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リレー

2014.05.12 (Mon)
つい1週間前のことです。
月曜の午後だったんですが、少し頭が痛くて大学の講座を欠席し部屋で寝てたんです。
そしたら宅急便が来たんです。有名業者でした。
俺は大学3年なんですが、宅急便なんて年に2回くるくらいで、それも実家からです。
前にジャガイモとか送ってきたんで「いらないから」と電話したら、もうこなくなりました。
とりあえずサインして、受け取ったのは30cm立方くらいの段ボールです。
差出人のところに「宗教法人 氷魚神社」とありました。

「変だなあ、神社から物送られてくる心あたりとかないけど」と思ったんですが、
住所欄を見ると都内でした。
まだ少し頭が痛かったんで、それはうっちゃっておいてまた寝ました。
で、夜中に目を覚ましたときに荷物のことを思い出して開けてみたんです。
ガムテープをはがして段ボールの上を開くと、
中に白い硬質プラスチックみたいな箱が入ってて、
白い短冊のような紙がその上に乗ってました。

手にとって見ると、ワープロ打ちで、
「この箱は絶対に開けないでください。このまま2日以内に誰かのところへ同様に宅急便で
 送ってください。宅急便は別業者を頼んでください。
 その際にこの紙をそのまま同封してください。
 なお費用はあなた様持ちになります。どうかよろしくお願いします。氷魚神社」
こんな風に書かれてありました。・・・変な話だなあと思いましたよ。
これは新手の不幸の手紙かチェーンメールのようなものなのか。

不幸の手紙は実は裏で郵便局がやってる、なんて笑い話もありましたが、
宅配業者だってまさかそんなことはしないだろうし・・・
白箱を取り出して振ってみると、重くはなく、ガサガサと音がします。
中身がびっしり詰まっているという感じじゃなかったです。
でまあ、当然開けてみましたよ。最初はどう開けるのかわからずあちこちひっくり返しました。
どの面もつるつるで手掛かりがなかったんですが、側面を押すと斜めにへこむので、
へりに定規をこじ入れて持ち上げたら開きました。

で、中には緩衝材っていうのかな、人工繊維の詰め物と木の枝を束ねたようなのが入ってました。
それにまた白い紙・・・
「ここまで開けてしまいましたか。でもまだ引き返せます。これ以上開けないでください。
 あなたの魂のためです」
「手が込んだイタズラだなあ」と思いました。
宛名に俺の住所や携帯番号が書かれてるんだから、俺を知ってるやつだろう・・・
しかしここまでするやつは思い当たりませんでした。

白箱から木の束を取り出してみると、20cmばかりの枝を折ったものを横に10本並べ、
その上下をひもで結んでありました。下側にも同じ枝の束があって、
その間に黄色い油紙?で包まれたものが入ってました。
指で押すと柔らかい感触がありましたね。
これはハサミでヒモを切るしかないかと立ち上がったとき、
耳元で幼い女の子の声で「ダメ」というのが聞こえたんです。
あたりを見回しましたが、もちろん誰もいません。
背中がぞくぞくっとしました。悪寒が走るとか、背筋に水を浴びせられたとかそんな感じです。

・・・これは開けるとマジにヤバイ。理屈抜きにそう思ったんです。
しばらく固まってましたが、2枚の紙も元通りに入れて段ボールに最初のとおり詰め直しました。
さて、どうしようか。大学の仲間とか・・・
よくよく考えたすえ、ゼミの後輩の一人に送ってみることにしました。
住所は名簿がありましたので、次の日さっそく別業者の営業所に持っていって発送したんです。
もちろん送り主は「氷川神社」で、住所も同じで。
・・・ええ、ええ、今考えるとよくないことをしました。
警察とかに持ち込めばよかったのかもしれないですね。でなきゃ最初に受取拒否するとか・・・

ただ、そのときは中身が何なのか知りたいという思いもあったんです。
だから、後輩の中でも一番現実的というか、
こんなの気にしないで開けてしまうようなタイプのやつを選びました。
後でさりげなくさぐってみようと思ったんです。
後輩の部屋は近いので、おそらく荷物はすぐに着いたんじゃないかと思いますが、
2日後にゼミで顔を合わせたときには特に変わった様子はありませんでした。
で、バカ話のついでに「この間、実家から宅急便がきて・・・」
みたいにカマをかけてみたんです。

すると後輩はニヤッと笑って、「ああ、あのイタズラ先輩だったんスか。手が込んでましたね」
と言ったんです。「・・・いや、イタズラって何のことだよ」ととぼけましたが、
「わかりますよ。先輩の実家から送ってきたんでしょう。
 先輩の実家のあたりって、たしか有名な牛肉の産地でしたよね。
 最初はわけがわからなかったんスが、
 木の枝の束を開けると真空パック入りの牛肉味噌漬けだったスね。
 これってお裾分けなんでしょ。自分は自炊してるんで感謝です」
「いや俺じゃない・・・」とは言いましたが、信じてないようでした。

あと、女の子の声の話も少ししたんですが、何のことかわからないようでした。
・・・こんな話です。その後輩はまだ・・・っていうか生きてますけど、
最近下痢が止まらなくなったみたいな話をしてます。顔色もあんまりよくないし。
いずれにしても不幸の荷物?は止まったわけなんですが、
こういう荷物って他にも全国を回ってたりするもんなんですかねえ?
ああ、「氷魚神社」ってのは検索しても見つかりませんでした。
住所は、調べたら東京ドームのものでした。
・・・今後、なんか進展があったらまた報告しにきますよ。

『The Blair Witch Project』



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