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夢送り

2015.07.30 (Thu)
いやまあ、夢の話なんですけどね。だから、
たいしたことないだろうと自分でも思ってまして、それがねえ、こんな大事になるとは。
ああ、こんなことを言っても意味わからないですよね。最初からお話します。
去年の12月に会社で転勤がありまして、大阪支社から名古屋の支社へ。
12月なんて半端な時期だと思いますよね。
わたしはずっと経理畑を歩いてきまして、大阪支社では課長補佐でした。
ところが、わたしの前任者、名古屋の経理課長ですが、
多額の使途不明金が発覚しまして。ええ、間違いなく横領です。会社のほうでは、
懲戒解雇の上、弁済を迫ったんですが、それがかなわず、やむなく刑事告訴しました。
その経理課長ですか? 顔は知ってます。
といってもレセプションなどのとき、遠くから見かけたくらいですが。

気の毒な面もあるんですよ。なんでも娘さんが難病で、
ものすごい額の治療費がかかったらしいんです。
同情はしますけど、まさかあんなことを・・・ 順を追って話せって?
はいはい、すいませんね。わたしは数字と経理ソフトには強いんですが、
営業職と違ってしゃべるほうはからっきしで・・・
それでね、急に名古屋に行くことになって、子どもらの学校もありますし、
単身赴任ですよ。住居は、会社で借りている1DKのマンション。
真新しいところで、それには何の不満もありませんでしたよ。
でね、転任して早々、歓迎会を開いていただきまして、12時過ぎに戻って、
まだ整理の終わってないダンボールがごろごろ置いてる中で寝たんです。
夢を見ました・・・学生時代の夢でした。

あれは大学入試のときですね。科目は数学で、問題用紙が配られざっと目を通すと、
どれも勉強したことのある問題だったんです。
こりゃ高得点できるぞ、って意気込んで書き始め・・・ 気がついたら寝てたんです。
試験上の机の上でってことです。寝てる夢の中でまた寝るって変ですよね。
でね、ふっと目が覚めて腕時計を見たら試験終了5分前。
目の前には白紙の答案用紙が・・・ まあね、これだけなら、
学生時代の試験の夢ってのはよくあ話ですけど。
起きると、冬の最中なのにびっしょり汗をかいて、心臓がドキドキ。
その手の内容の夢が、毎晩毎夜1日もかかさず、その後も続いたんです。
学生時代だけじゃなく、社会人になってからのものです。
大失敗をして、どうやっても取り返しがつかなくなったところで気がつくという。

「ジェイコム株大量誤発注事件」ってご存知ですか? そうです。
「61万円1株売り」とすべき注文を「1円61万株売り」と、
誤ってコンピュータに入力したっていう。あのレベルの大失敗ですよ。
ええ、これとまったく同じではありませんが、
株の売買をしてる夢も見ました。会社はもちろん上場してますけど、
わたしの部署では扱ってないのに。
その他にも、外回りをしててお得意先の重役を激怒させてっしまうとか、
超重要書類を電車内に置き忘れるとか、ウイルスを呼び込んでしまって、
会社のパソコンのすべてが乗っ取られるとか・・・
仕事内容をわたしが知ってるか知ってないか、それに関係なく、
あらゆる悪い事態を、わたしの責任で呼び込んでしまうという夢だったんです。

毎晩です、横になるとすぐ夢が始まるんです。目が覚めて寝なおしてもまた・・・
怖くて眠れなくなりました。目の下に隈ができ、憔悴して、
転任したばかりなのにミスが続いたんです。夢とは違って、細かいものばかりでしたけど、
新しい経理課長、あれ使えないやつだ、って評判が立っている気がして。
いや実際、これまで普通にできてたことができないんですから。
で、部屋に戻ってちょっとうとうとすると、手ひどい致命的なミスの夢です。
その頃には心臓が痛み始めていました。それであるときね、
朝方に夢から目が覚めたとき、目の前を白いチョウチョが飛んでるように思ったんです。
思わず手でつかもうとしたら、何もない。幻覚だと、最初はわたしも思ったんですが、
同じことがたびたび起きるようになりました。
目が覚めた一瞬だけ見えるんです。だんだん、どんなチョウかわかってきたんです。

白い和紙のような紙をチョウ形に切り抜いた人工的なものだと思いました。
色味も羽の筋とかもなかったですから。それと、
頭の部分に人間の顔がついてるような気がしたんです。
でも、小さくてどんな顔かはわかりませんでした。それを目覚めるたびに見る。
変でしょう? だから、録画してみることにしました。家からビデオカメラを持ってきて、
枕元にセットして寝たんです。ええ、ええ、映ってましたよ。
わたしが眠りに落ちるとすぐ、頭の上をチョウチョが飛び始めるんですが、
その動きが変なんです。普通はひらひら飛ぶもんですよね。
それが、上から重力で落ちるように降ってくると、わたしの顔の上でぱっと消え、
また上からっていう繰り返しだったんです。それとね、そのチョウについてる人間の顔、
動画ソフトに取り込んで静止拡大してみたら、馘になった前の経理課長に似てたんです。

わたしの前任者ってことです。それからどうしたかって? 
証拠がありますからね、映ってるビデオという。それ持って支社長に見せにいったんです。
そしたらね、もちろん初めは信じてませんでしたけど、
拡大画像を見せたら、こんなことを言い始めたんです。
「うーん、こいつのうちは〇〇教っていう、新興宗教やってるんだが・・・」って。
〇〇教ってのは関西に本部のある、そこそこには名のしれたところです。
でねえ、この支社長の一言で、解決策が見えた気がしたんですよ。
というのは、わたしの妻の伯母が、この宗派でだいぶ上の地位にいる人でして。
さっそく妻を介して相談しました。そしたら、その伯母さんから電話がきて、
「調べてみましたら、そのチョウの顔の方はすでに教団を離れています。
 かなり熱心に修行して力を授かったようですが、邪法として用いてるようですね」

こんなふうにおっしゃって、教団の人を派遣してくださったんです。
巫女さんの装束を着た若い女の人でしたよ。高校生くらいに見えるその人が、
部屋でわたしに、「どうぞ寝てください」って言ったんです。
「心配でしたら、何をするか確認するためのビデオをセットしてもいいですから」って。
変なもんでしたよ。若い巫女さんが枕元にいて、
その様子を固定カメラで映しながら布団に寝るわけですからね。
はたから見たら何やってるんだって、いぶかしがられるでしょう。
わたしはなんとなく安心感があって、ことんと寝てしまいました。
でね、夢を見たんです。いつもと同じ大失態の内容です。
そのときは、プレゼンをやってました。よくわからない何かの新製品でしたね。
必死になってアピールをしてたら、会場がざわざわしだして・・・

支店長が後ろを回ってわたしのところに来て、「お前それ、他社の製品だぞ!」
こう耳打ちして・・・「あああっ!」いつもならそこで、
心臓がきゅーんとして目が覚めるんですが、このときは違ってました。
会場の席から一人の女性社員が立ち上がって、きりりと黒のスーツを着てましたが、
顔は枕元にいるはずの巫女さんだったんです。驚いたことに手に蝿叩きを持ってました。
つかつかと足早にわたしの前まで来ると、蝿叩を振り上げてピシリ。
わたしの額に叩きつけたところで目が覚めました。
自分の部屋の自分の布団で、巫女さんもちゃんといて、
わたしの額から蛾のようなものをつまみあげるところでした。
ええ、チョウではなく灰色の毛羽立った蛾でしたが、巫女さんが羽をすぼめるよう持ち、
すぐに懐紙に包んでしまったので、顔がついてるかはわかりませんでした。

巫女さんは「終わりました。元教団員がご迷惑をかけましたが、
そちらはこれから処置いたします」そう言って帰っていきました。
何かお礼をしようとしたんですが、聞き入れてくれませんでしたね。
これ以来、変な夢を見ることもなく熟睡できるようになったんです。
やっぱり前の経理課長がやったことのようでしたが、逆恨みもいいとこですよね。
わたしに何の関係があるんだって話で。
たんに後任をまかせられただけじゃないですか。それも単身赴任までして。
おかしくなってしまっていたんでしょうねえ。しばらくして、
その人が自殺したという報が入ってきました。難病の娘さんを道連れにしてです。
こうなると気の毒ですが・・・ あの巫女さんが言ってた「処置します」というのが、
このことだとしたら怖いなあと思って・・・

あがががが





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