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雑談(将棋電王戦)

2014.03.29 (Sat)
 電王戦というのをニコニコ動画でやっています。
これは将棋と囲碁のプロ棋士が、コンピュータソフトと戦うもので、
(一斉対局ではなく、週に1対局、囲碁と将棋では勝負の形態が異なる)
囲碁は今回が第1回、将棋は第3回になります。
自分はいちおう囲碁も将棋もルールはわかりますが、
囲碁のほうはまだコンピュータソフトが弱くて、プロ棋士とはハンデをもらわないと
勝負になりません。  
ですから囲碁よりも、将棋のほうが盛り上がっていると思います。

 逆に将棋のほうはコンピュータソフトが優勢で、第2回の結果は、ソフト側からみて
3勝1敗1分けでした。このため、今回はプロ棋士側がハンデをもらうという形になっています。
どのようなハンデかというと、ソフト開発者側がプロ棋士にソフトを長期間貸し出し、
そしてそのソフトの内容を変更せずに本番を戦うというものです。
つまり貸し出したものより強くしてはいけないわけです。
プロ棋士側はその貸し出しソフトと十分な練習をして、ソフトの指し癖の隙を見つけて
そこをつけば勝つことができる可能性があります。

 現在のところ3戦消化してソフト側の2勝1敗ですが、昨日はプロ棋士の豊島七段が
今回プロ側初勝利をあげました。
2ch掲示板では、プロ応援側(プロ厨という)ソフト応援側に分かれて盛り上がっていますが、
内容が将棋なので、世間様の話題にはあまりなっていないようです。
自分が見るところでは、一発勝負ではもはやプロ側が勝てないほどソフトが強くなっていると感じます。
ただし、将棋というゲームが完全解析(お互いが最善手を指し合えば、先手勝ち、後手勝ち、引き分け
のいずれになるかがわかる)は現状では不可能ですので、
プロ棋士が十分な時間をとって研究し、ソフト側の癖を見つけることができれば
今回のように勝つこともできるようです。
ちなみに豊島プロは1日10時間、数百局の練習対局をしたそうで、
公式対局(人間同士の勝負)もあるのにそれだけの努力をしたことを賞賛する声があがっています。

 自分はソフト側、プロ側のどちらを贔屓にしているわけでもないんですが、
ソフト側は今後どんどんと強くなっていくのに対し、人間の進歩というのは微々たる歩みなので、
そのうち人間側がどうやっても勝てないという時期がくるのではないかと思います。
オセロやチェスなどでは、
すでにあるスペック以上のハードに搭載したソフトに人間は勝つことができません。
これは、勝負そのものが図形的な要素を持った計算力の戦いになるので、
例えば円周率の計算なんかと同様に、
人間が計算で機械に勝つことができないのは自然であると思われます。
囲碁の場合は、勝負の形が将棋のように相手の王を追い詰めるという直線的なものではなく、
序盤・中盤では非常に選択肢が広いため、
まだソフトの計算力(というかどのように計算すればいいかの方法も含めて)が追いつかないようです。

 さて、この対決を見ていていろいろと考えたことがあります。
一つは、人間同士の勝負は心理的なものがあるから面白いということです。
大勝負になれば人間は震えて実力を発揮できない場合があるし、一歩踏み込めば勝機があるというときに
気後れから躊躇してしまって結果的に勝ちを逃すとか、圧倒的な自分の優勢に舞い上がってしまい
凡ミスを繰り返してしまうなどのことがあります。
そこが人間の人間たる所以で、見ていて面白いわけです。
これに対して、コンピュータ側は心理的な原因で指し手が狂うということはないし、
そもそもどれが大勝負かもわかってはいません。
つねに冷静であり、どんなときでも同じようにふるまうことができるのですが、
その点がかえって見る側の興味をひかないという面もあります。
コンピュータ同士のリーグ戦を繰り広げてるネットサイトもありますが、
高度な指し手の応酬にもかかわらずあまり人気がないのは
このせいが大きいと思われます。

 もう一つは、賭けているものが大きいほど勝負は面白いということです。
人間同士の対局は、タイトル戦でも順位戦でも負けてタイトルを失ったり、所属するクラスが落ちると
収入に直結し、引退が早まることもあります。
それに対して、ソフト同士の対局ではソフトの開発者どうしのメンツなどもあるでしょうが、
プロ将棋の対局ほど大きなものは賭けられていないため、どうしても興趣が盛り上がらない面があります。
勝負事は勝ったものの喜びを思い、負けたものの悔しさを察することが
観戦の醍醐味の一つとなっているのだと思います。

 最後に、ソフト開発者の中には人工知能の研究の一環として、
将棋ソフトの開発に関わっている方もおられるようですが、単に人工知能を研究するなら
将棋ソフトによる研究は悪手(あまりよい方法ではない)であると自分は思います。
現状では高度であってもただの計算にすぎないし、
ここから、何かフィードバックできるような成果も得られていないと思います。
人工知能というのは、必ずしも機械を人間に近づけるということではないのですが、
いくらソフトがプロに勝てるようになったとしても、人工知能に至る道のりは険しく遠いと思いました。


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コメント
本文の黄色文字は正直見えません。黒等に変えられてはどうでしょうか。面白い記事なのにもったいないですね。私は色を反転させて辛うじて読めましたが。では。
通り抜け | 2014.03.31 06:51 | 編集
コメントありがとうございます
前もそう言われていた方があったので環境によって見えないようですね
徐々に白に変えていきます
bigbossman | 2014.03.31 10:59 | 編集
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