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指示にしたがう

2014.05.11 (Sun)
半年ばかり前のことです。アパートの部屋で試験の勉強をしていました。
大学2年の一般教養の試験です。ふだんバイトばっかりなので、
一夜漬けでかなりの量を頭につめ込まなくてはなりません。
どうせいい成績など取るつもりはないし、単位がもらえればそれでいいくらいの感覚でした。
なんとか1科目やり終えて、心理学に移りました。
教唆書に触れるのも久々だったんですが、メモを見て範囲のページを開くと、
ページの上のところにシャーペンによる書き込みがありました。

「勉強がんばってますか?リラックス法を書いておきました。軽い体操のつもりでどうですか」
こんな内容でした。
ああ、誰かふざけて書き込んだんだな、と思いました。
自分は教科書はいつも研究室のロッカーに置きっぱなしにしてるんで、
手にとってイタズラ書きすることは簡単にできるでしょう。
字は女が書いたもののように思えましたので、知り合いの誰彼の顔を思い浮かべてみました。
次のページをめくると裏にはなにもなく、右側の上部にだけ同じ筆跡の字が書かれていました。

「できるだけ長く舌を伸ばしてみてください。それから息を3回ずつ大きく吸って吐いて」
いかげん勉強も飽きてきてたところなので、その通りにやってみました。
どうせ一人のアパートの部屋で、見ている人は誰もいませんし。
次のページには「チャクラを開きます。あなたの額に第3の目があることを意識してください」
えー、チャクラってヨーガだったっけ?第3の目ねえ・・・
やってはみましたが、目ができたという実感にはほど遠い感じでした。次のページでは、
「イスにかけたまま、右手で左の、左手で右の肩甲骨を触ってください」
自分は体は柔らかいほうなのでこれは簡単でした。

5ページ目「あなたのみぞおちに太陽が落ちてきた様子をイメージしてください」
・・・まあ、書かれてたとおりに想像してみました。
すると気のせいかもしれませんが、胃のあたりが熱くなってきたような気がしました。
6ページ目「ゆっくり大きく息を吸ってから、
 口笛を吹くように口をつぼめて鋭く吐き出して下さい」
7ページ目「首の後ろに両手を回して、延髄を親指で強く押してください」
だんだん気持ちよくなってきました。体温が高くなっている感じがします。
今思えば、このあたりで術にかかってしまってたのかもしれません。

8ページ目・・・試験範囲の最後のあたりです。
「前にいる人の首筋を両手でもんであげて下さい」
自分は机に向かっていて、前にはブックラックとカーテンを引いた窓があるだけなんですが、
なぜか疑問を感じることなく両手を伸ばしました。
肩に手が触れました。柔らかい肉付きで女の人だと思いました。
10ページ目「これで最後です。目をつむって息を止め、
 60秒数えてから目を開けてください。そのときには第3の目が開いています」
書かれているとおりに息を止めて60数えました。

目を開くとそこには女の顔がありました。それも地面に叩きつけられでもしたかのような、
半分壊れた血まみれの顔です。
「うわー!!!!!!」叫んで離れようとした拍子に安いパイプ椅子が倒れ、
フローリングの床にしたたかに後頭部を打ちつけました。
気絶して朝までそのままでした。
・・・幸い頭にはコブができたくらいで済みましたが、
勉強はまったくできず、かなりテストの成績は悪かったです。

教科書の次のページには、
「どうでしたか、すてきな人に会えましたか。これはあなたの部屋の自縛霊に会う方法です」
こんなふうに書かれていました。
大学に行って、誰が書いたのかをつきとめようとしましたが、
知り合いはみな、知らないというばかりでした。結局犯人はわからなかったんですが、
これ以来ちょくちょく頭の割れた女の人を見るようになってしまいました。
夜アパートに帰ってきて、電気をつけた瞬間に部屋の中に佇んでいたりするんですよ。
とうとう引っ越ししてしまいました。えらい出費です・・・


『チャクラ図』



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