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不思議なジャンル

2014.09.27 (Sat)
これは怪談論に入ると思いますが、論というほど立派な内容でもありません。
自分がこのブログを始めた動機は、
ネットの掲示板のあちこちに書き散らしていた怪談・怖い話が数十話になったので、
そのまま散逸させるにしのびず、一カ所にまとめておければと考えたからです。
だから最初の3ヶ月くらいは、
どこここに散らばっていたものをコピペして貼りつけるだけでした。
それらは全部、掲示板には実話であることを建前として書いたものです。

ネットに実話怪談を投稿するのは、やりやすい点とやりにくい点があります。
やりにくい点の一番大きなものは、
実際に体験したんなら証拠を出せと言われることです。
奇妙な手紙が来た、不思議な写真撮れたといった内容にすれば、
手紙をうpしてくれ、画像貼ってくれ、というコメントがつきます。
自分や関係者の個人情報を盾にして断ることもできますが、
断ればそれはそれでシラーっとした雰囲気になってしまいます。

特に2ちゃんねる初期のオカルト板の場合は、
わざわざ画像や手紙まで作っておいてから壮大な釣りを始める人もいたので、
なおさら証拠があるのに出さないのは、
お手軽に作った創作だからだろうという感じが出てしまうんです。
そのため自分も変なくせがついてしまい、
コメントで「~を見せてくれ」と言われないような話の筋を
最初に考えるようになりました。

書きやすいというか、楽な点としては、建前は自分の体験した実話なので、
すべての事情が自分の目から見えていないのは当然ということです。
「こんな目に遭ったが、なぜそんなことが起きたかわからない」
「その人がどうしてそういうことをしたか想像がつかない、
 でも実際にそうなったんだ」と言うことができるんです。
そして裏の事情がわからないからこそ、かえって話に不気味さが出る場合もあるんです。
よく「これは実話だから、オチはないんだ、すまんな」というレスを見かけますが、
こんな感じで結末をあいまいにして放り出すことも可能なんですね。

「創作怪談である宣言」はブログを始めた当初からする予定でいました。
自分の話はすべて1人称の語り形式です。
しかも語り手は同じ人物ではなく、話の内容にふさわしい性別・年齢に設定してあります。
これらすべて自分が実際に体験した話だ、とはどうやっても言えないわけです。
いろんな人から取材したことをまとめたもの、
とすれば実話の建前は守れたかもしれませんが、
そのためにすべての話を書き直すのは面倒で、やる気が起きませんでした。
で、創作宣言するような形で新たな話も書き加えていったわけです。

実話怪談というのは極めて特殊なジャンルです。これがホラー小説であれば、
多くの名作と呼ばれるものには起承転結のはっきりした筋立てがあり、
オチ、あるいは盛り上がる場面が仕組まれています。
登場人物の性格もしっかり書き込まれているので感情移入もしやすいというか、
最初から作り物という前提なので、
細部をきっちり描かないと、読者が話の中に入ってきてはくれないでしょう。

ところが実話怪談では、
取材者が素人の体験者の話を何度も聞き返しながらまとめ上げたという形なので、
つじつまの合わない部分や、まったく解決しない謎の部分があってもしかたないわけです。
上記したように、むしろそういう部分があったほうが、
話にザラザラした不安定な味が出てくるんですね。
このあたりは追加の話を書くにあたってけっこう考えたんですが、
基本的に2本立てでいこうと決めました。

ブログの場合はオカルト掲示板とは違って、さまざまな人が見るだろうし、
いろんなタイプの話があったほうがとっつきやすいだろう、というのもその理由の一つです。
で、基本的に当ブログでは、
筋立てがはっきりしていてオチのついている話と、わざと構成をいびつにして謎を投げ出し、
不条理感を残して終わる話の二本立てで書いているつもりです。
みなさんの拍手数を参考にさせていただいてはいますが、
どっちが受けがいいかはいまだによくわかりません。

例えば自分の最近の話の中では「テレパス」「寄付します」なんかは
前者のオチのあるショートショートのようなタイプで、
「馬頭」「牛鬼」などは後者のタイプになります。
この二本立ての形にしてよかったと思うのは、オチのある話だけ毎回書くのは
ネタを考え出すのがあまりにもしんどいので、後者を混ぜてなんとかしのげることです。

書いていて難しい点は両方のタイプともあります。
ショートショート系はアイデアを考えつくまでは大変ですが、
頭の中で筋ができあがってしまえば書くのは楽です。
そしてデキが悪くても、最初のアイデアが悪かったからとあきらめもつきます。
その日いいアイデアを思いつくかどうかは運みたいなもんですから。
後者の雰囲気系は、書いていて思うように不気味な感じを出せず、
こねまわして変なものができあがるとけっこう落ち込みます。

最後に、この項で世にある実話怪談はすべて創作であると言っているわけではありません。
その点は理解していただきたいなと思います。



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コメント
なるほど、ご苦労されますね。
私が以前、4年ほどブログをやっていた時は”私が体験した事しか書かない”を前提に進めていました。
しかし創作にはそれなりの味があるし、読んでいても文学的な視点、オカルト的な視点、宗教的な視点があってそれはちょっと外れててるな、これはなるほど、と思うことがあって勉強になります。
聖書などは聖人が起こしたミステリーが中心ですが、当然創作もあると思います。
しかしその創作が世界を救う手立てにもなっている。馬鹿にはできないものですね。
makakaraten | 2014.09.28 00:19 | 編集
私は個人的にはオチのない話のほうが好きですね。
何の説明もない恐怖ってあるじゃないですか。
例えば見たことのない化け物が突然襲い掛かってくるとか。
結局あの化け物はなんだったのかとか今どうしてるのかとか
読んでいて大げさに言えば無限大に想像できるので
個人的にはオチのない話はそういう面白さがあると思います。

逆にオチがあるとそういうことかと終着してしまいますが
納得した形で終わらせることができますね。
西條すみれ | 2014.09.28 10:56 | 編集
コメントありがとうございます
自分の体験だけでオカルト系のブログを埋めるのはかなり難儀ですよね
このブログには基本的にオカルトホラーのことしか書かないので
ネタさがしはけっこうたいへんですが
まあ趣味なので楽しんでやりたいと思ってます

bigbossman | 2014.09.28 23:21 | 編集
コメントありがとうございます
よくできたホラー小説、特に短編の場合は
自分も怖いと思うより、ああ上手いなあという感想を持つことのほうが多いです
こんな完成度の高いものを書いてみたい、という欲求はあるにはあるんですが
基本は恐怖の追求でいきたいと思っています
bigbossman | 2014.09.28 23:25 | 編集
bigbossmanさん、こんばんは!!^^

怖い話が怖くてあんまし読めない私が書くのも何ですがっ、2本立て、良いです!!^^

もし写真があったりすると、、怖すぎて、怖すぎます。^^;

たまにしか入らないーー;お風呂にはのんびり入りたいし、早朝に後部座席を気にしながらマイカーに乗り込むのは、怖いです。^^;

リングみたいな(?)謎が投げ出されているお話の方が怖いと感じます。^^
くわがたお | 2014.09.30 19:53 | 編集
コメントありがとうございます
リングは続編でSF化していきましたが、やはり事情がわからないうちが怖いですね
人間は問題の対処の仕方がわかればある程度気持ちが落ち着くのですが
何が起きてるかわからない状態だと
頭がパニックを起こすのかもしれません
ただ危険を告げるベルだけが鳴り響いてるような
bigbossman | 2014.09.30 23:33 | 編集
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