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トムとジェリー

2015.08.12 (Wed)
えー今日も怖い話ではありません。世間様はお盆期間中に突入しましたので、
当ブログも創作を自粛し、やや学術的な話が続きます。
『トムとジェリー』と言えば、有名なアメリカ製のドタバタアニメなんですが、
あれに出てくるように、ネズミとネコは、
生まれながらにしてお互いを敵同士と認識しているのでしょうか。
ここでは小早川令子・高 氏夫妻の嗅覚に関する研究のご紹介です。
当ブログの隠れテーマである「恐怖」とも関係があります。

野生のネズミに天敵の臭いを嗅がせるとすぐに逃げ出します。
ネズミは多くの野生動物同様、視覚よりも嗅覚が発達しているため、
天敵動物を視認しなくても、嗅覚で察知するだけで逃げ出してしまうんですね。
そしてこれは、ネズミが生まれてから「あいつが敵だ」と学習したことではなく、
先天的に備わっている能力のようなんです。

ところが小早川夫妻の実験で、ある嗅細胞群を除去すると、
逃げないマウスが生まれました。天敵の臭いがわからなくなったのではありません。
残りの嗅細胞で臭いは十分にを嗅ぎ分けられるんですが、
それを天敵の臭いである、と認識することができなくなったわけですね。
つまり嗅上皮のある領域は、特定の臭いに対して、先天的に脳に恐怖感情を
引き起こす機能を担っていることが明らかになったわけです。
この研究は『ネイチャー』誌に発表され、下の印象的な写真とあいまって、
大きな反響を呼び起こしました。
・・・われわれも、『トムとジェリー』などによって、
ネズミとネコは仲が悪い物、という刷り込みがあるんでしょう。
ただしこれは、先天的なものとは思えませんが。

ちなみに夫妻の研究は、嗅上皮の特定細胞を外科手術によって除去したのではなく、
遺伝子操作です。
『嗅上皮では領域によって多くの遺伝子の発現が異なることに着目し、
領域による機能的な違いを研究。特定の遺伝子が発現する細胞のみを死滅させる、
遺伝子工学の技術を利用して、狙った領域の嗅細胞のみ除去する手法を独自に開発。』

とJSTニュースのホームページに出ていますが、
自分なんかは幽霊や心霊スポットよりも、
この日進月歩している遺伝子操作技術のほうが、怖いなあと感じてしまいます。

*リンクが効かないので URLを貼っておきます。
「ようこそ私の研究室へ15 小早川令子」
http://www.jst.go.jp/pr/jst-news/2008/2008-06/page08.html

さて、当ブログのテーマに戻って、この技術を幽霊に応用することはできるでしょうかw
これは嗅覚ということに関しては難しそうですよね。
幽霊には臭いがあるのかないのか、それがまず判明してはいません。
もし人間が本能的に恐怖を感じる種類の臭いがわかったとしても、
それが幽霊につながるかどうかは何とも言えないという感じがします。

では、この方面の研究は幽霊に関しては空振りなのでしょうか。
それが、そうとも言えない実験もあります。
よく心霊スポットなどで報告される現象として、
「その部屋(その一角、そのトイレなど)にはいると異様な冷気を感じた」
というのがあります。まあ、一つの建物の中を詳細に測定すれば、
空気の対流などによる温度差はあると思われます。
極端なことを言えば、エアコンの吹出し口から直接風があたる部分は温度が低いでしょう。
しかし、エアコンなど電気装置のない建物で、
一定面積の温度を下げるには、かなりのエネルギーが必要でしょう。

では見方を変えて、場所の温度ではなく、
われわれの体温のほうが下がるとしたらどうでしょう。それも恐怖によってです。
これは前述の小早川氏の研究室に『 NHKスペシャル 超常現象 科学者たちの挑戦 』
のスタッフが、イギリス、ウエールズにある「幽霊にもっとも憑かれた城」と呼ばれる
「マーガム城」で、SPR「心霊研究協会」のメンバーが採取した、
「異常な冷気とともに出現するハンチングの男」という証言を持ち込んで、
その解明のために行った実験です。ちなみにSPR「心霊研究協会」
(Society for Psychical Research)は決してうさん臭い組織ではなく、
1882年創立、世界42カ国に1万人以上の会員を持つ、国際的な研究機関です。

実験はまずネズミの背中の毛を除去し、サーモグラフィーで体温を測定しやすくします。
その上でサーモで監視しながら、ネズミにヘビなど天敵の臭いをかがせる。
これは効果てきめんでした。通常37度付近にあってオレンジ色を示しているネズミの体表が、
あっという間に34度まで下がり、サーモは黄緑に変化しました。
数秒の間のことです。しかも特に背骨の上辺部分の温度低下が大きいことがわかります。
まさに「背中に水を浴びせられる、背筋が凍る」という状態になっているわけです。
マーガム城の冷気について、小早川博士は、
「脳が知らず知らずのうちに恐怖を感じていて、それが体に信号を送って体温を下げていた。
そういう可能性はあると思います」とコメントしています。

・・・オカルティストにとっては残念な結果ではありますが、
すべての場合がそうとは言えないとも思います。
アメリカのTVゴーストハンターらの実験では、体温ではなく、
実際に部屋の一部の気温が下がっているデータも測定されているからです。
まあ、この嗅覚という方面は、味覚、触覚と並んで、
あまり研究がなされてこなかった分野ではあります。
今後もいろいろな面で期待ができそうですね。






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