと、悪魔につけこまれて
地獄行きの犯罪を犯すことになります。

ちなみに、2008年にバチカンが発表した新たな七つの大罪は、
「遺伝子改造」、「人体実験」、「環境汚染」、「社会的不公正」
「貧困」、「大富豪」、「麻薬中毒」でした。なるほど、
この内容ならよく理解できます。では、今回はこのへんで。




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