沖縄でダイビング

2013.07.15 (Mon)
沖縄の本島に1週間ほどダチと二人で遊びに行ったときの話。
その日は北のほうでボートを借りて釣りをしてたんだが、
午前中一杯でそれに飽きて、
道具も持ってきてたんでダイビングをしようってことになった。
それで浜から300mほど沖の40畳くらいの、
小島というか小岩のところでボートをとめて潜った。
珊瑚より海藻の多い場所で魚は少なかった。
島のまわりを巡るのはあっという間だったが、
沖に面した島の根っこの水深4mくらいのところが、
大きく内側にえぐれているのを見つけた。

洞窟とは違っていつでも出てこれるような場所だったんで、
ダチといっしょに入ってみたが、中は意外に広かった。
幅の広い階段状の岩が四段ほどあって明らかに人工物だった。
奥行き3mくらいのそのくぼみの中も魚は少なくて、
中がなんとか見えるくらいの明るさだった。
最奥が垂直の壁になっていて、その前に高さ1mくらいの石製のかめが4つあった。
俺は遺跡だと思ってダチに合図して近寄ってみると、
かめは4つとも同じような作りで、
どれも40cm四方くらいの石製の四角いフタがのせてある。

それで近寄って二人で一番左端のかめのフタを持ってずらしてみたら、
いきなりかめの中から深い紺色の煙状のにごりが、
すごい勢いでぶわーっと出てきて、
オレらはやばい物かもしれないと思ってそのくぼみから飛び出て、
離れてどうなるか見ていたら、
その紺色のにごりは水中で縦長にまとまってどんどん人の形のようになっていく。
20秒くらいで高さ1・5mくらいの直立した人の形になってオレは女だと思った。
といっても形だけで表面は紺色のにごりのままなんだが。
それが両手を前に伸ばす形でくぼみから出てこようとしている。

それを見るとオレはすごい胸苦しい気持ちに襲われて水を蹴って離れようとした。
そこで下を振り返ってみるとダチがそのにごりに魅入られたようになって動かず、
30cmくらいのところまで近づかれている。
それでもう一度潜ってダチのワキの下に手を入れて一緒に浮上した。
島には上がりにくい場所だったんで泳いでボートまで戻った。

ボートでダチに「あれは何だったんだろうな」と言ってみたが、
なんだか上の空で返事もしない。
表情が暗く言葉少なに考え込んでいる様子で、
次の日もそうだったんで、オレはあきれてダチを残して一人で大阪に帰った。
その2日後にダチが死んだという連絡がダチの両親から入った。
その小島のある浜に死体が打ち上げられたそうで、
外傷はなく溺死なんだが下半身が紺色に染まっていたそうだ。

『砂漠での画家たちの休息』リチャード・ダッド

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