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聞いた話 2題(映像)

2015.10.31 (Sat)
ダム

これは昔の国土庁、現在いうと国土交通省に勤務されていたSさんから聞いた話です。
Sさんは公務員時代はずっと転勤族で、各地のダム管理事務所を回っていましたが、
50歳手前で早期退職し、それ以後は大阪の民間建設会社に勤務しています。
ようは天下りされたんですね。京料理の店のカウンターでごいっしょして、
知り合いになりました。このSさんが、四国の某ダムに赴任して早々の話です。
そこのダムでは、定期的にフラッシュ放流というのを行っていたそうで、
これは月に6回ほど、小規模な放水をするんですね。
理由は、流域の河川の生態系維持ということでした。
自分にはよくわかりませんが、水を流すことで川の溶解酸素量を増やしたり、
藻類を押し流して富栄養化するのを防いだりする目的だそうです。

このダムは比較的小規模で、計器類や目視の他に、
9箇所に設置したモニターで管理を行っていました。
といっても、それぞれ独立したモニターがあるわけではなく、
一つのパソコン画面が9分割され、それぞれの監視カメラの画像が見えるもので、
一つ一つに切り替えできますし、大型の液晶モニターにも映すことができました。
ただ、Sさんが見せてもらったときには、9分割の画面のうち、
一ヶ所だけ黒くなって見えないところがあったんです。
「これ、カメラ故障してるの? それとも設置をやめたとか?」
まあ、当然こう聞きますよね。ところが、ずっとそこに勤続しているベテラン技師が、
「そうじゃなくて、そこのカメラだけ実際には何もないのに、変なものが映るんです」

こんな風に言ったんですが、意味がわかりませんでした。
「まあ、映して見せてよ」
パソコンを操作するとすぐに画面が入ったんですが、
それはダムの山側の水面が映っていて、特におかしな様子はなかったんです。
「なんでもないじゃない」
「はい、異常が起きるのは、放水でダムの水位が下がるときだけなんです」
月6回ですから、予定放水の日はすぐにやってきまして、
Sさんは大型モニターでその画像を見ていました。放水のサイレンが鳴って、
少しずつ水位が下がっていくと、濡れたコンクリの壁面が見えてきましたが、
白く丸いものが上向きで出てきました。

周囲と比較すると、軽自動車ほどの大きさです。
そして、だんだん白い丸いものに2つの黒い穴が見え始めました。
「ああ、これ・・・」
「ええ、骸骨に見えるでしょう。巨人というか、ゴジラクラスの大きさの」
「自然の石にしたってありえんよ、こんなの」
それで、外に出て実際のダムを目視したんですが、
ただコンクリの壁があるだけで、そんなものはどこにもなかったんです。
「カメラを通してだけ見えるんです。カメラ自体を別のに換えてもダメでしたよ」
ベテラン技師がそう言ったそうです。
モニターには骸骨の上顎の歯まで映って放水は終わったということでした。

廃理科室

これは、前の話と同じ京料理屋で、
中学校教師を教頭で退職したDさんから聞いた話です。
場所は、骸骨のダムとはかなり離れているものの、やはり四国でのことです。
そのあたりの中学校は全体的に校舎が古く、昔、子どもの数が多かった頃に
増築した教室がだいぶあまって、空き教室になっていました。
そういうところの一部は物置として使っていましたが、
それもできない場合、つねに施錠して生徒が入れないようにしていたそうです。
授業中にかったるいと言って抜け出し、隠れてたりする生徒もいるんでしょうね。
で、そういう一室に、元理科室だったところがあり、
廊下側の戸のガラス窓は黒い模造紙でふさいで、完全にないものとして扱われていました。

特に幽霊が出るとか、自殺した先生や生徒がいるとかの悪い噂はなかったそうです。
ま、学校の中では忘れられた一室というわけですね。
で、その市では、学校の夜間管理はすべて警備会社に委託されていて、
警備員が2人組で見回りに来ることになっていました。
ただし、これは月に4回ほどで、合鍵ですべての教室を点検し、
施錠ミスなどがあれば教頭に報告されることになってたんです。
その警備会社から、赴任早々の4月の報告書に、廃理科室の床に、
割れた試験管か何かのガラス片が散乱していた、という記述がありました。
しかし戸口の施錠は完璧で人が入った様子はない。Dさんがその日の午前に入ってみますと、
たしかにホコリの積もった床に試験関数本分のガラスが落ちてました。

警備会社では基本的に、特段の危険がないと判断すれば片付けたりはしないんですね。
問題解決は学校側の仕事。それでDさんが始末したわけですが、Dさんが赴任して半年の間に、
ガラスが散らばっている事態が4回あったんです。でも、最初のことがあってから、
Dさんはほぼ毎日、最終の見回りでその教室に入り、異常がないのを確認してたんです。
これは不思議ですよね。職員会議で話題にしたものの、誰も心当たりのある職員もいない。
考えたあげく、そのガラスが散らばる部分を映すよう、小さな常夜灯つきの監視カメラを
設置することにしたんです。これはモニターがあるわけではなく、毎日5時間分、
夜の8時から、警備会社が見まわる夜中の2時までを録画するようにしました。
もちろん毎日見るんではなく、ガラスが散らばっていた日があれば、
そのときの分だけ確認しようと思ったわけです。

それでも初めの何日分かは見たんですが、ただ白く照らされた床があるばかりでした。
それでついに、10月後半のある日、またガラスが散乱していたという報告がありました。
満を持してというわけでもないでしょうが、翌日Dさんが録画を早送りしながら見ましたところ、
午後の11時半過ぎに、画像に動きがあったんです。
カメラに背中を向けた状態で、骨と皮に痩せた子どもの背中がゆっくりと
床から生えるように出てきて、小学校低学年の坊主頭の男の子に見えたそうです。
子どもの姿は腰の少し上まで出てきたところで止まりました。
両手には数本の試験管を最初から握っていて、一本ずつ魚でも食うように、
ガラス片を撒き散らしながら、ガリガリと食ったのだそうです。
ちなみに、その廃理科室の真下も、何も入ってない空き教室だということでした。






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