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悪魔怪談

2015.01.23 (Fri)
今日は軽めの雑談でお茶を濁します。
西洋の「悪魔」は怪談に使えるか?ということで考えてみたいと思います。
実は自分も何度か挑戦してみてはいるんですが、
どうもこれはと思うものはできていません。
「UFO、宇宙人」のほうは、最近書いた「徐福の墓」などもそうですが、
わりあいすらすら筋ができるのに、悪魔に関しては上手くいかない。
これにはいろいろ理由がありそうです。

関連記事 『徐福の墓』 関連記事  『ランニングメン』

一つには、一般的な日本人には悪魔のいる世界という概念がないからでしょう。
絶対者である神がいて、その敵対者である悪魔がいる。
悪魔はつねに人間の傍らにいて、心の弱みにつけこんで堕落させようとしている。
人の魂は台の上でふらふら揺れるやじろべいのようなもので、
いつ何かのきっかけで悪魔の側に堕ちるかわからない。
そうならないために、日常、信仰心を堅固に保っていなくてはならない。
このような神と悪魔の駆け引きが続き、やがて世界は、
善と悪との最終決戦であるハルマゲドンを迎える。
こういうのはさすがに、想像の外であるという人が多いと思われます。
「あ、後ろに幽霊がいる」と言われてぎょっとすることはあるでしょうが、
「あ、後ろに悪魔がいる」と言われてもぴんとこない。
まあそういう世界観の中にいないということですね。

映画の『エクソシスト』は大ヒットしましたが、
主演の少女の首が回転するなどのショックシーンをのぞけば、
キリスト教圏の人と一般的な日本人では恐怖を感じる点は、
かなり異なっているのではないかと思われます。
これは悪魔を主題としたホラー映画『オーメン』『ローズマリーの赤ちゃん』
『エンゼルハート』最近のでは『パラノーマル・アクティビティ』なども、
そういう面があると思われます。
余談ですが『パラノーマル・アクティビティ』で、霊障の専門家が、
「私は心霊が専門だから、悪魔の事件はそっちのプロに頼みなさい」
と言って逃げてしまうところが興味深かったです。

もう一つ、これは怪談を書く場合ですが、
悪魔の話を組み立てようとすれば、どうしても出てくる小道具がバタ臭くなってしまいます。
十字架、聖水、祈祷書・・・どれを出しても違和感があり、
「怪談」という雰囲気が損なわれる気がします。
やはり怪談というのは、浴衣、蚊帳、お線香など、
日本的な情緒の中でこそ生きるものではないかという気がします。
と、ここまで書いて思いあたったのが、横溝正史の諸作品です。
氏の長編は、伝奇的、土着的な傾向の強い推理小説なのですが、
『悪魔の手鞠歌』『悪魔が来たりて笛を吹く』など、題名に悪魔出てくるものがありますね。
このあたり、どうしてこういう題名にしたのか、その効果はどうなのか、
少し調べてみたいなという気がします。

前に少し書きましたが、ショートショートには「悪魔との契約」をテーマとした
ジャンルが確立されています。「三つの願い」テーマと重複している場合も多いです。
これはホラーというより、召還者がっどうやって悪魔を出し抜くか、
また、出し抜いたつもりが、したたかな悪魔に、
どうやって裏をかかれてしまうかという知的興味が中心になっていて、
そういうのもナンセンス話としては書いてみたいですが、
「怪談」とははっきり違うものです。

うーん難しい・・・やはり書くとすれば、悪魔を信奉する秘密結社のようなのが、
何か陰謀を企んで暗躍していて、主人公がそれに巻き込まれてしまう形とか、
そっち方面にいくしかないのかもしれません。
これも余談ですが、自分は、ウィリアム・ゴールディングの『蠅の王』が大好きで、
超自然的なことを何も出さずに、あれだけの恐怖と禍々しさを醸し出せるというのは、
一つの理想でもあります。話の中に確かに悪魔の姿が見えます。








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コメント
 日本で悪魔を怪談のキモに据えようとすると、どうしてもライトノベル寄りになりそうですね。または水木御大にならって「西洋妖怪」扱いにするか・・・何にせよ、彼らの生まれ故郷でのような活躍は難しいかもw
 ちなみに私のゲーム脳にとって、悪魔は「モンスターの種族名」くらいの認識で、あまり霊的な存在には見えません・・・
| 2015.01.28 23:06 | 編集
コメントありがとうございます
悪魔の分類を見れば
キリスト教にとっての異教の神を貶めたものが多く
やはり一神教の信者でないと難しい概念かもしれません
bigbossman | 2015.01.29 00:29 | 編集
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