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赤い

2014.12.21 (Sun)
4日前・・・火曜の午後から始まったんだと思います。
わたしはある中学校の2年生で、5校時の数学の時間のことでした。
給食後だったせいと、もう少しで冬休みという気のゆるみもあったんだと思います。
つい、うとうとと眠くなってきました。しばらくは我慢していたんですが、
先生の話し声がだんだんに遠くなって・・・
「チイチイチイチイチイチイ」小鳥が鳴くような音がして、
はっとわれに返りました。目を開けた途端、赤かったんです。
何がって・・・教室の中、周囲のものすべてがです。
はい、できるだけよくわかるように説明したいと思います。
まず、机の上にノートと教科書を広げてたんですが、それがまず赤い。
赤い色がついている、というより、教室の蛍光灯が赤に変わったという感じです。

だからそんなに強烈な赤さじゃないんです。
教科書に書いてある数式も読み取れました。筆入れも、机の上も、床も赤くて、
だからやっぱり、赤いライトの中にいるみたい、
という説明が一番しっくりくるんじゃないかと思います。
それと、体が動かなかったんです。首や指先だけじゃなく、体全体がマヒしたみたいに。
つまり机の上でこっくりこっくり居眠りをして、その姿勢から目を開けた状態で、
固まってしまってたんです。驚きましたが、そのうちに、
動いてないのはわたしだけじゃないってことがわかりました。
数学の先生は、ちょうど教卓から教師用の大きなコンパスを、
取り上げようとしてるところで、ややかがみ気味で視界の中にありましたが、
その姿勢のまま何十秒も動いてないことに気がつきいました。

それだけじゃなく、見える範囲にいる生徒の後ろ姿も、
わたしや先生と同じようにまったく動いてなかったんです。
まるで時が止まったみたいに。
もちろん動こうとしてみたんですが、どうやってもダメでした。
音・・・そうです。「チイチイ」という音はずっと聞こえてました。
そのまま何分たったでしょうか。体の横に動くものが目に入りました。
そのものはわたしの横の机の間を歩いて、前に出てきました。
ブレザーの女子の後ろ姿に見えるものが変わりました。
それが、体のスタイルや後ろ髪の長さなんかが、自分じゃないかって気がしたんです。
机で固まっているわたしの他に、もう一人の私がいて、
真っ赤な教室の中を前に向かって歩いていってる・・・そう思いました。

やがてもう一人のわたしは、教卓の前まできて、くるりとこちらを向き、
そしたらかろうじて見えた顔の下半分は、やっぱりわたしだったっんです。
どんな表情をしていたかはわかりません。振り向いたときに、
「チイチイ」という音が一段と高くなりました。
それで、その音が右側の外へ面する窓のほうから聞こえてくるのがわかりました。
ええ、2年生の教室はすべて1階にあるので、
外は地面で、窓のすぐ前は花壇になっていました。そっちから聞こえていたんです。
でも首が曲がらないので、見ることができない。
そうしてるうちにもう一人のわたしは、固まっている先生の前を通って、
教室の廊下側に並ぶ机の間に入っていって、視界から消えてしまいました。
・・・どれほど時間がたったでしょうか。

私の感じだと10分から20分くらいだと思いますが、
「いえええっ」といおかしな叫び声が聞こえて、それで体が動くようになりました。
同時に、赤い色も「チイチイ」という音も消えたんです。
叫び声のしたほうを見ました。女子の一人が体を半分イスからずらして、
床に落ちそうになってました。「どうした」先生が大声を出して近づいていきましたが、
その子は床に落ちて、うつぶせでジタバタもがき始めたんです。
まわりがざわざわして、先生がその子の肩を抱えて立たせ、
「保健室に連れていくから少し自習してろ!」そう言って応援を呼びに出ていきました。
時計を見ました。5校時目開始の時刻から20分くらい・・・
居眠りしてしまったときは、まだ授業は始まったばかりだった気がします。
ああ、音がしてた窓の外には何もありませんでした。

雪が降ったばかりで花壇の上にも積もってました。後で見てみたんですが、
足跡のようなのもなかったです。
先生がいないので、みんなは勝手な話を始め、わたしは近くの友だちに、
「今、体が動かなかったなんてことなかった?」と聞いてみました。
でも、誰もが首を振るだけでした。やがて数学の先生が戻ってきて、
「急に具合が悪くなったが、たいしたことはないみたいだ。保健室で休んでるよ」
って説明しました。授業は再開され、
それからはおかしなことは起こらなかったんです。
休み時間になって、その子が自分で教室にバッグを取りに戻ってきたので、
実際たいしたことはなかったみたいでしたが、早退するようでした。
「急に息が苦しくなって・・・今はなんともないけど」その子が話してる声が聞こえました。

そして昨日の放課後のことです。時間は6時過ぎくらいでした。
わたしは吹奏楽部でトロンボーンをやっていて、
1つの教室に同じ楽器の生徒数人が入って、パート練習をしていたんです。
コンクールに出るのは3年生で、
わたしはそのとき2人の1年生を相手にして教えていたんです。
吹奏楽部って、どこもそんな感じですよ。
楽器が多いから先生が全部教えるのは不可能で、
同じ楽器の先輩が後輩を指導するシステムになってるんです。
2人ともあまり上手ではなく、わたしはいつもイライラした気持ちになってました。
それでも一人は素直でしたが、もう一人のほうは生意気な感じで、
タメ口を聞いたりしたことがあったので、よくないとは思ってましたが、
つらくあたってたんです。私が素直なほうの子の前にいて、
フレーズを吹かせていたときです。

また目の前・・・教室の見えるところが真っ赤になりました。体も動きません。
「ああ、また始まった」と思いました。「チイチイチイイ」という音も聞こえてきました。
確かに窓の外です。ただ、前の時とは違って暗くなっていたので、
窓には全面にカーテンがかかってたんです。
目の前で、後輩の子が楽器を上に向けたまま固まっていました。
その横のもう一人の1年生も。ふっと、体の脇で腕が揺れました。
横目で見ると、わたしがいました。今度は確かに見たんです。間違いなく自分でした。
もう一人のわたしは、無表情のまま両腕を伸ばし、
生意気なほうの後輩の首にかけました。
そのままぐいぐいと絞めて・・・「ううああ」後輩が膝から床に崩れ落ちました。

何ともいえない奇妙な感じがしました。だって、首を絞めてるのが自分なんですから。
後輩が床で動かなくなると、もう一人のわたしは、
すたすた窓のほうへ近づいていきました。
そして赤く染まったカーテンの前で立ち止まると、後ろを振り向き、
わたしのほうを見てにやっと笑って、
また元のほうを向いて一気にカーテンを引き開けたんです。
・・・ずらっとおかしなものが並んでいるのが見えました。どう説明すればいいか・・・
一つ一つが人間と同じほど大きさの血管だったと思います。
いえ、もちろん血管なんてじかには見たことがないですが、
直感的にそうわかったんです。直径30cm以上ある太い管、
土管のようじゃなく、弾力がある感じで、ずらっと横に並んでたんです。

血管はどれも人の頭の高さくらいのところで切れていて、ゆっくりとうねりながら、
噴水みたいに血を噴き出していたんです。「チイチイチイ」という音を出して。
・・・もう一人のわたしはあごで、わたしに、
「今の見たよね」と確認するような仕草をしてから、ふっと消えてしまったんです。
体が動くようになりました。一人の後輩の子は、揺すると気がつきましたので、
保健室の先生はもう帰ってたので、
もう一人の子といっしょに職員室に連れていきました。
「トロンボーンを吹いてたら、急に息苦しくなって倒れてしまった」こう言うだけで、
わたしに首を絞められたなんて言葉は出てきませんでした。
「迷惑をかけてすみません」って泣いてました。
それでわたしも、「ふだんからつらくあたって悪いことをしたかなあ」って思ったんです。

じつは教室でイスから落ちた子も、わたしとは仲が悪くて、
ちょうどグループ同士で悪口を言い合ってた子だったんですよ。
後輩は親が迎えにきて帰ることになり、
わたしは教室に戻ってカーテンを開けてみました。
雪が10cmほど積もってるだけで、足跡も、
あれほど大量に吹き出していたように見えた血も、どこにも見あたりませんでした。
これ、どういうことなんでしょうか。全部わたしが見た幻覚だったんですか?
心の中で「イヤだ、嫌いだ」と思ってた子たちの首を絞めるマボロシを自分で作って・・・
え、そうじゃないんですか? すぐ病院に行っほうがいい?
どうしてですか? 脳のCT検査?! どうして?
わたしの命にかかわる・・・・






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