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聞いた話 3題

2015.10.29 (Thu)
歯科医にて

これは元3流アイドル(本人談)にして、現在は水晶球およびタロット占い師であるIさん、
ま、自分の同業者なんですが、から聞いた話です。
Iさんがアイドル時代のことです。歯列の矯正のために歯科医に通っていましたが、
そこはIさんが当時所属していた芸能事務所の専属みたいなところで、
医師は数人いまして、Iさんの主治医は50代くらいの先生でした。
で、その方ではない別の30代前半の若い先生のことです。
Iさんが治療待ちで椅子に寝て上を見ていると、
ライトの上の天井を白い煙の固まりがよぎるのが見えました。
Iさんはその手の体験を子どもの頃から数多くしているんですね。
「何だろう」と思って目で追いましたら、その煙は2つ隣で治療をしている
30代医師の上に流れていき、後頭部のあたりに溜まりはじめました。

それで、だんだん人の頭のような形に固まってきたんですね。
そしてその医師の後頭部に触れる。すると医師は体をピクンと小さく震わせ、
それで手元が狂ったということでもないんでしょうけど、
治療中の患者さんが「うっ、うっ」などと声を上げ始める。
「あ、痛いですか」医師がそう言って手を止めると、白い固まりはスッと離れる。
そういう場面を何回か目撃したんですね。
で、Iさんは「これは生霊だろう」と思っていたそうです。
Iさんが言うには、「幽霊より生霊のほうがずっと数が多いみたい。
 それと幽霊はぼんやり透けてても顔を持ってることが多いけど、
 生霊はその白い固まりみたいに形が定まってなくて、顔もなく、
 なんというかエネルギーだけになってることが多いみたいなのよ」

「それでどうなりましたか」自分が聞くと、
「気がついてから、できるだけ観察するようにしてたけど、
 ある若い看護婦さんが出てきてその先生に近づくと、
 その白い固まりの動きが激しくなるの。天井の高いところをぐるぐる回ったり、
 その看護婦さんの頭上スレスレをかすめ飛んだり」 「はあ、それで」
「まあ、なんとなく想像はつくわよね。
 たぶん若い歯科医はその看護婦と浮気してるんだろうって。
 白い固まりは医師の奥さんの生霊なのよ」 「はああ」
「まあそれだけ、その後そこには行かなくなったから、どうなったかわかんない」
「うーん、それにしてもスゴイですね。その能力で今も見えたりするんですか」
「それがね、アイドルやめて占いの勉強をし始めたら全然、見えなくなっちゃった」

お堀

これは比較的健全なキャバクラでバイトしている、専門学校生のUさんの話です。
Uさんの実家は有名な城下町にあるんですが、8歳のとき両親とお城に遊びに行った帰り、
なんと橋の上からお堀に落ちてしまったことがあるそうです。
長雨が続いてお堀も増水しており、
その短い橋から水面までは1mもなかったそうなんですが、
橋自体は8歳児の頭ほどまでの手すりがあって、
どうやっても落ちる構造じゃなかったそうです。それが両親と手をつないでいて、
気がついたらふわっと宙に浮いていたんだそうです。
で、そこのお堀は水面が見えないほど一面に蓮の葉が茂っていて、
Uさんは水面に落ちることなく、その蓮の葉の重なりの上に
立つことができたということでした。でも、これも考えにくいですよね。

いくら子どもで体重が軽いといっても、蓮の葉に立つなんてねえ。
上を見ると、Uさんの父親が非常に驚いた顔をしていて、
それから手すりから身を乗り出してUさんの片方の腕をつかみ、
一気に引っ張りあげたそうです。
Uさんは靴が足首あたりまで濡れたくらい。で、これだけなら子どもの記憶で、
動転していたために辻褄が合わなくなってるんだろうと思うところですが、
翌日から3週間ほど、Uさんは父親の妹の家に預けられ、
そこから学校に通ったんだそうです。父親の妹は何かの宗教に入っていたらしく、
家の一室には、白い布が何枚も下がった祭壇のある部屋があったそうです。
父親の妹は毎日数時間お祈りをしていたということでしたが、
Uさんはその部屋に入ったのも1回だけで、お祈りさせられたということはなかったそうです。

それでUさんはそのときのことをずっと覚えていて、
両親に何度もその話をしたそうですが、そのたびに、
「お前が転んで、手すりの下のすき間からお堀に落ちたんだよ」と言われていました。
「でもですね、中学校になってそこの城跡には何度も行って、
 欄干の手すりも見たんですけど、いくら小さい子どもでも、
 どうやっても下から落ちるようにはできてなかったんです。
 もちろん工事でつけかえたりはしてないです」
「うーん、不思議な話ですね。今ではどう思ってるんですか」
「そのときは両親に手をつながれていた記憶があるので、
 もしかしたら父母で私を橋の上から放り投げたのかもって」 「・・・何のためにです?」
「いやわかんないですけど、父の妹の家に行かせられたのと何か関係があるんじゃないかと」

スチロール箱

「不思議なことねえ・・・1回だけありますかね」こう話してくれたのは、
自分がよく行くバーで、バーテンダーの修行をしているMさん。
「たぶん小学校の3、4年くらいのときだと思うんですけど。うちの地元では、
 リバーサイドと言って、街を流れる川の両岸を芝生にして、
 バーベキュー広場にしたり、テニスコートにしたりしてたんです。
 でね、そういう施設の間に、まだ川原石が残ってる場所もあって、
 土手を通ったときには、そこに下りて石投げをしたりしてたんです。
 わかりますよね。あの平べったい石で、何回も水面をバウンドさせる」
「ああ、水切りとかとも言いますね」 「そうです、そうです」
「でね、そのときは仲間4人ぐらいで、その水切りをしたり、
 対岸に石を投げて誰が遠くまで届かせるかとかそういう遊びをしてたんです」 「はい」

「そしたら、川面の岸から2mくらいのとこを、白い発泡スチロールの箱が流れてきたんです、
 フタつきのやつ」 「それで」
「で、これは当然、小学生なら的当てを始めますよね」 「まあそうでしょうね」
「次々投げるんだけど、なかなか当たらなくて、
 箱が流れるにつれて川原をみんなで走って追いかけ、
 とうとうテニスコートのフェンスまで来ちゃったんです。でね、仲間の一人が投げた石が、
 かなりの勢いで箱の横に当たって、そしたら箱の四方がバラけたんです。
 組み立て式になってたみたいで」 「ほうほう」
「したら中にですね、家があったんです」 「え? どういうことです?」
「模型の家、なんでしょうかね。あのほら、田舎に行くと瓦屋根の大きな家があるじゃないですか、
 豪農の家みたいなやつ」 「なんとなくわかります」

「その家が白い発泡スチロールの台座に立ってまして、まわりには木も何本か立ってました」
「それジオラマってやつじゃないんですか」
「まあ、そう思いますよね。ところがです。石があたって台座が傾いたせいか・・・
 その家は川の流れる方向に玄関があったみたいですけど、
 そっから小さい真っ白な小人・・・たぶん5cmないくらいのが数人出てきて、
 慌てた様子で、パラパラと川に飛び込んだんですよ」
「うーん、それは奇妙な話です。そのときの仲間全員が見たんですか?」
「いやそれが、小人を見たって言ったやつは自分ともう一人だけなんですよ。
 家は全員が見てますけど。だから、何かの勘違いかもしれませんよ」
「で、箱はどうなりましたか?」 「バラバラに浮いたまま流れて行きました。
 ただ家は台座ごと、川の先の方で上下ひっくり返ってしまいましたけど」
 
  
 



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コメント
 三つ目に似たもので、「川の上流から流れてきた神棚に石をぶつけたら・・・」という感じの話をネットのどこかで読んだ気がします。そこでは障りがあったような展開でしたが、Mさん周辺は無事でよかった。
 おいそれと橋が架けられなかった時代、川(の上流・下流・向こう岸)は異界と同義だったようです。かつてゼミで行った山奥の方言調査では、数メートル幅の川を一本隔てただけで、橋のある今でもなお語彙が異なっているケースがありました。
| 2015.11.02 14:38 | 編集
コメントありがとうございます
言語学とかを専攻されたのでしょうか

一見険しそうに思える山の峠というのは
じつは、さまざまな地域の人が行きかい、
交流する場でもあったようです
それに対して川によって隔絶されるということもあるんでしょうね
bigbossman | 2015.11.02 22:51 | 編集
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