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天網?

2014.06.07 (Sat)
1か月前、5月の連休のことです。
仕事が忙しくて家族サービスは2日しかできなかったんですが、
そのうちの1日は車で2時間ばかり離れた市にある山に行ったんです。
木を植える神様の話で有名な山といえばおわかりになる人もいるかもしれません。
自分と妻と、5歳の娘とです。
登山というほどのもんじゃありません。なにしろ小学校前の娘を連れてですから。
石の階段を2合目ほどまで登って、そっからはロープウエーで頂上まで行くんです。

山頂広場でご飯を食べて、それから近くの動物園に寄って帰ってくる予定でした。
天気がよく暑かったんですが、
そのせいか階段を登っていく途中で娘がヘロヘロになってしまい、
途中から負ぶったので、自分もかなり疲れてしまったんです。
2合目広場に着くと、娘を空いていたベンチに座らせ、休ませました。
ジュースを飲ませて、しばらくすると元気が出てきたようでしたので、
家族で写真を撮ってからロープウエーに向かうことにしました。

3mほどの金属のモニュメントが崖の手すりの近くに立ってるところがあり、
その前でデジカメで写真を撮りました。
妻と娘、娘だけ、それから3人で写りたいと思って、
だれかシャッターを押してくれる人を探したら、
修行僧のような編笠を被った人が近くに歩いてきましたんで、
お坊さんにどうかなとも思いましたが頼んでみたんです。
快く引き受けていただいたので、
カメラを渡して3人でモニュメントの前に並びました。

60代くらいのお坊さんは、
笠をあげてカメラを構え「はい、いきますよ」と撮ってくださったんです。
・・・妻と自分とに両脇から手をつながれた娘という形だったんですが、
かすかにシャッター音が聞こえたとき、娘と手を握っている感覚がなくなりました。
「えっ」と思って横を見ると、娘の姿がありません。
妻も不思議そうな顔で自分と同じところを見ていました。
「おーい、○○」と名前を呼びましたが、いなくなるわけがないんです。
でも現実にいないですし、
自分らは前を見ていたのでそっちに行ったということはありえません。

モニュメントの後ろに回ってみても誰もいません。スペースもほとんどなかったです。
まさかと思いましたが、そっから手すりを越えて崖下に落ちた?とも考え、
のぞき込んでみました。ただ白い岩が数十m下まで続いているだけでしたよ。
呆然として出てきたら、妻がお坊さんと顔を寄せてデジカメのモニターを見ていました。
自分もかけ寄ってのぞき込むと、
親子3人が手をつないで並んでる姿がはっきり写ってました。
お坊さんはしげしげとモニターを見つめていましたが、
「うん、なんとかなるかもです」こう言いました。

「お父さん、お母さんは、あそこの休屋に事情を話して、このあたりを探してください。
 私はちょっとロープウエーに乗ってきます。
 1時間近くかかるでしょうが待っててくださいよ」
坊さんはそう続けて、ロープウエー駅のほうに向かってしまったんです。
・・・いや内心「何だよ」と思たんですが、休屋に入って事情を話したら、
常駐している観光協会の人と店の従業員の方がいっしょに探してくれることになりました。
その2合目広場は歩いて回っても5分です。休屋の中も、トイレの中も、
ロープウエー駅も、あらゆるところを探したんですが見つかりません。
自分は階段を下まで降り、駐車場で車を見てからまた戻ってきました。

もちろん娘はいませんでした。
広場では、妻が青ざめた顔をして待っていまして、
「さっき警察に連絡して、来てくれることになったの。
 もしかしたら周囲の藪のどこかに落ち込んでるのかもしれないって・・・」
こう言って泣きました。
それからも広場をぐるぐるめぐり、娘の名を呼びながら斜面の藪を見て回ってたんです。
すると・・・「お父さん、お母さん!」と娘の叫ぶ声が聞こえました。
ハッとしてそちらを見ると、ロープウエー駅のほうからニコニコしながら娘が歩いてきました。
さきほどのお坊さんに手をつながれてです。

「山頂神社の階段に座ってるのを見つけました。気丈な子ですね、泣いてませんでしたよ」
ややあって親子ともども落ち着いてから、お坊さんがそう言いました。
信じられませんでした。山頂まではロープウエーで15分はかかるんです。
徒歩での道もあるんですが、娘に登れるようなところではないです。
「神さんに呼ばれたんじゃろうね。・・・さっきの写真もう一度出してくださるか」
お坊さんがそう言ったんで、デジカメのモニターに写すと、
「あなたらには見えんと思うけど、娘さんの頭の上に銀色の網が落ちかかってきてる。
 これは悪いものと思えないし、頂上の神さんに呼ばれたと考えて見にいったら案の定・・」

自分たちには網があるとはどうやっても見えませんでした。
・・・これは今でも不思議です。お坊さんなら自分たちに見えないものが見える、
ということはあるのかもしれませんが、写真のモニター上の画像ですからね・・・
これをプリントしても見えるということなんでしょうか?
この後、観光協会の方に娘が山頂で見つかったことを知らせ、
警察への捜索依頼を取り消してもらいましたが、じつに不審そうな顔をしていました。
それからは何事もなく、お坊さんと別れるときお礼にお金を渡そうとしたんですが、
「いやいや」と、どうしても受けとっていただけませんでした。

動物園の予定を取りやめ、真っすぐ家に戻ることにしたんです。
車の中で娘に「写真を撮った後のことを覚えてる?」と聞いてみたんですが、
「わからなーい」との答えでした。
「空を飛んだりした・・・なんてことある?」妻の問いにも「わからなーい」です。
ただ「上からキラキラしたものが降ってきた」
こうとだけ言ってたんですよ。


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